川崎 ぶら, 秋重 学
ニナライカ 1 (1)

祖父の遺品であるライカを操る、写真大好き女子高生の仁奈。写真を通してのみずみずしい青春の日々が描かれたマンガです。

とにかく秋重学の描く女の子はカワイイ!!

もうそれだけでオッケーです。
またひとつ、これは面白いなあっていうシリーズ物の海外ミステリーに出会いました。



グレッグ ルッカ, Greg Rucka, 古沢 嘉通
耽溺者(ジャンキー)

本作はボディガード、アティカスを主人公とした一人称ミステリーの第4作目で、アティカスの恋人で私立探偵のブリジッとを主人公にした番外編的内容です。

基本的に、シリーズ物は1作目から読むものと思ってますが、うっかり、女探偵が主人公ということにひかれて、4作目と気づかずにこの本を買ってしまいました。帯に「石田衣良絶賛!」とか書いてあったのにもつられました。シリーズ物を途中から読むのって何だかモヤモヤするんですが、この作品は番外編のようだしまあいいか、と思って読み進めたら、これが面白い!

主人公の女探偵、ブリジットのキャラが良い。

蓮っ葉で気が強くてプライドが高い。背も185あってポルシェを乗り回してカッコイイ、28歳の女探偵ブリジット。でも何ともいえない弱さのある女性。助けを求めれば手を差し伸べてくれる人はいるというのに、誰かに助けを求めることをせず、一人で、十代のころ世話になった、ライザの窮地を救うために彼女は戦いに赴き、姿を消す。ライザはとある罪で殺人容疑に問われているのですが、ブリジットは何としても彼女を救いたいのです。

途中から、このシリーズの主人公アティカスの視点に変わる部分もありますが、基本的にブリジット視点で話は進みます。

会話も現代風で面白いし、一気に読んでしまう本でした。

番外編なので単体でも楽しめましたが、1作目からちゃんと読んでみたいと思いました。


フェイ・ケラーマン, 高橋 恭美子
逃れの町

赤毛で大男のピーター・デッカー刑事と、ユダヤ教信者の真面目で美しい女性リナ。とある事件で出会った二人が、恋に落ち、その後夫婦になる。この二人を主人公にしたミステリーのシリーズの第7弾です。

前にもシリーズ物のミステリーは好きだと書いた気がしますが、このシリーズもかなり好きで続きを待ち望んでいるもののひとつです。ヒロインのリナが良いですね。生真面目で、優しくて、美しくて、芯は強い。

1作目から読んでいくと、最初は事件の関係者と刑事として出会った二人が、恋に落ち、結婚し、家族の問題を共に考えてゆく過程が面白いです。リナはユダヤ人でユダヤ教の信者なので、普段なじみのないユダヤの文化についての記述が出てくるのも、なかなか興味深いです。ピーターがリナとの結婚を通して徐々にユダヤ文化との折り合いをつけてゆくのもこのシリーズの大きなテーマでしょう。

第7段の本作では、ユダヤ人のダイヤモンドディーラーの失踪事件が描かれています。その事件の中でピーターとリナがイスラエルに行くくだりが圧巻ですね。普段は慎ましやかなリナが事件解決のために大胆な活躍を見せるところも面白いです。

ピーターと相棒の女性刑事マージのやり取りも、このシリーズの見所のひとつです。ユダヤ文化に興味があったら是非お薦めのシリーズ。
「スイミング・プール」のフランソワ・オゾン監督の最新作。

主演はメルヴィル・プポーで、癌を宣告された若いカメラマンが、どう日々を過ごすか、という内容を淡々とつづった映画です。

病気を題材にしているけど、お涙頂戴的な展開が無かったのは良かった。主人公の俳優さんは、かっこいいんですけどちょっと微妙というか崩れた感じで、一歩間違えば嫌な奴なんですが、何故か観ている間に自然に感情移入してしまうというか。

暗くて重いテーマを扱っているし、救いのある話でもないんですけれど、見終わった後それほど沈んだ気持ちにはなりませんでした。主人公はゲイという設定なんですが、相手役の人もちょっとキュートな感じでした。

それにしてもフランスは性に対して寛容ですね。同性愛者ということが両親の公認だったりして。なんかそんなことを思った。


松本 清張
黒革の手帖 (上巻)

米倉涼子主演のドラマ「黒革の手帖」が面白かったので、原作本も買ってあったのですが、ずっと放置してました。このたびやっと読んでみたわけですが、松本清張はやっぱり読みやすかったです。

ストーリーは冴えない女性銀行員の原口元子が、銀行の架空名義口座リストを手に入れたことから銀行の預金を横領し、そのお金をもとに、銀座のクラブのママとしてのし上がってゆくという話です。

昭和54年くらいの本みたいですが、言葉遣いや舞台設定など昭和の香りを感じさせるところは、味があってよいし、骨太なストーリーは、逆に古さを感じさせない面白さがあります。

議員秘書の安島と元子の関係とか、元子のキャラクターとか、ドラマでは華やかに描かれていますが、小説ではちょっと違うのですね。ドラマの安島はカッコイイ役なんですけど、小説ではもっとたちの悪い男というか。元子も小説ではママでありながらも、男に慣れない地味な女として描かれています。でもそんな元子が男たちを追い詰めていくのもなかなか面白かったです。

元子と、敵対するホステスの波子の対決シーンは、ドラマでも熱かったのですが、小説でもなかなか良かったです。

結末もドラマとは違いましたが、なんともいえないやるせないというか怖い結末でした。

次は「けものみち」を読みたい。