
Ki-007との比較
と、書きましたが、そのルーツはというと、やっぱりKi-004なんですね。ですので3者比較してみました。数字の羅列が多くてすみません( ;∀;)
Ki-004
時々掲載してしまういつもの写真ですが、これはF5B競技専用として設計したものです。当時のレギュレーションでは翼面荷重が確か最大75g/dm^2だったかな?なのでそれをぎりぎり狙った仕様になっています。注)表では79.8g/dm^2になっていますが、これは主翼面積のみで計算したものでFAIの規定では翼面積とは尾翼面積も含みます。
設計当時(1996年頃)としたら主翼のアスペクトレシオ(縦横比)が大きくこの機体を大会へ持っていくと、競技仲間から「これ大丈夫なの?」といろいろ言われましたがただ一人この設計を見抜いた人物が関西方面の方でいらっしゃいました。「旋回時の特性改善だよね」。ただ滞空タスクではもちろん何ら問題は無かったのですが、距離タスクではさすがにクイックな旋回が今一で機体を押さえつけるのが背一杯で思った通りのラインをトレースできませんでした。ちょっとやり過ぎたようです。それでも数値だけ見ると14.4と確かに高いですが今回のDianaには遠くおよびません。ですのでDianaの26.5という数値は異常に大きく、でこっぱちとしたら全くの未知数ですのでどうなってしまうのか楽しみなんですね(^^♪。場合によっては主翼を切り詰めて、翼幅2,200~2,300mm辺りの仕様も準備するかもしれません。
Ki-007
上記Ki-004のお手軽版として設計したもので、もっと言うとアスペクトレシオを切り詰めた設計にしてグライダーというより、飛行機といいますか中途半端なパイロン機に近づけた設計をしました。
ですのでルートコードは155mmでKi-004とほぼ同等です。ただ翼面荷重を見て頂きたいのですが、でこっぱちが初心者の頃の入門機の目安であった30g/dm^2に相当します。これは設計段階で意識してはおらず、当時の動力用Ni-Cd500mAh500mAh10セル載る様に設計したまでです。今はLi-Po1000mAhの3セル仕様ですので余計軽くなって、上記数値となってしまいフワフワ飛んでしまう訳です。なお旋回時の特性はノーズが短い効果も有って癖のない旋回ができますので平地で面白い様に飛行できます。Ki-004ではペラの効率を考え大直径ペラが装着できる仕様としたのでノーズが長くなってしまい、ピッチ軸の慣性モーメントが大きく一回マイナチェンジしてテールを延長しましたが、それでもそれを打ち消すのが大変でした。
Diana
設計上の3つの挑戦課題がありまして、
1)スケール機的な要素を取り入れて競技機的なパフォーマンスを得ようとするちょっと今までに無かった挑戦。
2)26.5というアスペクトレシオの影響は?
3)ルートコードがたった121mmという唖然とする寸法はどう出る?
それからMH-32翼型は今回初の使用でして、理由は必要と考えているカンザシの寸法とサーボモーターの幅が翼内に収まらないという現実からわずかですが翼厚の厚い翼型を選択しました。ただどのみちこのコードではまともな特性は得られそうもないのでとにかく翼の周りに空気を沢山流す、つまり機速を上げるしかその解決方法は無いと思っていますので、面白い挑戦かと思っています。間違っても浮きが悪いからと言ってエレベーターアップでフワフワさせたら間違いなくコケルのでヤバいと思ったらすかさずエレベーターダウンで突っ込ませる飛行になると思います(^^♪。
また、製造上の課題もFOXから改善されていませんのでそのあたりも簡便な実験をやりながら製造仕様を詰めていきたいと思っております。
なお、考える事が多くなってしまったときには「巣ごもり」に入ってしまうかもしれませんので予めご了承下さいませ(^_-)-☆。
続きます。
ニュープロジェクト SZD-56 Diana
お約束した、新しいプロジェクトをご紹介いたします。
