お金持ちになりたいなら、お金に対しての「メンタルブロック」を外さないといけません。
多くの人は、お金を使うことに対してすごく抵抗を持っています。
子どものころに、親から「うちにはお金がないんだから我慢しなさい」と言われた経験はありませんか?
実はこの言葉こそが、お金に対して“メンタルブロック”をしてしまう原因になります。
一体どういうことか、詳しく説明しましょう。
「我慢」がメンタルブロックの発生につながる
僕がマクドナルドでスーパーバイザーをしていたときに、アルバイトで入ってきた女子大生のレナちゃんがいました。
彼女はすごく優秀なアルバイトマネージャーになったんですけど、そのお父さんが飲食業界のかなりビッグな人だったんです。
あるとき、そのお父さんから「鴨さんに会いたい」と言ってもらえたので、実際に会うことになりました。
当日指定された場所は、1人10万円くらいするような銀座にある会員制の肉屋さん。しかも、そこからハシゴで5軒もおいしい店に連れていってくれました。
そんなレナちゃんは大学卒業後、独立してフードコンサルタントになります。
僕も同じタイミングで講演家として独立していて、久しぶりに彼女と会うことになったんですよ。
僕は当時、ようやく年間60本くらい講演を依頼してもらえるようになっていました。そのときの講演料は、1本5000円です。
それに対してレナちゃんは、メニュー開発と雑誌にメニューをPRする仕事を、1本60万円で受けていたんです。
「俺は1本5000円の仕事をしているのに、レナは1本60万円の仕事をしてるの!?」と驚いていると、「私、まだ全然売れていないから、1人のお客さんからそのくらいもらわないと生活できないんですよ」と彼女は答えました。
僕と彼女とのお金の価値観はまったく違っていたんです。
同じマクドナルドで働いていたのに、どうしてこうも違うのか。
そこで気がつきました。「親の違いだ」と。
お父さんが何不自由なくレナちゃんに与えていたから、彼女にはお金に対するメンタルブロックがなかったんです。
我慢をすると、お金の使い方が下手になる
親に何不自由なくお金を使わせてもらった子どもは、将来的に浪費してしまう大人になるでしょうか?
独立当初は5000円だった僕の講演料も、今や200万円になりました。
だから、鴨頭家はお金持ちになったわけです。
鴨頭家の2人の子どもにはこう伝えてあります。
「うちはケタ違いに稼いでいるから、お前たちはお金には苦労しない。社会人になったら1円も与えないつもりだけど、家にいるうちは好きなだけお金は使いなさい」とね。
するとどうなったか?
2人は、無駄遣いをしない子どもに育ちました。
幼いときからお金を使うことを我慢してしていた人は、まったく意味のないものにお金をつぎ込んでしまうんです。
お金のメンタルブロックは今からでも直せる
では、お金のメンタルブロックが強い人は、どうすればいいのでしょう。
解決方法はひとつ。
「高いものにお金を払う経験」をたくさん積むこと。
もし自分が商売をしているなら、「自分が売りたいと思っているものに対してお金を支払うこと」です。
ユーザーとして支払うことで、「お金をもらう価値がある」という認識ができるようになります。
お客さんからお金をもらえないのは、自分が払ったことがないからです。
では質問です。家電製品など形のある高いものを買うときと、旅行やセミナーなど形のないものに支払うとき、どちらが抵抗ありますか?
僕は形のないものにお金を払うとき、メンタルブロックが強く出るタイプでした。
「セミナー、なんでこんなに高いねん!」と思ってたタイプの人間が、セミナー講師になったので大変。だから僕は、とにかく高額のセミナーもちゃんと受講することにしたんです。
お金を払いつづけることで、「もったいない」と思ってしまうメンタルブロックを乗り越えました。
経済は「最初に出し、後から返ってくる」という順番で成り立っているのが鉄則。お金持ちになるには、まず自分がお金を使うことが大切なんです。