ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
フライトプラン

突然事故死した夫の葬儀を行うため、6歳の娘と夫の遺体とともにベルリンからニューヨーク行きの飛行機に乗り込んだ、飛行機設計士のカイル。しかし寝ている間に娘が行方不明になってしまい、何故か荷物も消えており登場名簿にも娘の名前はなかった。半狂乱になりながらも娘を探すカイルをジョディフォスターが演じている航空サスペンス映画です。

色々とつっこみどころはあるし、お話が短くて、あっという間に終わってしまったように感じましたが、

娘を探して半狂乱になり乗客や乗務員を巻き込み、カイルがみんなに白い目で見られて孤立していく様子は緊迫感があって良かった。飛行機という密室で、しかも大人数が一人の乗客のために迷惑をこうむる、そんななかの集団心理の怖さを感じました。カイルに親身になったり味方になる人が誰もいないんだもの。しかも、途中で母親のカイルのほうにではなく周囲の乗客に感情移入しそうになってしまう演出はすごいですね。カイルが子供を捜して騒いでいるときの、乗務員の冷たい無表情な様子が妙にリアルで怖いです。

うーん欲を言えば、個々の乗客や乗務員それぞれをもう少し細かく描いたほうが面白かったんでは。

ジョディフォスターはやはりさすがで、凄みがあるしカッコよかったです。


角川エンタテインメント
博士の愛した数式

交通事故で80分しか記憶が持たない数学の博士と、そこにやってきた若い家政婦、そしてその息子の心の交流を描いた静かな映画です。

博士が寺尾聰、家政婦さんが深津絵里、大人になって数学教師になった、家政婦さんの息子が吉岡秀隆、博士の義姉が浅丘ルリ子。

大きな事件や盛り上がりはなく淡々とお話は進むのですが、美しい映画でした。

特に、浅丘ルリ子、綺麗だな~。

あと、子供の頃、素数や虚数の存在に妙にワクワクした気持ちを思い出しました。数字って美しいものなんだなあっていうのを再認識しました。

原作は未読なのですが読んでみたいと思いました。



ハチミツとクローバー (映画版)

先日映画版のハチクロを観てきました。
10代から20代の女性客が多かったです(櫻井翔くんが出るから??)。

ちなみに、私は、この漫画結構好きで、最新刊の9巻まで読んでいて「コーラス」も7月号(だっけ、最新の1冊手前)までは読んでいたりもします。

美大を舞台にした、笑いあり涙ありの、ほのぼの青春恋愛漫画といった感じのハチクロという漫画

映像化するとなると、漫画ならではの表現、とくにギャグの部分とか、
漫画でしかありえないような森田さんの破天荒なキャラクターとか、
どうするんだろうなあーって思ってたんですが

映画を見た感想としては、「なるほどーこういうのもありか」、と何となく納得しました。

漫画の中では4年近くの月日を描いているので
それを2時間の中で全部描くのは無理だし、どうまとめるんだろうと思いましたが

「NANA」の映画版みたいに、漫画になるべく近づけようとした実写版、というのではなくて
ハチクロの映画版は、漫画の色々な要素を取捨選択、切り貼りして
それをつなげるために映画独自の新たな設定を入れたりして
あたらしいハチクロワールドを創ったのかなという感じがしました。
ちょっと色々詰め込みすぎたような、それでいて足りない部分もあるような
そんな感じもしましたが、2時間では色々仕方ないかもしれません。

映画としてみれば、まあ、ジャンルは青春映画なんだけれど
かといって泣けるって言うわけでも、笑えるって言うわけでもないのですが
なんというか、雰囲気を味わう映画というか、そんな感じでした。
美大の雰囲気とか、キャストの衣装とか、そういうのはすごくいいです。

あと個々のキャストについて

伊勢谷友介の森田さんは、確かに漫画とはかなり違うんですよね。
映画でも破天荒な人物だけど漫画のようなかわいさがないというか
漫画の森田さんとは全然違う人物です。
でも、思いのほか悪く無かったんだよなあー。
ああーこういうのもありか、って思いました。

