金地金の高騰は

2020年(新型コロナウィルス感染症パンデミック)に本格的となり

2022年(ロシア軍ウクライナ侵攻)に加速:地金価格推移2023

金地金売値(円/g)の各年における最大値・平均値・最小値

2024年3月4日には1g1万1000円を突破しました。

参照:金地金価格1g1万1000円突破

 

その一方で金塊の密輸件数が2022年9件に対し2023年218件と激増していました。

https://www.yomiuri.co.jp/

押収量は2022年135kgに対し2023年268kgと2倍程度ですが。

 

密輸の目的は国内で金地金にかけられる消費税を目当てにしたもの、すわなち

密輸により輸入時の消費税を免れることができ、更に

国内地金業者に消費税を上乗せして売れば利益を得ることができるのです。

参照:密輸金塊244キロの入札

2014年に金塊密輸が増えたのも消費税が5%から8%に上がったためとされています。

もっとも、2023年に金塊密輸が増えたのは消費税が上がったためではなく

金地金高騰で不当に得られる利益が大きくなったためでしょう。

 

2024年は2月だけでも2件の金塊密輸が報道されています。

おむつの中に金地金約4キロ(約3760万円相当):https://www.sankei.com/

フェリーで金塊約30キロ(約2億9000万円相当):https://www.yomiuri.co.jp/

金地金に消費税をかける国は日本・韓国・インドくらいであるため

近場の香港・台湾からの密輸が多かったと思うのですが

上記2件はともに韓国からの密輸でした。

韓国の消費税は日本と同じ10%ですから韓国から密輸しても利益はなさそうですが・・・

韓国を経由しているだけで購入元は韓国ではないのかもしれません。

*消費税8%時

https://president.jp/articles/-/23244?page=2#goog_rewarded

 

なお、押収された金塊は罰金と消費税を支払えば取り戻すことができるそうですが

参照:https://www.otakaraya.jp/

支払わなければ国内で競売にかけられ収益は国庫に入ります。
参照:密輸金塊244キロの落札価格
2023年に密輸で押収された金塊の一部もいずれは競売にかけられるでしょう。