フェイ・ケラーマン, 高橋 恭美子
逃れの町

赤毛で大男のピーター・デッカー刑事と、ユダヤ教信者の真面目で美しい女性リナ。とある事件で出会った二人が、恋に落ち、その後夫婦になる。この二人を主人公にしたミステリーのシリーズの第7弾です。

前にもシリーズ物のミステリーは好きだと書いた気がしますが、このシリーズもかなり好きで続きを待ち望んでいるもののひとつです。ヒロインのリナが良いですね。生真面目で、優しくて、美しくて、芯は強い。

1作目から読んでいくと、最初は事件の関係者と刑事として出会った二人が、恋に落ち、結婚し、家族の問題を共に考えてゆく過程が面白いです。リナはユダヤ人でユダヤ教の信者なので、普段なじみのないユダヤの文化についての記述が出てくるのも、なかなか興味深いです。ピーターがリナとの結婚を通して徐々にユダヤ文化との折り合いをつけてゆくのもこのシリーズの大きなテーマでしょう。

第7段の本作では、ユダヤ人のダイヤモンドディーラーの失踪事件が描かれています。その事件の中でピーターとリナがイスラエルに行くくだりが圧巻ですね。普段は慎ましやかなリナが事件解決のために大胆な活躍を見せるところも面白いです。

ピーターと相棒の女性刑事マージのやり取りも、このシリーズの見所のひとつです。ユダヤ文化に興味があったら是非お薦めのシリーズ。