SZD-56 Dianaという機体をご存知でしょうか?少し前にご紹介した、PWS101とおなじポーランドの機体です。ポーランドは第2次世界大前からドイツに劣らず航空産業の盛んな国の様です。そういえばでこっぱち前作MDM-1 FOXもポーランド製でしたね。昨年FOXの作図をしていた最中にWebでいろいろ検索していたら偶然この機体の3面図が出てきて、一瞬手が止まりました。「うん?これはもしかして・・・・」早々に各寸法を確認したらPWS101ではないですが、「私をそのまま模型にしてください!」と訴えてるではないですか・・・。「これはいかん、この訴えを何とか形にしなくては・・・・」てな具合で、次なるは「はて、この機体を作る目的は?」「そういえばかつて、ki-007が中途半端な形で終わっていたな・・・」「そうだ、そういった手も有るか!!」とブツブツ独り言を言いながら頭が次第に大きくなってきていました。そういった経緯からこのプロジェクトのコンセプトは、
「どこでもビュンビュン飛ばせるスケールライク機」でして、それを成しえる条件は、
1.1/6スケール 翼幅2500mm
取扱いを含めて手軽に扱える大きさとする。でこっぱちとして初の1/6という小型機です。
また平地での手軽さとして電動化も必須ですね。
2.スケール化重点思考は止めよう
外観だけSZD-56 Dianaであってそれ以外は飛ぶことに集中した設計にしよう。
従ってでこっぱち的にセミスケールと呼びます。
3.ヒラヒラ飛ぶのはやめよう
Ki-007は平地ではビュンビュン飛んだのですが、スロープでは紙が舞う様に
ヒラヒラ・・・、なんとも小型軽量機らしいつまらない飛行でした。
ですので軽くてもビュンビュン飛ぶ設計にします。
その他いろいろ言い出せばきりが無いからここで止めておきましょう(^^♪。
ところで、Ki-007の製作記事ですが、
2012年9月頃より製作記事の連載を始めておりますので、時間のある方は訪問してみてくださいませ。
さて、それでは外観図を御覧ください。
これが胴体です。
主翼です。
実機は最近のグライダーの特徴をかなり鮮明に現していて胴体形状はかなり研究しつくされて残るは、投影面積と表面積を減らせ!!とばかりに思いっきり絞り込んでいますのでそれに惚れ込んでそのまま使用させて頂きます。主翼も右に倣えで、細長い長刀のような形状です。実機はフルスパンの可変キャンバーですがでこっぱちはほぼ中間にエルロンを配置して、スポイロンとして動作させます。従って動翼のファンクションとしては、スポイロン(エルロン+スポイラー)とエレベーターだけで引き込み脚も無ければダイブブレーキなどという構造が複雑になって、主翼表面の平滑化を阻害する余計な代物は排除するという思考回路です。あと、モーターはノーズに恐らく延長軸を設けて搭載しますのでキャノピーはモーター丸見えの透明ではなくモールド(FRP+塗装仕上げ)とします。
次回はKi-007との比較になります。
ちなみに現在はと言うと、
胴体型と、キャノピー型の製作の真っただ中です(^^♪。
飛燕の復活
昨日ですが、新しいオーナーさんの手で無事復活致しました。仲間の画像も含めてご紹介いたします。
新しいオーナーさんは我がクラブの会長さんですが、時間を掛けて例えばエアー式引き込み脚などのメンテナンス、新しいモーターの装着などされたようです。でこっぱちが滑空場に着いた時点で主な組み立てが終了しておりました。
滑走路へはオーナーさんが運搬され、送信機は仲間が持って、
いよいよ離陸です。ペラのかき出す音が気持ちいいです。さすがはAPCです。当日の動力用バッテリーはLi-Po 8セルでした。
偶然のはずですが、引き込み脚は零式艦上戦闘機のように片側づつ引き込まれていきます。実機がどうだったかはわかりませんが面白いです。またおまめ君もでこっぱちも一瞬写っています。
次いで着陸です。
2回目の飛行になります。1回目の飛行でのスロットル開度は80%位だった様ですが、今度は100%入れたそうですのでペラの音も変わっています。オーナーさんはいつもは電動アクロを楽しんでおられますが、「パワー不足だなぁ」との発言でしたが、でこっぱちの視点だと十分すぎると思いましたが・・・(^^♪。また尾輪の構造的な問題からタキシング時に難がありおそらく改善されるかと思います。
飛行後に無線アンテナ支柱や機関砲、ピトー管などの艤装品を付けて記念撮影です。朝日を受けてちょっと色調がセピア風になってしまっていますがそれもまた良いかな(^^♪。
飛燕はやっぱり滑走路上が似合っていますね。

それにしてもこうやって復活して頂いて本当にうれしいですね。やっぱり飛行機は飛んでなんぼの世界ですからね(^^♪。
以上近況でした。












