Blokees スター・ウォーズ マンダロリアン CC06 ボ=カターン・クライズの製作記1回目です。
Blokees(ブロッキーズ)の色分け済みプラスチックモデルキット「ボ=カターン・クライズ」を購入しましたので、早速ランナー状態での各パーツの紹介、およびレビューをお届けします。
ボ=カターンは『マンダロリアン』シリーズに登場するキャラクターの中でも大好きなキャラなので、今回のキット化は本当に嬉しいです!
まずはボ=カターンのキャラクター紹介から始め、このキットの製造元である新進気鋭のメーカー「Blokees」と、本キットが属するシリーズ「チャンピオンクラス」の解説、そして最後にキット自体の詳細なレビューへと進みます。
「色分け済み・塗装済みプラモデル」という、誰でも完成見本のように組み立てられる面白いキットになっているので、ぜひ最後までご覧ください!
■ ボ=カターン・クライズについて
① 経歴
ボ=カターン・クライズは、惑星マンダロアの名家「クライズ氏族」出身の女戦士です。
スター・ウォーズシリーズのアニメ作品『クローン・ウォーズ』にて初登場を果たしました。
当時、惑星マンダロアを統治していたのは彼女の姉であるサティーン・クライズ女公爵(平和主義を掲げ、かつてオビ=ワン・ケノービと恋仲にあった人物)でしたが、ボ=カターンはサティーンの非暴力政策に猛反発し、過激派組織「デス・ウォッチ」の幹部としてテロ活動に身を投じていたのです。
当初は打倒サティーン政権のためにジェタイと対立し、オビ=ワンやアソーカ・タノとも刃を交えたボ=カターンでしたが、パルパティーンやダース・モールの陰謀によりマンダロア存亡の危機が訪れ、姉サティーンが殺害されるに及び、故郷のためにジェダイとの共闘を決意します。最終的にモールに支配されていたマンダロアを解放し、実質的なリーダーの座に就くこととなったのです。
その後、銀河帝国の台頭により再び故郷を追われた彼女は、アニメ作品『反乱者たち』の時代には指導者としての自信を失いかけていましたが、反乱同盟軍の「ゴースト・チーム」との共闘を経て再起。
古代のライトセーバー「ダークセーバー」を手に内戦状態のマンダロアをまとめ上げ、独立のために再び立ち上がることとなるのです。
しかし、強大な帝国の武力を前に敗北を喫した彼女は、民を救うための降伏の証としてダークセーバーをモフ・ギデオンに差し出します。
ですが、帝国は約束を破り、マンダロアへ大量の核爆弾を投下(後に「千の涙の夜」と呼ばれる大虐殺事件)。焦土と化した故郷を離れ、生き延びた数少ないマンダロリアンとともに各地への潜伏を余儀なくされたのです。
なお、ディン・ジャリンやグローグーが所属する「チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ」は、このときに生き延びた「デス・ウォッチ」の残党が結成した組織です。
時は流れて実写ドラマ『マンダロリアン』の時代。
度重なる敗北で自信を失い、失意の底にあったボ=カターンを再び立ち上がらせたのが、ディン・ジャリンとグローグーです。
すぐにトラブルに巻き込まれ死にかけたりしまうディン親子を生来の姉御肌、リーダー気質と戦闘能力で助けているうちに、他のマンダロリアンからの信頼も得ます。
そして余曲折を経てダークセーバーは再び彼女の手に戻り、散り散りになっていた派閥を統合するに至ります。
リーダーとして再起した彼女は、帝国残党の拠点となっていた故郷マンダロアの奪還に見事成功。
何度も何度も絶滅の危機に瀕しながら、何千年も生き延びて来たマンダロリアン。
その歴史を体現するかのように数々の苦難を乗り越え、より強くなったボ=カターンは、まさに「惑星マンダロア中興の祖」として、銀河の歴史にその名を刻むこととなったのです。
そして彼女の歌は、後世まで語り継がれるでしょう。
② 人物
ボ=カターンは登場するすべての作品において、強く、気高く、芯のある女性として描かれています。二丁のブラスター・ピストル、アーマーに内蔵された多彩な兵装、ジェットパック、そして左腕のパーソナル・コンバット・シールド(エネルギー・シールド)を駆使した戦術を特徴とし、単独での戦闘能力はジェダイとも渡り合えるほどに極めて高いのです。
