山口バイオリン、ビオラ教室 相模大野 -3ページ目

山口バイオリン、ビオラ教室 相模大野

相模大野南出口徒歩一分。一人一人の個性を重視してレッスン致します。

今日は私の好きな一枚をご紹介致します。
レナー弦楽四重奏団のベートーベン中期弦楽四重奏曲のCDです。
1920~30年位の録音です。

正直言って録音状況もよくありませんがなんというか毎回聴く度に非常な感動をうけるのです。

今の時代にはなかなかない魅力といいますか、ちょうど第一次大戦と第二次大戦の間の時期に録音されたのですがロマン主義時代の残滓のようなものがみてとれます。

そのなかでベートーベンがしっかりと浮かび上がる、といいますか、むしろベートーベンの時代から現代に至る経緯の片鱗を感じるのです。

もちろんベートーベンの時代の奏法、ベートーベンの頭で鳴っていたであろう弦楽四重奏というものはわかりませんが、この録音の百年ほど前にはベートーベンが生きていたわけですからベートーベンの精神、ヨーロッパの精神的な流れを見るなかで非常なヒントとなるのではないでしょうか。

よく言われる事で、私自身もクラシカルなCDやその時代の文豪の小説を読むなかで感じることですがやはりヨーロッパ、或いは世界的な精神は第二次大戦というのが分岐点となる、という事です。

もちろんどちらが良い、ということではありません。

ただその世界大戦前の演奏における精神的な魅力というものはいま聴きますと圧倒的なものがあり、それがまさにこのCDには克明に刻まれているように思います。

いずれにしましても二百年前に作曲された曲を百年近く前の録音により、まさに今、感動する、ということは何といいますか、奇跡的なように感じますしクラシックならではの深みのある上質な楽しみ、と言えるのではないでしょうか。

ぜひレナー四重奏団、聴いてみて下さい。

今日はトレーナー兼トップとして参加しているアマチュア オーケストラ シンフォニカ フォレスタのリハーサルでした。
私は最初から参加しているのですが次世代を代表するであろう指揮者、石川星太郎氏をもとにトレーナー陣、団員の方達が音楽的にも一致団結しているのがこの団体の特徴。
アマオケとは思えない、いや、逆にアマオケだからこそできる演奏を追及していきます。
トレーナーとして、プロとして経験してきた事の中から役立ちそうな事をアドバイスしながら団員の皆さんと一緒に楽曲を深めていきたいです。
是非コンサートにお出でください!

ビブラートのかけ方について

ビブラートはなかなか難しいという声をよく耳にします。
楽器が揺れる、練習方法は?など。

まず、ビブラートの歴史からひもといてみましょう。
もともとビブラートというのは結構新しい技術なのです。
ヨアヒムというブラームスの親友であったバイオリニストの録音に微かにビブラートが確認されるくらいでほぼノンビブラートといってもよいのではないでしょうか。

ということはつまり数多のバイオリンの名曲はビブラートを想定せずにかかれたのです。

この点は逆説的にビブラートを考える上で非常に大切です。

そもそもビブラートとはなんでしょうか。
指を揺らせることによりまあ演歌のこぶしっぽい音をつくることですかね。
使う際にはいま申しましたほとんどの名曲がビブラートを想定してかかれていない、という点に留意することが必要だと思います。
つまり無意識にかかるビブラートほど楽曲の品位、骨格を台無しにするということです。

練習時期についてですがやはりある程度年数がたってからがよいかと思います。


次回は具体的な練習方法について書きたいと思います。

しつこいようですが今回も音階です。

今日は音階の奥義についてのお話。

20世紀を代表するバイオリニストで録音に残っている限りにおいていまだに最高のバイオリニストであると私が思っているヤッシャ ハイフェッツはもし神が私に一時間の練習時間を与えたとするならば五十分音階を練習し残りの10分でどんな曲でも完成させてみせる、と言ったそうです。

すごい話ですね。

個人的にはここにハイフェッツのバイオリン奏法、音階練習の奥義をひもとくヒントが示されているように思います。

ハイフェッツは完璧なテクニックとともに燃えるような演奏をしたバイオリニストですが、おそらく全て完璧に計算できていた上での演奏だったのではないでしょうか。

恐らくその音色も含めた全ての可能性を音階練習を用いてしていたように思います。

何故なら残りの10分の楽曲にあてる練習時間で表現の勉強をすることは難しいように思うからです。

つまりハイフェッツの発言から音階練習というのは音程の練習だけでなく自分の演奏を形造るすべての要素、音色、弓のスピードなど表現、を技術として獲得するためということがわかるのではないでしょうか。

言うは易し行うは難し。

私も日々精進していきます。

今日は音階について書いてみます。

 

音階を練習することが最初から好きだった人はいますか?

たぶんレアでしょうね。私も小学生までは嫌いでした。

というかほとんど音階を練習しませんでした。

ただ、音階を練習しないとある程度以上には上達しないのです。

そもそも何のために音階を練習するのでしょうか。

決められた調のなかでもっともシンプルな配列の音の並びを練習するので、音程をいやがおうにも正しく演奏できる。そうすることによりシンプルな正しい音程でシンプルな正しい指の並びを記憶することができる、そういう事ではないでしょうか。

音程に気を配らないで演奏していると、指の都合、つまり伸ばしたくない等により音程を曖昧につくっていくことになります。

だから正しい音程で音階を練習すると、指が筋肉痛になります。

ここが音階を練習する最大のポイントですね。逆に言えば正しくない音程で指が筋肉痛にならない音階練習してもあまり意味がないという。

そしてこの筋肉の疲労というのが心地よくなってくるのですね。正しい筋トレが心地よい、それ自体がストレス解消につながることと同じだと思います。やはり筋肉は正しい使われ方を知っているのですね。

丁寧に耳を澄ませて音階練習してみてください。

きっとこの心地よい疲労感にはまることと思います。

 

 




連絡先 kiimaiiko@gmail.com
今日は練習方法について考えてみたいと思います。
練習とは何でしょうか?
楽器を弾くこと、難しいところを反復練習すること。
もちろんこれも練習ですが、準備も立派な練習、音楽をするうえで大切な作業だと思います。
何をするか?
まず一度頭を真っ白にします。邪念がないように立ちます。
そして楽器を持つ。この時に楽器の重さを感じる事が肝心だと思います。
この楽器を弾く人であればプロ、アマ問わず何千回と行っている行為を毎回新鮮な気持ちで
あたかも初めて楽器を手にし、その重さを確かめる、このことが実は非常に大切なのではないかと思います。
途中で邪念が入ってしまったら立つところからやり直しましょう。
こうすることによって余分な力が抜け、新鮮な気持ちで楽器を構えられると思います。
日々の練習でもそうですが大切な本番の前、試験の前に行ってみると非常に効果的なのではないでしょうか。