映画「親鸞 人生の目的」を観てきました。
仏教をメインテーマに据えながらも、ほのぼのとした恋愛ドラマ的な要素も盛り込まれていて、エンターテインメント作品としても楽しめる内容になっています。映像もとてもきれいです。
この映画では「後生の一大事」がキーワードになります。
死後の世界で一番大事なこと、という意味です。
言葉の意味は分かっても、内容はよくわかりません。
映画の中で若き親鸞は夢の中で聖徳太子に「お前の命はあと十年だ」と告げられます。
親鸞は「このまま後生の一大事の意味も分からず死んでいくのか」と苦悩します。
親鸞にとっては単に死ぬことよりも、後生の一大事の意味も分からず死んでいくことが怖かったのです。
おまけに出会った玉日姫の美しさが忘れられず、煩悩にも苦しめられます。
どんなに厳しい修行を行っても、後生の一大事の意味は分からず、玉日姫への思いも断ち切れません。
そんなある日、法然上人と出会います。
法然の説話を聞いて親鸞は、後生の一大事とは阿弥陀仏の本願に身をゆだねることだと悟ります。
阿弥陀仏はすべてのひとを救うという本願(約束)を立てました。
どんな修行を行っても煩悩を捨てられない弱い生き物である人間も、阿弥陀仏を信じることによって煩悩を持ったままでも救われると気づいたのです。
亡くなったひとの一番の供養は自分自身が幸せになることだ、といった言葉は胸にしみました。