気難しく強気な外見とは裏腹に、本質は非常に真面目で面倒見が良い「委員長気質」な人物でもあります。
グローグーの要請を受け、文句を言いつつもディン・ジャリンの救助に向かい、救出した直後に不注意で底なしの泉に溺れた彼を即座に飛び込んで助け出すなど、情に厚い人柄が大きな魅力となっています。
物語の終盤、ディン・ジャリンが彼女に向けて放った以下の言葉は、彼女の持つ高潔なキャラクター性を最も美しく表していると言えるでしょう。
「(マンダロリアンをまとめるのに必要なのはダークセーバーや階級、家柄ではない。)
それより大切なのは名誉と忠誠心と、 そして何よりも人柄だ。
だから俺はあんたに仕える、レディ・クライズ。
あんたを称える歌はまだ無い。それが謳われるまで俺は仕える。」
数々の挫折と大いなる敗北を味わいながらも、常にマンダロアの民のために戦い続けたボ=カターン・クライズは、ドラマ『マンダロリアン』における「もう一人の主人公」と呼ぶにふさわしい存在なのです。
③ アニメ版の声優が実写版を演じるという奇跡
アニメ版と実写版のボ=カターンは、容姿や醸し出す雰囲気が完全に一致しており、非の打ち所がないハマり役となっています。これはアニメのイメージに合う女優を後からキャスティングしたのではなく、アニメ版のボ=カターンの声を演じていた女優ケイティ・サッコフ氏が、そのまま実写版のキャストとして起用されたことで実現した、スター・ウォーズファンにとって極めてエモーショナルな奇跡だったのです。
元々、ボ=カターンのビジュアルモデルは総監督デイブ・フィローニの妻とされていますが、ケイティ氏がこれほどまでにキャラクターとシンクロできた背景には、以下の理由が挙げられています。
- 比類なき存在感と骨格:ケイティ自身が「芯の強い自立した女性戦士」を演じさせたら右に出る者はいないと評されるオーラの持ち主であり、元来のキャラクター性と深く重なっていた点。
- 長年にわたるキャラクターへの愛:2012年のアニメ登場から実写化に至るまで長年声を担当し、姉の死や故郷の崩壊といったボ=カターンの壮絶な半生を自ら演じ、理解し尽くしていた点。彼女が実写の撮影で初めて本物のアーマーを装着した際、感極まって涙したというエピソードは有名です。
- 徹底したメイクアップ:実写メイクチームが、アニメ版ボ=カターンの特徴的な外見を現実の顔立ちへ落とし込むため、徹底的な微調整を施した点。
これらの要素が見事な化学反応を起こした結果、声優がそのまま実写を演じて完全な成功を収めるという、スター・ウォーズ史に残る素晴らしいキャスティングが誕生することとなったのです。
■ Blokeesと各シリーズについて
① Blokees(ブロキーズ)とは
Blokeesは、現在アジア圏を中心に世界中で急速にシェアを拡大している中国発の新進気鋭トイメーカーです。
そのプロダクトには以下のような際立った特徴があります。
- コンセプトは「作る×遊ぶ×飾る」:単なる完成品アクションフィギュアではなく、ユーザー自身の手で組み立てる「プラスチックモデルキット」の楽しさをハイブリッドさせた設計が最大の特徴です。
- 工具・接着剤不要のスナップフィット:ニッパーなどの工具や接着剤を使用せず、パーツをパチパチと嵌め合わせていくだけで手軽に組み立てられます。
- ABS樹脂・PVCをメインとした高耐久設計:通常のプラモデルで多用されるPS(ポリスチレン)素材に比べ、強度の高いABSや柔軟なPVC素材を多く採用。組み立て後に「アクションフィギュア」としてガシガシ動かしても関節がヘタりにくく、破損に強い頑丈な構造を実現しています。
- 圧倒的なライセンス展開:『スター・ウォーズ』を筆頭に、『エヴァンゲリオン』『マーベル』『ミニオンズ』など、世界的な人気IPの公式ライセンスを次々と取得し、驚異的なハイペースで立体化を続けています。
② シリーズ展開と「チャンピオンクラス」の特徴
Blokeesのスター・ウォーズ関連商品は、実写ドラマから旧三部作まで幅広くカバーしています。
製品ラインナップは、中身の分からないブラインドボックス仕様のミニキットシリーズ(「Galaxy Version」や、パーツ数を抑えた「Champion Class LITE」など)と、キャラクターを指定して購入できる通常ボックス仕様の「チャンピオンクラス」に大別され、今回のボ=カターンは後者に位置します。
