今回は英語に関する話で割と真面目です。
もし、帰国子女でもなく留学の経験もないが何とか英語を使えるようになりたいという方に、少しでも参考になればと思います。
前置き
職業柄常に英語に接しているというある人から見れば、うらやましい天国・・・ある人から見れば地獄のような環境の仕事。
知っている人は知っていますが、ある関西の中小工具メーカーの海外グループに所属しております。
ですので、海外の客先、仕入先とのやり取りが日常なので英語なしでは仕事はできません。
では、私が英語が得意か?と言われれば、これが全然得意ではなく、中学高校と全教科の中で一番足を引っ張ったのが英語というのが事実。今の会社に転職してから11年になりますが、それまでは19年ローカル商社で最後3年ほどは貿易に関する仕事をしていましたが、それ以外は国内営業の営業マンとして、日本人相手に仕事をしていたので、英語とは全く縁が遠い環境でした。
まあ、それが今やどうなんや?と言われたらまあ10年以上もやってりゃあ何とかなるさという所ですが、やはり自身のスキルはアップしていきたいという事で、この5年くらいNHKのラジオビジネス英語を聴いています(間3年くらいはまじめにテキストを買っていました)。
一番気になるのは、これ聴いて役に立つんか?という話ですが、そのまま役に立つという事は残念ながらあまり無いです。じゃあ無駄なんか?と言われたら、全然無駄ではないです。
実際聴いていただければわかると思いますが、ビジネス英語を目指す学習者の方がこれを聴いておおむねざっと意味が理解できるようになるには実際相当の力がいると思います。私は基本は朝の通勤時に毎朝聴いていますが、よそ事を考えると???という事がありそれなりのレベルには仕上がっています。
実のところ、ビジネス英語を仕事として使う場合、使う単語(特に名詞ですね)はその自身の属する業界により大きく異なります。ですので、ラジオビジネス英語のスキット自体が自分の業界にフィットすれば。それはある程度実践力になると思いますが、私のようなマイナー業界が取り上げられる事は無いので(笑)、その意味では役に立つかと言われると微妙。
但し、聴いていて面白いのは、ネイティブ以外の英語話者がスキットの登場人物に出てきたりと、そのあたりは現実に即していると思います。まあ、あのインド人スピーカーって柴田先生じゃね?と思った事はありますが(笑)
英会話を学ぶ人はとかくネイティブのしゃべり方を意識しますが、現実のビジネスではネイティブスピーカーは少数です。中華系、インド系、ヨーロッパ系、アジア系、ヒスパニック系、アフリカ系と本当に様々で、仕事ですから当然それらに対応できなければなりません。そういう意味では、ネイティブのしゃべり方なんてどうでも良いです・・・とはいえ、さすがに日本語英語では相手にも通じにくいのでこの10年いくつかは矯正しましたが、それでも日本人のしゃべる英語には変わりない。
要するに、どんな英語プログラムでも自身の職業を完全にカバーできるようなものはなく、あくまでも番組は大きくとらえて、ビジネスとして共通の要素を学ぶ番組と考えるのが無難です。
柴田先生がずっと仰せの、Clear and concise(明瞭簡潔)これを私も常々意識していますが、やはり回りくどい表現になったりと日々反省です。
これは本当に言わせてほしいのですが、よく雑誌やニュース記事などで、”英語の学び方”の記事を散見し私も度々読みますが、大半の読者はそれを読んで満足しておられないか?と思います。その記事読んだだけで、英語力は1%すら上がりません。そこからどう学習するかです。極論すれば、別にラジオビジネス英語に限らず、何を使ってもよいですが、結局は自分がどうなりたいのか?そのために何をすればよいのか?そしてどう学習を続けていくのかという事です。それは即ち(効率化の手助けは記事はしてくれる可能性はありますが)結局は自身の愚直な努力にほかならないと自分は思います。
最後に、これは声を大にしていいたい。ビジネス英語とは何のためにするのか?かっこいいから?違います。ビジネスとは即ち、プロとして利益を得る事です。どんなに発音が良かろうが、難しい単語を知っていようが、お金にならければそれは趣味です。日本の企業トップの英語は私から聴いても決して発音が良いわけでも流暢なわけでもありません。しかし共通するのは、彼らはきちんと利益を得る事ができる。私は到底そんなレベルではありませんが、この仕事について11年、きちんと会社に利益をもたらす事は出来ているので、ビジネスとしての英語は身についているとは最低限思います。しかし、奢って日々の学習をさぼれば、あっというまに覚えた単語は飛んでいきます。第二言語者としての英語とは本当に厳しい環境に自分の身を置くような世界ですが、それでも世界を相手に仕事を続けるという事は、私の最大の挑戦でもあり、どこまでやっていけるかという壮大な目標は何物にも代えがたいものです・・・ただし日々の仕事は相当にハードですがね(笑)