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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、かなり以前になるのですが、子どもの体験に関する次のような記事がありました。
それは、20~60代の男女計5千人に実施したアンケートに関するもので、子どものころの自然体験やお手伝い経験が豊富な人ほど、結婚している割合が高いということらしいのです。
具体的には、子どものころに「チョウやトンボなど昆虫を捕まえた」、「食器をそろえたり、片付けたりした」、「弱い者いじめを注意するなどした」など30項目について体験の有無や頻度を質問し、多いグループ、中間的なグループ、少ないグループに3分類した上で、現在の生活実態についても集計した結果、「結婚している」という回答が体験の多いグループでは68.5%、中間グループでは67.7%、少ないグループは約1割低い58.8%だったということです。
また、言葉遣いやはしの使い方など「文化的な作法や規範意識」に対する意識が高いという結果が出たのは、子どものころの体験が多いグループで54%、中間グループは34.1%だったのに対し、少ないグループは17.5%にとどまり、多いグループとは約3倍の開きが出たということです。
以上の結果に対して、「子どものころのさまざまな体験を通じて、心が豊かになり、人間関係を学ぶ。社会上の大切なマナーや作法を学んでいるから、自然と異性にも魅力的に映るのではないか」と分析されています。
一見すると、自然と触れ合う体験をすることは非常に良いことで、人間を豊かにするんだと思わせる内容です。
しかし、これでは、残念ながら、物事の本質を伝えてはいないでしょう。
なぜなら、もしさまざまな体験を通して人間関係を学んだのであれば、多いグループのアンケートの回答は100%になるはずです。
アンケートの回答が100%にならないことにこそ、物事の本質が隠されているのです。
ではなぜ、100%にならないのでしょうか?
それは、同じ体験をしても人によって学んだことが違うからです。
ではなぜ、同じ体験をしても人によって学んだことが違うのでしょうか?
それは、体験に対して取る態度が人によって違うからです。
つまり、人にとって最も重要なことは、体験すること自体ではなく、その体験に対してその人がどのような態度を取っていたかなのです。
もちろん、自然と触れ合うことが無意味だと言っているのではありません。
さまざまな体験をすることは、人にとって非常に大切なことです。
しかし、たとえ自然に触れ合う体験をしたとしても、その子の体験に対する態度がその体験を拒絶するようなものであるなら、その子はその体験から多くのことを学ぶことはないでしょう。
たとえ自然に触れ合う体験をしていなくても、普段の生活での体験に対する態度が積極的なものであるなら、その子はその体験からさまざまなことを学ぶことになるでしょう。
人にとって最も重要なことは、体験すること自体ではなく、その体験に対してその人がどのような態度を取っていたかであり、『何を体験したのか』ではなく、『体験から何を学んだのか』なのです。
そして、体験に対してどのような態度を取るかを決めるのは、その人の持っている人生に対する勇気なのです。
勇気を失えば、どのような体験をしても拒絶する態度を取ります。
また、勇気を失っていなければ、どのような体験からも学ぼうとします。
この勇気を失わない方法を理解していなければ、幸せにはなれないのです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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