上位ラインであるチャンピオンクラスの特徴は、主に以下の点が挙げられます。
- 充実のパーツ数とハイディテール:ライト版(約50パーツ)に対し、チャンピオンクラスは約100パーツ前後(今回のボ=カターンは108パーツ)で構成。外装アーマーのディテールや色分けの再現度が高められています。
- 抜群の色分け・成型色と塗装クオリティ:「塗装不要・シールなし」を謳う通り、成型色によるパーツ分割が非常に精密です。さらに、劇中のメタリック質感やアーマーのマーキングが最初から美しく塗装・プリントされているため、パチ組みするだけでパッケージ写真通りの高クオリティな仕上がりが手に入ります。
- デスクに最適なサイズ感:完成時の全高は約14〜15.5cm(ボ=カターンは14.5cm)。一般的な1/12スケールのアクションフィギュアに近い、飾りやすく存在感のあるサイズです。
※デフォルメが施されている点や共通フレームを採用している関係上、正確な縮尺ではありません(バンダイの1/12スケール等とはサイズが異なります)。
- 豊富な付属品と高いプレイバリュー:全身に20箇所以上の可動関節を持つだけでなく、専用のディスプレイ台座・スタンド、劇中の戦闘を再現できるエフェクトパーツ、豊富な交換用ハンドパーツがデフォルトで同梱されています。
- 手頃な価格帯:他メーカーの1万円前後に匹敵する完成品アクションフィギュアのようなクオリティでありながら、実売価格は3,000円前後と、非常にコストパフォーマンスに優れています。
■ キット情報
お買い物の参考に、今回のキットのスペックです。
- メーカー:Blokees(ブロッキーズ)
- スケール:ノンスケール(1/12〜1/13相当)
- 製品名:Blokees スター・ウォーズ マンダロリアン CC06 ボ カターン クライズ / Star Wars: The Mandalorian Champion Class 06 Bo-Katan Kryze
- 型番:75806
- 発売日:2026年5月22日
- 定価:3,300円(税込)
- 購入店:STAR WARS POP-UP STORE by SHIBUYA TSUTAYA
- 購入日:2026年7月5日
- 購入価格:3,300円(税込)
■ ボックス、インスト紹介
外箱は、充実したパーツ数の割に非常にコンパクトにまとめられています。
ホログラム印刷がふんだんに施されており、見る角度によってロゴなどの色調が変化するのが格好良いです。
パッケージ背面には、全パーツの構成と簡単な組み立て説明図が記載されています。
各側面にそれぞれ異なるポージングの写真が掲載されているのも特徴的で、ホログラムの質感も相まって、箱のままディスプレイしても十分に映えるクオリティです。
これは積プラモデラーやコレクターにとっても嬉しい仕様ですね。
キットの写真が載っていないのは底面のみ。この構成からも、箱を立てて展示することを明確に想定した外箱デザインであることが窺えます。
なお、インスト(説明書)を含め中国語の記載が見当たらないため、こちらはグローバル輸出仕様のパッケージのようです。
箱の中身をすべて取り出した状態です。各パーツが綺麗に小分けされてパッケージングされています。
インストはコンパクトな小冊子形状(B6サイズ相当)となっています。
表紙、背表紙含めて全8ページです。
こちらは全パーツリスト。
あらかじめ切り離された塗装済みパーツやクリアパーツに加え、ランナーが計6枚という構成です。
組み立て説明はフルカラー印刷で、シンプルかつ非常に理解しやすいレイアウトです。
地味に嬉しいポイントとして、肩アーマーが2種類付属している点が挙げられます。
『マンダロリアン』シーズン3において、ボ=カターンが「チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ」に合流した証である「ミソソーの紋章」付きのアーマーがしっかりとセットされており、劇中再現が可能です(両肩分付属していますが、右肩だけシルバーのミソソーバージョンにするのがシーズン3仕様です)。こうした細やかな配慮はマニア心を分かっていますね!
