年表ができあがったら、すぐにでも書き始めたくなる気持ちが起こるかもしれませんが、実際に書くのはまだ早すぎます。

 

次に行う作業は、年表に書いた音楽なり、本なり、旅行の写真などを引っ張り出すことです。

頭の中に描いているイメージと実際はけっこう違うことが多いもの。

 

引っ張り出してきたら、もう一回、その音楽を聴いたり、本を読んだり、写真を整理するなりしてみてください。

 

 

もう一回、映画を観ていたら一日掛かりになってしまった、というのでもだいじょうぶ。

なにせ、漠然と映画を観ているわけではなく、自分探しの旅の一環なのですから。

お酒好きな人だったらビール、飲めない人ならコーヒーでも飲みながら、ゆったりとした気持ちで過去に感動した事柄をもう一回味わいましょう。

何か新しい発見があるかもしれません。

 

 

CDやレコードジャケット、あるいは映画のパンフレットなども用意しましょう。

なければ、ネットから取り込んでください。

これらの資料はあとで自分史を書く際に使用します。

 

 

 

 

 

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自分史を書き始める前の作業があります。

 

まずエクセルで表を作りましょう。

 

一番左から順に西暦、年号、自分の年齢を書きます。

その左には、履歴書的なできごと、たとえば、幼稚園に入っただとか、中学校を卒業したということを書きます。

その隣は、もっとパーソナルなことです。

失恋したとか、スキーを始めたとか、初めて車を買ったなどということを書きます。

さらにその隣は、社会的なできごとです。

ベルリンの壁が崩壊したとか、愛知万博が開催されたとか。

さらに趣味の列を作るのも面白いでしょう。

スポーツ好きな人だったら、その年に活躍した選手、オリンピックの開催地などもいいですね。

あるいは、流行っていた歌だとか、読んだ本などというのも書けそうです。

項目がいくらあってもいいので、好きなだけ書いていくといいと思います。

結構、楽しい作業ではないでしょうか。

 

タテは時系列となりますが、一年に何個の書き込みがあっていいのです。

思いつくままに書いてください。

 

こうして書いていくと、書き込みが何行にもわたる年と、少ない書き込みで終わってしまう年が出てきます。

もちろん、書き込みの多い年が動きの激しかった年となります。

自分史はその書き込みの多い年の記述が中心になっていきます。

 

またヨコですが、書いていて楽しいと思える趣味の項目があると思います。

先ほどの例では、スポーツや音楽、本でしたが、

映画だったり、旅行記録かもしれません。

その中で一番楽しかった趣味とパーソナル列の記述を2本の軸として書いていくのです。

 

たとえば、歌を軸にするんだったら、あんな曲が流行っていた年に高校を卒業したんだったなとか、失恋した年にこんな曲が掛かってたなとか、自分に起こった出来事に歌を絡めていくのです。

 

でも、この段階では表を作り、イメージを膨らませるだけでOK。

実際に書き始めるのは、まだ先です。

 

ぜひ、楽しみながら、この作業をしてみてください。


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公募で受賞を目指す人やプロ作家の中には書くという作業をしんどく思ってしまう人もいます。

ですが、本来、書くという行為は楽しいものです。


なぜ楽しくなくなるかというと、認められなくてはいけない、売れなくてはいけない、と考えるからです。


考え方を変えて、自分のために書いてみたら楽しそうだとは思いませんか?


自分のために何を書くか、といったら、自分史なんてどうでしょう?


伝記などといったら、少し大袈裟になるので、カジュアルに自分史です。

自分のために書くのですから、うまく書く必要はありません。

堅苦しく考えず、書きやすいところから始めればいいんです。


ちょっとこのテーマで話してみようと思います。







マジシャン・上口龍生さんのライフワークのひとつに過去のマジックの伝承があります。

日本古来の手妻や海外のターベルシステムがその例となります。

 

 

ハーラン・ターベル(1890~1960)というマジシャンが1926年に「ターベルコースインマジック」という本を出版しました。この本は1000種類にも及ぶマジックを紹介したマジックの百科事典のような存在ですが、この本の出版の前にターベル氏は60回に分割されたターベルシステムというマジックの通信教育を行っていたのです。

