A.W.主催第50回マンスリーeオークションで非スラブ入金貨が出品されていましたが

自分が注目した4枚の結果はこちら↓

*品質が画像から自分が判定:コインのグレード

 

手数料込落札価格/g金すら地金価値に届かなかったものは1枚のみ

USA 10Dollars 1912S Fr-166 KM-130 Indian Head

品質が高くなく、更に、発行数30万枚ですので稀少性も高くありません。

参照:https://en.numista.com/23124

こうした金貨は手数料込落札価格すら地金価値割れを起こしやすいと思います。

 

手数料込落札価格/g金が最も高かったものはこれ

TUNISIA 20Francs 1904 Fr-12 KM-234

品質が4枚のなかでは最も高くEF、但し

よく見るとエッジに損傷があり(矢印)Details Edge Damageとされるかもしれません。

そのためか、手数料込落札価格/g金こそ地金価値を超えましたが

収益/g金は地金価値の90%にも届きませんでした。

 

なお、A.W.主催第49回オークションで大健闘したナポレオン3世有冠20フラン金貨

https://wwwn.auction-world.co/xpai/lot_AA44-3184.html

非スラブ入VFでも収益/g金は地金価値の99%となりましたが

参照:20フラン金貨、オークション出品?換金ショップ買取?

今回は85%にしかなりませんでした。

品質そのものは前回と同じくVFと思いますが

よく見ると細い線が所々にあり

Details Cleanedとされかねないため低迷したのでしょう。

 

結局、4枚とも収益/g金は地金価値の90%未満。

換金ショップ金貨査定額上位では地金価値の90%を超えるため

参照:金貨査定額調査:オークション出品 vs. 換金ショップ買取

非スラブ入金貨、特に、品質や稀少性が高くないものはオークション出品の方が不利

と改めて示されました。

オークションでは時に不可解な価格上昇があります。

例:オークションの珍事:デナリウス銀貨

例:オークションの珍事:メキシコ銀貨

例:A.W.主催第26回オークション2日目のゴシック・フローリン

例:ビルマ・ファンタジーコインの不思議

例:オークションの珍事:メキシコ銀貨セット

例:オークションの珍事:助産技術3等賞メダル

今回はA.W.主催第50回マンスリーeオークションに出品されたロシア金貨です。

 

RUSSIA 10Roubles 1902AP KM-Y64 8.60g 90.0% NGC-AU53

見ての通り摩耗が明らか、グレードはAU53と高くはありません。

https://en.numista.com/によると発行数200万枚以上、稀少ではありません。

2023年の落札価格は9万円、手数料込で金1gあたり1万2907円

当時の金地金価格1g1万3905円の0.93倍でした。

海外ではAU55でも2025年に1170ドル:https://coins.ha.com/

円安を考慮せず1ドル111円とすると:円安を考慮するべきか?考慮しないべきか?

11万7000円相当にすぎません。

このような金貨は高騰しにくいと思っていたら今回の落札価格は2倍を超える上昇

18万8000円、手数料込で金1gあたり2万6961円

締切直前の金地金価格1g2万4061円の1.12倍となりました!

 

なお、今回の収益を計算すると金1gあたり2万2953円

締切直前の金地金価格1g2万4061円の0.95倍

地金価値にこそ届きませんでしたが換金ショップ査定額上位は超えました。

参照: 金貨査定額調査:オークション出品 vs. 換金ショップ買取

地金価値程度の金貨なら換金ショップの方が有利になりがちですが

例:クルーガーランド金貨1オンスのオークション出品

例:フィルハーモニー金貨1オンスのオークション出品

例:オーストリア100コロナ金貨1915年再鋳貨に関するデータ

例:オーストリア4ダカット金貨1915年再鋳貨に関するデータ

例:第125回入札誌「銀座」を終えて*イランの超大型金貨

例:A.W.主催第45回マンスリーeオークションを終えて*20コロナ金貨1915年再鋳貨

例:A.W.主催第47回マンスリーeオークションを終えて*20ドル金貨1910年MS64

オークションでは時に不可解な価格上昇で有利になることもあります。

コインで紹介する英雄:マリア・テレジアでも紹介した

マリア・テレジア(ハプスブルク家当主1740~1780年)のThaler銀貨リストライク

1780 (Modern Restrike), Thaler, 28g (.833), 41mm, KM-T1, PF68UC

https://en.numista.com/7393によると

オリジナルの発行は1740~1780年、リストライクの発行は1781年以降

プルーフでないものなら2026年6月記事作成時も継続しています。

人気が高いコインの発行を続けることはオーストリアの方針なのでしょう。

例:オーストリア4ダカット金貨1915年再鋳貨に関するデータ

例:オーストリア100コロナ金貨1915年再鋳貨に関するデータ

 

