オーストリア4ダカット金貨1915年再鋳貨

オーストリア100コロナ金貨1915年再鋳貨

最近まで数多く発行されていたため地金程度の価値しかなく

そのため、オークション出品よりも換金ショップ買取の方が有利と思われます。

参照:地金価値程度の金貨:オークション vs. 換金ショップ

このようなモダン・リストライク金貨をNGCやPCGSに鑑定を依頼してスラブ入とすれば

果たして、落札価格が上昇し収益増加となるでしょうか?

同じ頃にオークション・ワールド主催オークションに出品されたケースで検討してみました。

 

2018年1月非スラブ入:6万2000円

2018年1月MS62:6万8000円

スラブ入の方が6000円の高値ですが

この程度では鑑定費用くらいの収益増加になるかならないかでしょう。

 

2020年11月非スラブ入:9万6000円

2020年10月MS65PL:10万円

なかなかの高鑑定にもかかわらず、わずか、4000円の高値にすぎません。

 

2021年4月非スラブ入:19万円

2021年1月MS66:18万3000円

なんと、スラブ入の方が7000円も安値・・・高鑑定と言えども見映えが悪すぎたため?

 

2023年7月非スラブ:30万円

2023年10月MS64:30万円

スラブ入でも落札価格は変わらず。

 

以上の例から考えると

鑑定に出してスラブ入にしても鑑定費用を超える収益増加は期待できないようです。

但し、留意すべき点があります。

20万円以上の高値を付けた4ダカット金貨再鋳貨は全て2023年以降のスラブ入。

46万円の高値を付けた100コロナ金貨再鋳貨は2024年のスラブ入。

これらから最近はスラブ入にすると高値がつくようになっている可能性もあるのですが

同時期に比較可能な非スラブ入が出品されていないため

こうした高値が、スラブ入によるためか、最近の金高騰による影響か、判断できません。