 

つまり、ターベルシステムは初心者がマジックを順を追って学べるように工夫されているのに対し、ターベルコースのほうは字引的な要素で編集されたということです。

龍生さんは、この順序が大事としてターベルシステムにこだわっています。

 

ターベルシステムの特長は、単に技術的な解説だけでなく、マジックの歴史やマジシャンの心構えなどにも言及しているところです。

 

今、手もとに「レッスン30 マジックでお金を儲けること」というセクションのレジメがあります。

マジックだけでなく、小説の書き方やビジネス作法としても納得できる内容です。

 

一言も喋らなかったとしてもあなたを偉大に感じさせることはできます。リアルな知識に基づく本物の自信を自分の周りに漂わせるだけでいいのです。

黙っていれば~な人っていると思います。

 

成功する芸人は、その心持ちをその場に応じて適応させる偉大な能力があります。

観客が何を楽しむかを理解しそれを研究するのはあなた自身なのです。観客の好きなもの、興味を持っているものを学び、楽しませて、彼らの人生そのものに入り込むのです。

演技を行うにあたり10ドルなのか、100ドルを得るのかどうかは、これらを行える、その能力に大いに関係しているのです。

自分の好きなものを書く。分かってくれる人だけ分かってくれればいい、というのではマーケットは広がりませんね。

 

 

観客の感情を刺激して、それから緩和して、それからまた刺激するのです。

ホラー映画でよくあるやつですね。小説にも活かせそうです。

 

一般人に演技を悟られるようなタイトルを付けてはなりません。

これはどうでしょう? 小説の場合はタイトルが内容を端的に表している場合とタイトルだけでは何だか分からない2種類に分かれると思います。どちらがいいのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

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あまり知られていないかもしれないのですが、直木賞はハードカバーで出版された本を対象とする賞です。

つまり文庫書下ろし小説は対象外なのです。

同じような時代小説でも初めハードカバーで出版され、のちに文庫化された小説は受賞の可能性がありますが、最初から文庫で売り出された小説が選出される可能性はゼロということです。

出版の形態と内容には関係がないのではないか、と思いますが、いかがでしょうか?

 

直木賞・芥川賞受賞作一覧

 

というサイトがあります。

非常に興味深いサイトです。

このサイトによると、直木賞を受賞すると6万部から8万部くらい売れ行きが伸びていることがわかります。

文庫化された作品を調べてみると「地図と拳」という作品がありました。

受賞当時のハードカバーの価格は2,420円。文庫価格は913円。

先ほどのサイトを見ると、受賞後7万部アップとあります。

ハードカバーだと2,420×70,000=1億6940万円。

文庫本だと913×70,000=6千391万円。

実に1億円以上の差があるわけです。

この辺の事情があるのだなあ、と思います。

 

 

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本日の「時代小説を書こう」の講座は無事終了。

もっと小さな会場だと思っていたのですが、大きな会場で驚きました。

お集まりいただいた多くの方々に改めて御礼申し上げます。

自分自身も勉強になりました。

前半部分で舌足らずの部分があったと思います。失礼しました。

くどくどと日本の文学史っぽいことを述べたのは、昔はジャンル分けなどかったということが言いたかったからです。

現代では時代小説も「時代小説」というジャンルに括られているのだけど、もっと自由でいいのじゃないかと思っています。

ジャンルをクロスオーバーする作品があってもいいのではないでしょうか。

時代考証には縛られなくていい、と言いたいところなのですが、残念ながら公募だと時代考証は最重要事項です。

この足枷はとても問題だと思っているのですが、仕方ありません。

時代考証の正確性という制約は守りつつ、新しいジャンルを自分が作ってやる、くらいの意気込みで書いてください。

もちろん、時代小説以外の小説でも同じです。

ジャンルの垣根を越えたスケールの大きな作品というのは時代が求めているものだと思います。

確かに日本の「マンガ」は面白いし、世界的にも人気なのですが、小説でもマンガを凌ぐ作品が産まれればいいなあ、と思っています。

今日は刺激になりました。

お互いに頑張りましょう!!

