落札価格変動の要因、42ケースの履歴から探るで検討したところ

金貨好きの自分にとっては意外にも

金貨より銀貨の方が元を取れやすいことを示唆する結果でした。

但し、この結果には注意事項があります。

 

①自分が興味を持ち調べて履歴が判明したものに限る

金貨であれ銀貨であれ自分が興味を持たなかったものは

そもそも履歴を調べていません。

このなかには高価すぎて入手対象外となった金貨・銀貨も含まれます。

 

②金地金が高騰する以前に地金価格程度で入手した金貨は検討対象外

金地金が高騰する以前、つまり、2019~2020年まで

5000~6000円/g金程度で入手できれば履歴を調べることなく金貨を入手していました。

金地金価格が8000円/gを超えている今

オークション出品のみならず換金ショップ買取でも元を取ることを期待できるでしょう。

資産保全に最適なコインは金地金が高騰していない時に地金価格程度で入手した金貨

これこそ金貨が本来持っている最大の強みでしょう。

 

以上を踏まえた上で、今回は落札価格の変動を金貨と銀貨で比較してみます。

 

金貨21ケース:採算あり13ケース(約62%)

 

銀貨14ケース:採算あり11ケース(約79%)

 

自分が注目した点は

前回(落札)価格が30万円以上の銀貨2枚は採算が取れていないことです。

価格自体は上がっているのですが、採算ラインに届いていないのです。

*国内→国内の採算ライン、25%;海外→国内、35%

参照:落札価格の変動と損益の変動、その気になる関係は?海外→国内での採算ライン

その一方、金貨では30万円以上のものでも採算が取れています。

但し、90万円の金貨は38%も下落してますが。

つまり、自分の入手対象であった金貨・銀貨それぞれにおいて

将来採算が取れる落札価格には限界があり、それは銀貨の方が金貨より低いようです。

価格上昇には限界があり、採算を取るのであれば、その限界を見極めた額で落札すべき

と言うことになるのでしょう。

例えば、是非欲しいコインがあったとして、将来30万円以上になっても36万円が限界と思えば

30万円÷1.25=24万円以上で入札することはあっても

36万円÷1.25=28万8000円が上限ということになります。

ちなみに、自分のBid Control Systemでは入札額を約1.25倍した採算ラインが表示されます。

 

更に、もう1つ、これに触れざるをえないでしょう、最大の下落%を記録した金貨について。

COLOMBIA 20Pesos 1859 PCGS-AU55

とても高額な南米大型金貨の正体とは?!でもレポートしたように

Granadine Confederation:グラナダ連合の名義で発行された唯一の金貨で

現存枚数はたったの8枚、そして、このAU55はPCGSでTop Gradeなのです。

しかし、国内で最初に出品された2020年4月当時、コインに対する注目度は今ほどではなく

そのため、この金貨を高く評価するオークション参加者が乏しかったのでしょう。

AU55の割に見映えが良くないことが参加者の好みに合わなかったのかもしれません。

国内オークションに出品する以上、その参加者の動向・好みを把握することが重要でしょう。