音階Ⅲ | 山口バイオリン、ビオラ教室 相模大野

山口バイオリン、ビオラ教室 相模大野

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しつこいようですが今回も音階です。

今日は音階の奥義についてのお話。

20世紀を代表するバイオリニストで録音に残っている限りにおいていまだに最高のバイオリニストであると私が思っているヤッシャ ハイフェッツはもし神が私に一時間の練習時間を与えたとするならば五十分音階を練習し残りの10分でどんな曲でも完成させてみせる、と言ったそうです。

すごい話ですね。

個人的にはここにハイフェッツのバイオリン奏法、音階練習の奥義をひもとくヒントが示されているように思います。

ハイフェッツは完璧なテクニックとともに燃えるような演奏をしたバイオリニストですが、おそらく全て完璧に計算できていた上での演奏だったのではないでしょうか。

恐らくその音色も含めた全ての可能性を音階練習を用いてしていたように思います。

何故なら残りの10分の楽曲にあてる練習時間で表現の勉強をすることは難しいように思うからです。

つまりハイフェッツの発言から音階練習というのは音程の練習だけでなく自分の演奏を形造るすべての要素、音色、弓のスピードなど表現、を技術として獲得するためということがわかるのではないでしょうか。

言うは易し行うは難し。

私も日々精進していきます。