本日はありがとうございました。

 

 

これからもうすこし原稿に向かったあと、柿の葉寿司で一杯やります。

 

行動のあと、大和郡山の柳沢文庫に調べものに行きました。

 

 

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小説家になるにあたって、もっとも大きな影響を受けた小説はなんだろうか、と考えてみました。

そうすると、すぐに次の3冊が思い浮かびました。

その3冊を時系列的に発表させていただきたいと思います。

 

①「クリスマス・キャロル」チャールズ・ディケンズ

 中学一年のとき、初めて自分のお小遣いで買った本です。

 買った場所もも覚えています。今はなき、高松書房です。

 買った理由は「安かった」から。

 スクルージ爺は金しか信じない守銭奴。そのスクルージのところに、3人の幽霊が現れます。

 最初は恐れているだけのスクルージでしたが、しだいに幽霊が現れた意味を悟り、人間性を取りもどす、というストーリー。

 ラストシーンは何度読んでもワクワクします。

 自分の小説のストーリー作りに大きな影響を与えました。

 

 

 

 

②「監督」海老沢泰久

 一番影響を受けた小説家が海老沢泰久さんです。

 特に文体という点で最も影響を受けました。

 簡潔で、雑味のない分かりやすい文章で、時には気障になりそうな台詞をさらりと描写します。

 この小説の監督とは、ヤクルトスワローズを優勝に導いた広岡達朗氏のこと。

 もともとノンフィクションを得意としていた海老沢氏は、フィクションに事実を混ぜ込みます。

 この辺りの作風にも影響を受けています。

「勝ち負けよりも大事なものがある。試合が終わったあと、胸を張って球場を出ていけるかどうかだ」

 こんな台詞は、今聞いても痺れます。

 

 

 

③「用心棒 日月抄」 藤澤周平

 時代小説を書くに当たり、もっとも影響を受けたのが藤澤周平氏でした。

 忠臣蔵という通説を別角度で見てみたり、困窮した武士の姿の描写をコミカルに描いたりする手法には驚きました。

 また剣戟シーンも独特の凄みがあって、吸い込まれました。特に、斬合いの前には草履を脱ぐといった描写にはリアリティがあ 

 りました。

 時代小説の先生のような一冊です。

 

 

 

もし、みなさんも機会があったら、ぜひお読みください。

小説家志望の方にも、そうでない方にもお勧めします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 

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5月18日(日)10:00~12:00に奈良駅近くのActy奈良6階アドバンスルームにて行われる「時代小説を書こう」の講座があと1週間と迫ってきました。

講師は、わたくし木村忠啓です。

楽しくて、有意義な講座にするべく、現在、鋭意資料を揃えているところです。

 

若干名ですが、まだ申し込み可能です。

どうしようかなあ、と迷っているかたがいらっしゃいましたら、ぜひおいでください。

時代小説に対する考えががらっと変わると思います。

これからプロを目指すかたも、そうでないかたも歓迎いたします。

現在の小説のレベルは関係ありません。

会費は格安の3300円ですが、怪しげな商材等を売り込みはしませんので(笑)、安心してお越しくだい。

 

 

内容は、前回お知らせしたものと少し変更して、時代小説に特化した内容にしました。

 

1. 基礎編

  ①    源氏物語は時代小説か?(物語の歴史)

  ②    歴史小説と時代小説の違い

  ③    時代小説の系譜

  ④    時代小説=プロレス論

 

2.実践編

  ① どこから題材を得るか?    

  ② 時代小説の文体について

  ③ 時代考証についての考察

    

3.アドバンスト編

  ① 有効な取材とは?

