PCのSSD増設①(PCIe 4.0 のM.2 SSD選び) | kingmanの模型製作記Ⓐ

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今回はPCのM.2 SSD増設の為に2025年3月時点ではどの製品を買うのが良いか調べた結果と、実際に買ったSSD(crucial T500 CT2000T500SSD8JP)のレビュー記事です。※T500のレビューは下記記事。

 

近頃のSSDは中華メーカーも台頭していたりもしてかなりの数の製品が出ているので、条件を絞り込んで選ばないとかなり迷うと思います。
なので今回自分が購入対象にしていたスペック(M.2 PCIe4.0でスペックが高く信頼性・耐久性も高いもの)に近いSSDが欲しい方には参考になるかもしれません。

 

 

SSD増設の目的

去年買い替えたArkhiveのBTO PCですが、注文時に色々カスタマイズしたものの、SSDは(ケチって)デフォルトの下記製品のままで妥協しました。

  • メーカー:Kingston
  • 製品名:NV2 PCIe 4.0 NVMe SSD SNV2S/2000G
  • 容量:2TB
  • インターフェイス:PCI-Express Gen4 NVMe
  • タイプ:QLC
  • 読込み速度:3500MB/秒
  • 書込み速度:2800MB/秒
  • 総書込み量:640TBW
  • MTBF:200万時間


このSSDの空き容量も1Tを切った(SSDは空き容量が減るとスピードが落ちる)し、スペックもイマイチだし、OSが入ってるシステムドライブがQLC(TLCに比べると耐久性が劣る)というのもイヤだし、ゲームやその他容量を食うプログラムを別のドライブに分離したい。
あとはそこそこスペックの高いPCなので、どうせならSSDもスペックの高いものに換えて自己満足度を上げたい。どうせ体感できるような違いは無いんだろうけど、ロマン的なものです。
SSDの値段も2024年12月頃後半から2025年2月ぐらいは高騰していたものの、だいぶ下がって来ていますが、4月頭ごろにMicronやサムスンがメモリの値上げを発表してます。SSDが値上がりするのも時間の問題と言われているので今がチャンス。
最近のSSDの新製品は既に次世代のPCI-Express Gen5のものがメインになってきていて、Gen4の新製品はもうあまり出なそうというのもあります。
Gen4のなるべくハイスペックなSSDを買ってシステムドライブに移行し、今のSSDはゲーム等のデータ倉庫用にしようというのが今回のSSD増設の目的です。

 

購入するSSDの条件

  • インターフェイスはPCI-Express Gen4 NVMe
    マザーボードのM.2スロットがPCIe 4.0なのでPCIe 4.0のSSDが対象。
    ※PCIe 5.0のSSDも使えはしますがPCIe 4.0のスピードでの動作になるので、無駄に価格が倍近くになるだけ。
     
  • メモリタイプがTLC
    NANDフラッシュメモリのタイプが寿命の短いQLCではなく、TLCのSSD。QLCは寿命も耐久性もTLCに劣ります。
     
  • 読み込み速度7000MB/秒以上
    読み込み速度はPCIe 4.0 SSDの最速値の7000MB/秒以上をターゲットにします。ちなみに最新世代のPCIe 5.0だと倍の14000MB/秒ぐらいのスピードが出ますが、もはや体感出来ないとも言われてます。
     
  • 自社製造メーカー
    システムドライブ用なのでなるべく信頼性が高く壊れにくいものが良いので、外れが少ない可能性が高いメーカーにしたい。そういう意味でメモリも自社製造している下記メーカーのSSDを対象にします。
    ※最近は中華メーカーから高性能で安いものも出ていますが、個人的には不安なので検討対象から除外。
    • キオクシア(日本)
    • サムスン(韓国)
    • Crucial(アメリカ)
    • Western Digital(アメリカ)
       
  • (できれば)DRAMキャッシュ搭載
    DRAMが搭載されているSSDの方が基本的には耐久性が高く、パフォーマンスも良い(最近はDRAM無しのSSDも高性能なので体感できるレベルでは無いと思いますが)ので、なるべくなら搭載されてるモデルを選びたいところ。
     
  • 無料移行(クローン)ツールの提供あり
    今回購入するSSDにシステムドライブを移行するので、OSごとまるっと複製できるクローンツールを無償提供しているメーカーが良いです。上記4メーカーはいずれも無償提供しているので問題なし。
     