最終ページには武装の換装手順などが詳しく記載されています。
2丁のブラスター、ダークセーバー、エネルギー・シールドなど、多彩な武器の付け替えギミックが楽しめそうです。
■ ランナー紹介
茶色の成型色で構成されたA1〜A3ランナー。
ここにはアーマーの下に覗く布地や関節パーツが割り当てされています。A3ランナーの骨盤まわりのパーツなどは、女性的なプロポーションが見事に造形されています。
ランナーのタグ部分には、素材が「ABS」であることがしっかりとモールドされています。非常に親切な設計ですね。確認したところ、6枚のランナーすべてがABS素材でした。
本キットはスナップフィットモデルのため、基本的には接着剤不要ですが、もし強度アップや合わせ目消し、塗装を目的として接着する場合は注意が必要です。タミヤセメントをはじめとする通常の「プラスチック用接着剤」では溶着しないため、必ずABS用接着剤か、ABSも溶かせるタイプの流し込み接着剤を使用してください。
ABSの接着方法について詳しく知りたい方は、ぜひ過去の解説記事を参考にしてみてください。
ボ=カターン率いる「ナイト・アウル」の象徴たる鮮やかな水色を再現したB1ランナー、ベスカー鋼特有の金属感を醸し出す銀色のC1ランナー(ウェスター35・ブラスター・ピストルが贅沢に4丁も付属します)、そしてブーツなどの革表現を担当する濃ブラウンのD1ランナーです。
C1ランナーの胸部アーマーの優美な膨らみは、女性マンダロリアンらしい力強さと美しさが同居しており格好良い造形です。
ディスプレイ用の台座パーツも同梱されています。驚くべきことに、こちらは最初からランナーのない状態で封入されています。
そして、Blokees最大のセールスポイントである「塗装・プリント済みパーツ」は、ひとつの袋にまとめて封入されています。
これらのパーツは、ゲートの切り口に塗装が乗らない(素地が露出してしまう)のを防ぐため、あらかじめランナーから綺麗に切り離された状態でパッキングされています(手甲パーツのみ例外)。
塗装済みパーツを並べてみました。
精密な成型色の上から、スプレー塗装や高精度なタンポ印刷が重ねられています。
マスクしてスプレーされたと思われる箇所に、ごくわずかなズレやはみ出しが見受けられる部分もありますが、凝視しなければ全く分からないレベルに収まっています。
ミソソーのマークが施された銀色の肩アーマーなどは、通常の成型色や安価なメッキでは表現できないような、上品なアルミ調のメタリック塗料で塗装されています。
さらに素晴らしいのがマーキング類の再現です。ヘルメットや肩アーマーにあしらわれた「ナイト・アウル」の紋章は、一般的なキットであればシールや水転写デカールでの再現になるところですが、このキットではあらかじめ高精度なタンポ印刷で転写されています。これは本当に見事です。
塗装済みパーツが袋の中に無造作に入っていたため、パーツ同士の擦れによる塗膜の剥がれが懸念されましたが、入念にチェックしたところ全く剥げていませんでした。非常に強固な塗料が使用されているようです。
唯一、塗膜の微細な剥がれが確認できたのはこの小さなパーツの一部のみ。ほとんど気にならないレベルと言って差し支えないでしょう。
クリアパーツや、柔軟性のあるPVC製のパーツも同じ袋に同梱されています。
クリアパーツもランナーから切り離された状態になっており、ゲート処理の際に白化しやすいクリア素材の手間が省けるのは、モデラー目線で見ても非常にありがたい仕様です。
このように、説明書通りにそのまま組む(いわゆるパチ組み)だけで、誰でも手軽に完成度の高いアクションフィギュアを手にすることができる秀逸なキットです。
卓越した設計により「誰が組んでも全く同じハイクオリティな完成品」になるそのプロセスは、まさに「プラモデルのジグソーパズル」と表現するのがぴったりだと感じました。
プラモ本来の「組み立てる純粋な楽しさ」をダイレクトに味わえるため、こうした製品が増えることで敷居が下がり、プラモデルを嗜む裾野がさらに広がっていくのではないかと期待させてくれます。
国内メーカーにおいても、以下のように塗装の手間を省いた素晴らしいキットが展開されていますよね。
- アオシマ:カーモデルの「プリペイントモデル」シリーズ(ランナー状態で塗装済み)
- ピットロード:艦船モデルの塗装済みキットシリーズ
- コトブキヤ:美少女プラモデル(アイプリント済みのフェイスパーツ等)
- バンダイ:ガンプラ等(パーツ分割による凄まじい成型色再現)
これら名だたる国内製品と比較しても、「細部の塗り分けにシールすら一切使わず、完全な塗装・印刷済みで接着剤も不要」という割り切った仕様は、Blokeesならではのアドバンテージであると感じます。
そのまま素組みするだけで120点満点の完成度を誇るキットですが、では我々のような模型マニアが手を加える余地が皆無かと言えば、決してそんなことはありません。
パーツの成型上、パーティングラインは随所に存在しますし、一部には合わせ目も発生します。これらを丁寧に処理し、ピンポイントで部分塗装やウェザリングを施したり、思い切って塗り直してみたりするのも非常に面白い素材です。
私自身、まずは一旦パチ組みで全体のプロポーションや可動を確認し、そこからどのようなアプローチで仕上げていくかじっくりプランを練ろうと考えています。
ということで、次回の記事では実際にパチ組みを進める工作の様子と、無加工・無塗装での素組み完成状態をじっくりとご紹介します。
それではまた!



































































