まだ1990年代の話です
話せばまたまた長くなるので
経緯は省略しますけど
南京市内である先生に御馳走になることになりました
で
かなり高級な料理店にご招待いただいたわけです
まあ「高級そう」といっても90年代の話ですから
今の中国の高級店とは比べるだけ野暮
で
御馳走していただくのだから
注文はすべてその先生にお任せしました
すると最初に出てきた一皿が
なんとまぐろの刺身
日本のそう高級ではない和食店なんかで見かける
プラスチック製の船の形をした容器に盛られてきた
おどろきましたねえ
北京市内では京樽なんかが店を出して
そこでは刺身とか寿司を出していましたけど
当時はまだ流通していた外貨兌換券しか受け取らない店
つまり外国人専用の店でした
南京で食事をした店は
高級っぽいといっても
中国人が普通に入る店でしたからね
で
その先生がおっしゃるには
最近になって刺身が出るようになった
たいていの人は前菜として注文する
とのことでした
さらに
その店で刺身を出す事になったいきさつですけど
しばらく前に中国の漁船が遠洋漁業を始めた
とのことでした
遠洋漁船だからしっかりとした冷凍設備を備えている
それでもって捕れた魚は日本に持って行って売ったそうです
日本市場と接触したことで
刺身用のマグロなんかが確実に売れることを知った
でもって
一部は中国に持ち帰って売るようになったそうです
で
私は
最初は恐る恐る食べてみたけど
鮮度は全く問題ない
刺身というのはほとんどの場合
長い刃の包丁ですうっと引いて切るのですけど
一応は切り方もちゃんと刺身の切り方をしているみたいだ
ただなあ
盛り付けが完全に「ぐちゃぐちゃ」なのですよ
なんか
きたならしく見える
日本料理は盛りつけかたも
とっても大切
と思った次第でした