  • TBWが長い
    TBW(Tera Byte Written)とは、何テラ書き込んだら寿命を迎えるか、という耐久性の指標なのですが、今回調べたSSDはほとんど似たような値(TLCだとだいたい1200TBW)だったので、あまり意味のない条件です。
    そもそも今使っているSSDが1年使って総書き込み量が12テラだったので、10年使っても120テラにしかならないんですよね。
     

SSD選び

とりあえず上記4メーカーの条件に一致するPCIe 4.0のハイエンドSSDをリストアップ。条件に一致するのは全部で6製品になりました。

表示上のスペックではどの製品もさほど変わりません。強いて言えば発売日が一番古いキオクシア EXCERIA PROが若干劣ります。
発売日順に並べると下記になります。

  1. キオクシア/EXCERIA PRO SSD-CK2.0N4P/J(2021/11/1発売)
  2. WESTERN DIGITAL/WD_Black SN850X NVMe SSD WDS200T2X0E(2022/8/31発売)

  3. サムスン/990 PRO MZ-V9P2T0B-IT(2022/12/23発売)

  4. crucial/T500 CT2000T500SSD8JP(2023/12/1発売)

  5. サムスン/990 EVO Plus MZ-V9S2T0B-IT(2024/11/8発売)

  6. WESTERN DIGITAL/WD_Black SN7100 NVMe SSD WDS200T4X0E(2025/1/31発売)

1~4まではDRAM搭載、5〜6は最近発売されたDRAM無しモデルになります。
DRAMを積んでいるPCIe4.0のハイエンドモデルはもう2023年ぐらいで出きっていて、最近はコスト削減やコントローラの性能向上により、DRAM無しで高速なモデルが流行っているようです。
価格的には2テラの7000MB/sハイエンドクラスのモデルが2万円前後。5000MB/sのミドルクラスだと1万5千円前後。
ちなみにPCIe5.0だと4万円超え。まだまだ高いですね。

実際の動作速度やベンチマーク結果、レビューや評判を調べてみました。
T500とSN850Xの性能比較、990PROとSN850Xの性能比較は下記サイト(英語)が分かりやすかったです。
Crucial T500 vs WD Black SN850X: Which One to Choose?
Samsung 990 Pro vs WD Black SN850X: Which one to choose?
実行速度やベンチマークスコアではサムスン 990PRO、crucial T500が強い傾向。それ以外は若干劣る感じ。
ただ、990PROの場合は容量の10%を犠牲にしたフルパフォーマンスモードでT500と同じぐらいの性能なのが気になるところ。
またT500はキャッシュが切れたときの書き込み速度が異常に遅いという弱点があるようです。ファームウェアアップデートで若干改善されたようですが、それでも遅いとのこと。
とは言え、キャッシュが切れるのは空き容量の30%ぐらいのサイズを一度に書き込もうとした場合なので、空の状態で600GB、空き1Tの状態で300GBを書き込んだときぐらいしか発生しません。システムドライブとして使う分にはほぼ影響無しと言えるでしょう。
手に入りやすさや人気度ではT500、WESTERN DIGITAL SN7100、サムスン 990 EVO Plusが優勢な模様。
ちなみに990 EVO PlusはPCIe5.0にも対応してるので、PCやマザーボードを5.0対応のものに買い換えたときはちょっと速くなるかも?

あとは個人的にはクローン等が出来るサムスンの専用ツールが高機能で使いやすそうなのは評価ポイント。
crucialのツール、分かりにくいし遅いし使いにくいんですよね…

 

結論

そんなこんなで最新のSN7100や990 EVO PLUSか、DRAM搭載の990PROかT500のどれかにすることにしました。
価格的には、990 EVO PLUSとT500が約2万円、990 PROとSN7100が約2万2千円。
正直どれもハイスペックなので、どれを選んでも体感できるような違いは無いと思うんですよね。

結局今回は総合的に見てcrucialのT500を購入することにしました。

購入店は価格.comで最安値(20,380円)を付けていたJoshin(と言っても同じ価格で売ってるのは他に7店舗あり、それ以外のショップもポイント込みで同じ価格になります)。
なぜならばJoshinは公式サイトの他にYahoo!ショッピングにも店舗があり、ソフトバンクユーザーやPayPayユーザは結構なPayPayポイントが付くからなんです。
今回購入したときも20%以上のPayPayポイントが付き、実質16,402円で購入できました。安い! 

こんなところで今回はここまで。
次回は購入したT500へのデータ移行やレビューなどの記事を書きます。
ではまた!