今日は旅行会社でのお話シリーズ第四弾!
日本にいた頃、旅行会社で働いていたことがあります。
その時のお話。
前回もチラッと書いたんですが、
以前、私の勤めていた旅行会社では、お宿に着くと添乗員がお部屋まわりをします。
お部屋まわりについてはこちら
その日のツアーは
成田空港発着の
アメリカ西海岸を巡るクルーズツアーでしたが、
関西から参加したお客様が3名いらっしゃいました。
男性2人組と、おひとり様参加の女性A子さん、の3名。
関西からということもあり、3人とも余裕を持って成田空港に来ていたので、1番に受付に来ました。
おひとり様参加のA子さんはすごくおとなしそうな方だったので、不安はないかと気になっていたんですが、
一緒に待っていた男性2人組と仲良くなったのかおしゃべりしていたので、一安心
無事、全員のお客様を受け付けて、出発
ロサンゼルス空港に到着した後、
そのままロサンゼルス港から大型クルーズ客船に乗船
クルーズの場合は、出港風景を甲板で見たいお客様が多いので、
お部屋まわりは乗船してすぐにはせず、出港後に行います。
で、この日も落ち着いた頃合いを見計らって、お部屋まわりをしました。
男性2人組のお部屋にご挨拶に行ったところ、
出てきたのは、
おひとり様参加のA子さん
あ!!部屋間違えた!?
まぁいいや。A子さんの部屋の挨拶もまだやったし、このまま挨拶を…
あれ?でもここって部屋のグレードが違うような…?
※クルーズ客船の部屋のグレードは、デッキプランと呼ばれる見取り図で誰でもわかる仕組み
↓某クルーズ船のデッキプラン 色によって部屋のグレードが違います
すると、
A子さんの後ろから、
男性2人組のうちの1人が出てきました。
え⁉︎え⁉︎え⁉︎
私の脳内、大パニック!
あ!仲良くなったから、2人の部屋に遊びに来たんか!
でも、この雰囲気はなんか……
A子さん「実は、お一人とお部屋を交換したの」
意気投合していきなり⁉︎⁉︎
えらい情熱的というか、気が早いというか…?
困惑しつつ、まぁ、ご本人たちが納得してるなら、私は何も言うことはないので、
とりあえずいつも通り、お部屋に不備がないかとか、お困りなことがないか確認して退室しました。
で、本来のA子さんのお部屋である部屋に行くと、
やはり男性2人組の片割れが1人でいるわけですよ
そこで真相が発覚しました。
この男性2人組は、とある企業の会長さんと社長さんで、おひとり様参加のA子さんは、実は会長の愛人。
会長が愛人とのクルーズ旅行をバレないようにするために、
社長に一緒に旅行に参加するよう頼み、乗船後、社長とA子さんが部屋をスワップしたというわけでした。
不倫旅行の場合、意外にも、申し込み時に旅行会社に伝えてくる人も結構いますが、
奥様からの問合せに備えてなのか?
言われなくても大体バレバレですけどね(笑)
この2組は別々に申し込み、しかも部屋のグレードも別だったため、まったく分かりませんでした。
会長とA子さんは長いお付き合いらしく、社長さんも知った仲。
あくまで社長さんは不倫旅行のカモフラージュとはいえ、1人で放ってはおけないので、よく3人一緒に行動されていました。
が、おそらく
2人(会長とA子さん)は、社長さんが1人でちょっと申し訳ない、
社長さんは社長さんで、2人の間のおじゃま虫みたいでちょっと居心地が悪い
と思っていたようで、
3人は添乗員(私)に秘密を打ち明けてスッキリしたこともあり、
社長さんのお相手として、やたら私をクルーズ中のイベントや食事の席に招待してきました。
クルーズ中はお客様は完全に自由行動。
ある意味、社長さんがおひとり様であることは変わりないし、とても感じの良い人たちだったので、可能な限り応じていました。
そしたら、社長さん、クルーズ船内のショップでなんか色々買って私にプレゼントしてくれました
※大型クルーズ船にはショップがたくさんあって、お土産からブランド品、ジュエリーや絵画など色々売ってます。
超大型船だとショッピングストリートもある
お三方ともそれぞれ旅行を楽しんだようで、旅行後、それぞれからお手紙をいただきました。
添乗員は結構参加者からお手紙とか写真とかいただくんですが、全部取ってます。
たまに整理整頓していて、お手紙を見つけると、今でも、3人とも元気かなぁと時々思い出します
みんなは何あん派⁉︎
私は粒あん派!