皆様、子宮がん検診は受けていますか?
私が婦人科外来に勤務していた5年前。
子宮頚がんを予防するワクチンのガーダシルが世の中で話題になっていまいした。
子宮頸がんを予防出来るワクチンということで非常に注目されていましたが、副作用の報告があり厚生労働省は積極的な推奨を一時中止しました。
私の所にも娘を持つママ友から沢山の問い合わせが来ました。
「予防接種の副作用が恐いわ。打っても大丈夫なのかしら?」
「結局は打った方が良いの?打たない方が良いの?」
どんな薬やワクチンにも副作用はあります。
しかし、副作用のリスクがあっても、その効果を望む場合に薬やワクチンは使います。
ワクチンの副作用は100万人に1名ほどの確立。
子宮頸がんの年間発症率は100万人に対して350名
あなたならどちらを選びますか?
私達年齢の若かりし頃には子宮頸がんを予防するワクチンは無かったので、性交渉経験がある女性であればほとんどの人がHPVウイルスに感染したことが有るはずです。
というのは、HPVウイルスとは風邪のウイルスのように罹患しては消失し、罹患しては消失するを繰り返しているのです。
現代の医療では、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPVウイルス)を正しく理解して治療することで子宮頸がんは治療しやすいものとなっています。
私も更年期にさしかかる「子宮頸がん年齢」
自分の体の変化を経時的に観察しています。
私と同じ世代の皆様、子宮頚がんについて気になることはありませんか?本日は、子宮頸がんとヒトパピローマウイルス(HPV)です。
「子宮がん健診を受けましょう」子宮頸がんにかかりやすいヒトパピローマウイルスってどんなウイルス?
子宮頚がんの検査は受けたことはありますか?
成人病健診のメニューに組み込まれていても、
日本ではまだ30%に満たない受信率だそうです。
異常がでたらどうしよう?
という不安から、検査を敬遠している人もいるのではないのでしょうか?
健診で異常が出たとしても、その多くが擬陽性です。
私の場合・・・
お腹のCTを受けた時に子宮がん疑いと言われました。
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そして精密検査コルポスコピーを受けました。
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結果は今のところ経過観察(がんにはなっていませんが、将来的に変化するリスクはあり)。
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そして、今回は子宮頸がんのリスクが高いか?否か?
子宮頸がんの原因になる「ヒトパピローマウイルス」の検査を受けました。
ヒトパピローマウイルス(HPV)ってなんですか?
ヒトパピローマウイルス(HPV)は子宮頚がんの原因となるウイルスです。
HPVには100以上のタイプがありますが、そのうち癌化するリスクがあるものをハイリスク型として分類します。
そのハイリスク型に数年から10数年、持続感染すると子宮頚がんになる可能性がありります。
しかし、ウイルスに持続感染したからといって全員が子宮頚がんになるわけではありません。
HPVには100以上のタイプがあります。
そのうちハイリスク型HPVというものが子宮頸がんの原因になると考えられています。
ローリスク型HPVは尖圭コンジローマ(外陰部にできるいぼ)などの原因になっています。
子宮頸がんになりやすいかどうかがわかる!HPVジェノタイプ検査とは?
自分の子宮頸部にHPVが存在するかどうかは検査で調べることができます。
子宮頚がん健診と同じように、子宮の入り口の細胞をとり検査 します。
最近では、自宅で出来る検査もありますが、
自分で子宮頚部の細胞を採取するのはやや難しいと思います。
婦人科外来では保険適応ですから、外来受診をして検査するほうがお勧めです。
ヒトパピローマウイルスのハイリスク型に感染していなければとりあえず一安心。
一年に一回の健診で大丈夫です。
私はハイリスクとロウリスクの間の51番型に感染。
細胞の変化もやや見られるため、3〜4ヶ月に一度の受診を勧められました。
やれやれ。
この歳になるとあちこちのメンテナンスが大変だ。
でも、仕方ない仕方ない。
がんになって治療することを考えたら、芽のうちに対処するほうが良いですよね!
皆様も子宮頚がん健診受けて下さいね