4ダカット・100コロナ金貨リストライクはデザインの変化がなく製造時期を特定できません。

しかし、マリア・テレジア銀貨リストライクはデザインの変化があり製造時期を特定できます。

鑑別のポイントとなるCenter ShieldはA・B・Cの3種類

Leypold numberはDr. Franz Leypoldが導入した分類番号

自分も持っているリストライクはLeypold 4/Vienna mintのプルーフ。

RarityはCが稀少性なしで1から7になるほど稀少性が高く

6なら現存数10枚以下、7なら現存数5枚以下とされています。 

 

さて、先日のA.W.主催オークションに出品されたリストラク↓

AUSTRIA Taler 1780SF Milan 1815-28 Issue NGC-MS63 Hafner-36a

Leypold 2/Italy mint/Strike date 1815-1830に相当し

Rarityは1・・・稀少性は大したことがなくNGC登録数は8枚(記事作成時)。

参照:https://www.ngccoin.com/population-report/

今回のMS63も2021年に海外で落札価格576ドルにすぎず:coins.ha.com

1ドル111円として円建手数料抜落札価格5万7600円相当でした。

割安なら落札したい・・・と思っているうちに入札開始翌日には10万円到達!

最終的な落札価格は20万6000円・・・3.57倍にもなりました!

これはいくらなんでも高すぎでは???

 

かつて、稀少な海外コインを割安額で落札できた国内オークション

今や、大して稀少でもない海外コインが驚くほどの高値になります。

国内オークションでは海外コインの価値や相場を知らない人が多いでしょう。

かつて、そういう方達は参戦せず割安につながったのですが

今や、そういう方達も参戦して割高につながっているのかもしれません。

昨日6月20日はA.W.主催第50回マンスリーeオークションの締切。

今回は2枚も入札しましたが、そのうちの1枚がこれ↓

GERMANY Wurttemberg 2Taler 1869 Dav-961 KM-618 NGC-Proof Details“Cleaned” 

第一印象はDetails Cleaned鑑定だが見映え良好でCameo鑑定でもよいくらい。

調べてみるとPF60Cameoの方が細い線が目立ちます。

事実、今回の銀貨はPF60Cameoより高値で落札されたもの。

こうしたことを考慮して入札したところ・・・落札できました!

A.W.主催マンスリーeオークションでは1年と3か月ぶりの落札です。

en.numista.com/6718によると

ストラスブールで製造された有冠ナポレオン3世20フラン金貨には

1864年・1867年・1869年でLarge BBという稀少なミントマークがあり

1869年でNumista会員所有率はBB13%に対しLarge BB2%と1/6程度しかありません。

PCGSでは通常のBBをMoyen BBとしLarge BBGrand BBとしていますが

*Moyen(仏)= Medium(英)

登録数は前者108枚に対し後者35枚と1/3程度にすぎません(記事作成時)。

参照:pcgsasia.com/pcgsasia.com/

 

通常のBB:pcgsasia.com/と比較して

Large BBpcgsasia.com/横幅が少し大きくなっています。

自分が持っている金貨を見てみるとLarge BB、しかも、下にズレていました!

pcgsasia.com/で更にLarge BB3枚を調べても下にズレているものはありません。

自分の金貨はLarge & Low BBと言うべきであり、正に、稀少中の稀少

自分が調べた限り、このバリエーションについては報告がないようです。

 

ナポレオン1世40フラン金貨に続いて:僕のナポレオン1世40フラン金貨は A over Rooster

ナポレオン3世20フラン金貨も非常に珍しいタイプだったのです!