弁護士出身の実業家・リーガルマーケティング
創始者の林田です。
今日はQ&Aです。
Q.機能性表示食品・セサミンバイタル。
届出表示は「抗酸化作用を持つセサミン類、細
胞の抗酸化作用を持つアスタキサンチンには、
加齢に伴い疲労を感じやすくなっている健常な
中高年の方の日常生活における一時的な疲労
感を軽減する機能が報告されています。
抗酸化作用を持つセサミン類には、日常生活に
おいて疲れを感じている健常な中高年の方の寝
覚めという体調を良好に保つ機能があることが
報告されています」です(>表示見本)。
LPでは、「サビを取る成分で疲労感を軽減」と
訴求しています(>FV)。
(あ)「サビを取る」は抗酸化作用のことを言って
いると思いますが、抗酸化作用は機能性として
認められていないのに、こういう訴求はOKで
すか?
(い)「抗酸化作用」は「サビの予防」であって
「サビを取る」とは違うように思いますが、どう
ですか?
A.1.(あ)について
(1)届出表示における、「抗酸化作用を持つセ
サミン類」「細胞の抗酸化作用を持つアスタキサ
ンチン」の「抗酸化作用」は、機能性ではなく作
用機序として表現されているものです。
(2)作用機序であっても、ヒト試験のエビデンス
があれば届出表示に入れ込むことが認められ
ています。
2.(い)について
ここは本件商品における「抗酸化作用」のエビ
デンスが「予防」なのか?「回復」なのか?に
よります。
弁護士出身の実業家・リーガルマーケティング
創始者の林田です。
今日はQ&Aです。
Q.機能性表示食品でジャパンプレミアムとい
う商品があります(>表示見本)。
認知機能に関して「DHAには、中高年の認知
機能の一部である、日常生活における数に関す
る情報の記憶と数・ことばに関する情報の判断
や読み書きをサポートする機能があることが報
告されています」という表示が認められていま
す。
そのLPには、「脳細胞は毎日およそ10万個死
滅! → しかも脳の神経細胞は、一度死滅する
とほとんど増えることはありません →今から
対策できない? →調べるとある成分の不足に
気づきました →それが!青魚のサラサラ成分
DHA・EPA」と続くのですが(>該当箇所)、
これはOKですか?
A.1.「脳細胞が毎日10万個死滅する」とい
う話が一般論なら何の問題もありません。
2.しかし、本件では、本件商品の関与成分で
あるDHAでそれが対策できる、つまり、脳細
胞の死滅を減少させることができると読めま
す。
3.しかし、そのエビデンスはないようで、そ
うすると、景表法違反となります。
仮にあったとしてもそこは本件商品の機能性と
して認められていないので、認められた機能性
の逸脱にもなります。
弁護士出身の実業家・リーガルマーケティング
創始者の林田です。
臨床試験の勉強をしたことのある方はご存知と
思いますが、ビフォーアフターの比較方法とし
ては―
(イ)ビフォーの測定値とアフターの測定値を
比較する方法もあれば、
(ロ)ビフォーアフターの変化量(差分)を比較
する方法もあります。
(ハ)そして、比較対象としては、群内比較
(商品のビフォーアフター比較)もあれば、群
間比較(本物群とニセ物=プラセボ群を比較
するやり方)もあります。
今日はそんなQ&Aです。
Q.カテキンに関する論文に腹部全脂肪面積
の変化を示すグラフがありました(>グラフ)。
この論文をもとに、えがおさんのHPでは、
「お腹の脂肪の減少データ」のグラフが示され
ています(>該当グラフ)。
一見、プラセボとの間で「23.6cm2」の差があ
るように見えるのですが、これはOKですか?
A.1.まずこのグラフはビフォーアフターの
変化量を示すグラフです。
2.よって、「-○○cm2」という表記はビフォーア
フターの変化量を示すものでなければなり
ません。
3.えがおさんのグラフは一見プラセボとの差
(群間比較)にも見えるのですが、右側の吹き
出しには「12週間後にお腹の脂肪が約23cm2
も減少」と書いており、ここで群内比較である
ことがわかるので、これでOKです。
弁護士出身の実業家・リーガルマーケティング
創始者の林田です。
今日はQ&Aです。
Q.(あ)楽天内LPで「楽天1位・18冠」と訴求
している例があります(>該当箇所)。
しかし、そのうち15は「リアルタイムランキング」
です(>注)。
これはOKですか?
(い)またこのLPではレビュー投稿すると特
典がもらえることになっています(>該当箇所)。
医療法人社団祐真会事件では類似の仕組みが
ステマ規制違反として措置命令を受けましたが
(>措置命令DB)、これはOKですか?
A.1.(あ)について
(1)まず、注が小さすぎる点が問題です。こ
れでは打消し表示として不十分とされ、「楽天
1位・18冠」が不当表示とされる可能性大です。
(2)最近の消費者庁は、「No1表示」について
根拠があるにしてもそれが合理的なものか否か
を吟味しています。
その観点から言うと、「リアルタイムランキング」
は合理性のあるものかどうかが問われます。
(3)なお、そのランキングに基づくNo1表示に
合理性がないとされた場合、景表法違反を問
われるのは、ランキング付与機関ではなく、そ
れを使っている広告主です。
2.(い)について
このレビューは依頼に基づいて投稿しているの
で、そのことがわかる表示が必要です。
「PR表示」「タイアップ投稿」「依頼による投稿」
等々です。
これがないと、ステマ規制違反となります。
医療法人社団祐真会事件は、こういう表示がな
い事例でした。
弁護士出身の実業家・リーガルマーケティング
創始者の林田です。
前回お話ししましたように、消費者庁と大正製
薬の抗争は次のように異例続きの展開となって
います。
1.消費者庁はいったん2019年3月にドラフ
トしていた措置命令を書き改め、同年7月に
下した。
2.2019年7月に措置命令を受けた大正製薬
は同年10月に消費者庁に審査請求を行ったが、
消費者庁が第三者員会に諮問を行ったのは
2021年9月で、約2年間も間が空いた。
3.審査請求が出ると消費者庁は措置命令を下
した担当者とは別の担当者を審理員として選任
し、その者が再審理を行うことになるが、その
審理員の意見書と消費者庁が諮問を行う際に付
けた説明書は、大正製薬の根拠を否定する理由
が異なっていた。
ちなみに、大正製薬が措置命令直後に行ったプ
レスリリースによると、弁明の機会において消
費者庁が示した説明は、消費者庁がこのマスク
にウイルスを付け48時間白色蛍光灯を照射し
ても二酸化炭素の放出は増えなかった(ウイル
ス等が分解されたら二酸化炭素が増えるという
前提)、というものでした(このように消費者庁
自ら実験を行い、その結果を弁明の機会にお
いて説明するというのも極めて異例)。
対し、消費者庁が第三者委員会への諮問の際に
示した説明は、大正製薬が行った試験は太陽光
に匹敵する強さの光で、そこから室内光での結
果を計算により導いているが、そのような手法
は一般的に認められているものではない、とい
うもの。第三者委員会も大筋においてこの説明
に従い、大正製薬の広告に合理的根拠はないも
のとする消費者庁の判断は正しい、と結論付け
ました。
つまり、大正製薬「パブロンマスク 365」は、
マスクに付着したウイルスや花粉アレルゲンが
太陽光や室内光で分解され除菌されると訴求し
ていたのに対し、消費者庁は当初、二酸化炭素
に着目した試験を行った、しかし、それでは勝
てないと見たのか、後に、大正製薬の試験方法
に一般性がないというロジックに変更したので
す。