蒼井優さんと関めぐみさんはすごく可愛かったです。衣装も。
櫻井翔の竹本くんも結構合ってたんではないかな。

森田さんとはぐちゃんが一緒に絵を描くところとか良かったですね。

不満はリカさんだな。あと、真山。ちょっとあれでは変態ストーカーすぎる。
リカさんも単なる暗くて冷たい人みたいだった。
真山の取調室のシーンもいらなかったし、なんじゃありゃ。

2時間ではリカさんや真山のエピソードに割く時間がなかったのだろうし
描ききれなかったのは仕方ないことですが

そうですねえ、
森田さん、はぐみ、竹本君の周りのお話は
良かったのではないかと思いましたよ。

私は漫画のほうで真山とリカさん、山田さんがらみの話に特に思い入れがあるので
不満なんだろなあ。

うーん

と、こんな感じで、全体的に見れば不満も無いことは無いですが
なんとなくノスタルジーに浸れるというか、そんな映画でした。


デイヴィッド・ハンドラー, 北沢あかね
ブルー・ブラッド

お洒落で都会的なミステリー、元売れっ子作家だが現在はゴーストライターのホーギーを主人公にした一連のシリーズで知られているデイヴィッド・ハンドラーの新たなシリーズ物の第一弾ということで、期待して読みました。ホーギーシリーズ好きなんです。お洒落な雰囲気とか、ユーモアのちりばめられた会話とか。

というわけでブルー・ブラッドですが、こちらは、お洒落というわけではなく、どっちかというといわゆるオタク系のちょっと太目の映画評論家ミッチ・バーガーが主人公です。

NYで新聞の映画批評を担当していたミッチですが、美しい妻を亡くしてから無気力になっていました。そんな彼がとあるきっかけでコネティカット州の古き良きアメリカの残る島、ビッグ・シスター島にしばらくのんびり滞在することになるのでした。そこは良い家柄の人々が暮らし、自然の美しい場所でしたが、ミッチは、そこの庭に埋められた死体を発見してしまうのです。

周囲から隔絶された小さな島での殺人、そこに住む高貴な血筋の人々、繊細で美しいがどこか精神を病んでいるかのような女主人、彼女を守る周囲の男性達、と何か日本の孤島ミステリを思わせる設定もいいかんじです。事件を捜査するのは野良猫の保護と里親探しが趣味の若い黒人女性警部補デズですが、ミッチとデズが知り合い、徐々に惹かれあって(?)ゆく様子がなんともかわいらしくてほほえましいです。自然描写もいいのですが、やはり主人公2人の会話がこの小説の一番の魅力かな。

翻訳はまだ出ていませんがまだまだ何冊も続いているようなので、これからも楽しみなシリーズです。


山崎 さやか
はるか17 11 (11)

少し前に平山あやちゃん主演でドラマ化もされたマンガ。

就職活動がうまくいかない女子大生宮前遥が、なんとか就職が決まった芸能事務所の社長にそそのかされ17歳のアイドルとして芸能界の荒波を渡ってゆくお話。

山崎さやかは、沖さやかという名前でヤングサンデーで連載していた頃から色々読んでいて、ずっと好きで追いかけていた漫画家さんなんですが、「はるか17」で一気にブレイクしたって感じですね。絵もすごく上手くなったと思います。この人のマンガの女性主人公がいつも良いのですが、はるかも、王道主人公ですが可愛くて真面目でいいです。他のマンガだと何処か病んでいる女性が主人公なのが多かったですが、はるかはまっすぐな女の子ですねー。

このマンガで描かれる芸能界の内幕もリアルで面白いです。こんなに上手くいかんだろ!とか、ありがちな展開?とちょっと思いつつも、個性的な登場人物や、主人公のひたむきさに惹かれるマンガです。この人は、あのタレントがモデルなんだろうな、とか、あの芸能事務所がモデルなんだろうなっていうのを想像するのもまた面白いです。

山崎さやかのマンガは好きだけど、物語のエンディングがイマイチなのが多いので(連載の都合とかあるんでしょうが)はるかはそんな風にならないといいな。というか、まだまだ終わらず連載が続いて欲しいです。