  ② 役立つ資料公開

  ③ 最終選考作講評公開

  ④ これからの時代小説展望   

 

 

当日、お会いできるのを楽しみにしております。

 

申し込みフォーム

 

Acty奈良アクセス

 

面白そうな映画を発見しました。

ルージュの伝言ならぬ「米寿の伝言」。

 

 

ストーリーはSFコメディの王道とも言える入れ替わり物ですが、ひねりが効いています。

 

入れ替わるのが死んだ祖父と孫。

タイムリミットが火葬までとちょっとブラックユーモアっぽい匂いがします。

 

61分と短い尺の映画なので、目一杯詰め込まず、いかにテンポ良く描けるかがポイントだと思います。

 

 

驚くべきは親子三代で作った映画であるという点です。

祖父が主演、娘がプロデューサー、孫二人が共演者というミラクル家族チーム。

もとは、役者志望だった85歳の父・西本匡克さんの夢を叶えてあげたいという娘・西本浩子さんの思いつきからスタートしたといいますが、すでに役者として活躍している息子の西本健太朗さん、西本銀二郎さんを交えての大活躍。

 

 

今回は助演者の西本さんとパチリ。

今のところ、5月10日から池袋西口のロサ映画館での単独上映なので、少しでも興味を持たれた方はぜひご覧下さい。

 

米寿の伝言公式HP

 

 

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江戸時代最後の年である慶応4年(1868年)4月25日、新選組局長・近藤勇が処刑されました。

近藤勇は中山道板橋宿手前の平尾一里塚付近に簡易的に設けられた刑場の露と散ったのです。

 

 

近藤勇は政府に盾突く賊軍の将として罪人扱いだったので、武士であるにも関わらず、斬首という刑に処されたのです。

この斬首では、遺体は引き渡されず、打ち捨てになりました

また首と胴体を別々に埋葬されると成仏できない、という考えがあり、切腹などとは違い、単に死ぬにしても重い処置でした。

斬首では遺体は打ち捨てになったのですから、墓は存在しません

 

 

しかし、近藤勇の墓があると伝えられる場所は全国で8か所ほどあります。

これだけ伝承地が多いというのは、逆に本当に近藤勇の遺体を埋葬している墓は存在しないのではないか、と個人的には思います。

 

 

しかし、それではあまりにもロマンがありませんので、いくつかの説を見ていきましょう。

 

まず一つ目は、処刑場の近くにある寿徳寺です。

JR板橋駅近くのこのお寺の近隣には近藤勇像や新選組供養碑があります。

この説は単に処刑場に近いというだけで信憑性はないように思えるのですが、胴体は案外、こんな近くに埋められたのかもしれません。

 

首は京の三条大橋にさらされたのですが、その行方は定かではないと言います。

胴体とは違って、首は有志の手によってどこかに埋葬された可能性はありそうです。

 

近藤勇の墓に関しては会津若松にある天寧寺が最も知られているようですが、旧暦の4月25日は太陽暦でいえば5月17日。

かなり暖かくなってきた時期ですし、切り取られた首は塩漬けにしたとしても、相当匂うし、目立ったのではないでしょうか。

そんな状況で京から会津までこっそり運ぶというのは困難に思えます。

 

 

 

個人的には岡崎市にある宝蔵寺は信憑性がありそうに思えます

 

MAP

 

 

宝蔵寺には近藤勇の胸像があります。

併立して説明文があるので、内容を要約します。

 

三条大橋に晒されていた近藤の首を奪取した同志は、かつて近藤が敬慕していた新京極裏寺町の称空義天大和尚に供養してくれるように申し入れる。和尚は、39代目の貫主になることが決まっていた法蔵寺に近藤の首を密かに持ち込み、塚を建立した。

 

和尚さんであれば、首を持ち運ぶことは一般人よりは容易のように思えます。

 ですが、遺体が埋葬されたかどうかではなく、故人を思う気持ちのほうが大事です。

首がどこに埋められたにせよ、弔う気持ちがあれば、お墓は建てられます。

 

近藤勇のお墓の場所については真相は解明できないでしょうが、歴史的ロマンを感じます。

このGW、みなさんも歴史のロマンを求めて、旅に出てみてはどうでしょうか?

 

ここまで書いて、尾崎豊の命日も今日だと知りました。

近藤勇と尾崎豊の命日が一緒だと知り、驚きました。

 

 

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