Don't Look Back In Anger -2ページ目

閉鎖

いつの間にかこのブログは自分の恥さらし専門版になってしまってますが、久しぶりに真面目な話。

現在、私が出向している子会社ですが、2月末をもって閉鎖しました。

赴任する時に与えられた命題は大リストラ&V字回復のサポートであり、赴任してからは上司と一緒に聖域なき改革を実施してきて、コスト・カットと人の入れ替えを行ってきた。そしてその甲斐もあり、一時は赤字脱却に成功したが、所詮激変したビジネス環境に対応しきれず、会社を閉鎖せざるを得なくなりました。

コスト・カットについては、上司が陣頭指揮を取り、私も閉口するぐらい厳格に行ってきた。私の役割はその不満をうまいことはぐらかすことであったが、それでもフォローは難しかった。フォロー役の私がつらい思いをしたぐらいだから、その指揮をとってきた上司はさぞかしつかかっただろうと想像するし、そのストイックさには頭があがらない思いであり、とても常人では成し遂げられなかったと思うので、畏敬の念は絶えない。

こんな人の下で働けたことは誇りに思う。

一方で私はその対極をなす、収益を生み出す源泉をまかせられた。赴任当時にこの部門であるトップが一身上の都合で退職し、私がそのままトップに就任したわけだが、当時、その下で働いていた人間はそれを快く思わなかった。業界での経験が皆無であったこのポッと出に何ができる、みたいな雰囲気で走り出す羽目になった為、最初は苦労した。しかし、赴任からトップ交代までの数週間の間、業界の勉強はもちろんのこと、私は同僚となる皆の人となりや、仕事ぶりをつぶさに観察することに注力し、業界での経験では劣るものの、ビジネス・パーソンとしての力量は自分のほうが上だと確信するに至ったので、時間があれば解決できる、との自信もあった。


そして、当時居た人間ではV字回復は難しいと考えていたので、いずれは今いる人間も解雇しなければならないと考えていた。そんな中、幸運にも自分がトップになれなかったという不満を持った人間はすぐ辞め残った人間も、解雇するまでのプロセス(仕事ぶりに対する警告等)の中で解雇の危機を感じて解雇する前に辞めて行った。それでも多大なプランニングと努力を要したが、更にその穴を埋める人間の採用とトレーニングに忙殺された。

その結果、100点満点には遠いものの、与えられた資源(給料とその他待遇)を考えると満足の行くスタッフを揃えることができた。

そこからは業績回復のために新しいスタッフに鞭を打つ毎日であったが、ここでも葛藤が続く毎日であった。持論として、営業のトップに日本人駐在員を置くことはナンセンスと考えていたので、今のスタッフをいつかトップに引き上げる為の教育、もしくは環境整備をする必要があり、その為には毎日我慢を強いられることになった。

仕事の進め具合が気に入らず、指示を出すよりは自分でやってしまったほうが全然早い、と歯ぎしりしながらも我慢する毎日。日本ではアシスタントや後輩もいたが、基本的には与えられた仕事を素早く終わらせることに主眼が置かれていたので、好き勝手にやっていたが、初めて経験する「人を教育・育てる」いう立場に戸惑いを覚えた。

(同時に今まで上司に対して横暴な態度を取っていたことを少しだけ反省。)

現地化を目指す一方で、職場の人間に対して、ここは日系企業であることを認識させないといけないパラドックスもあった。つまり、アメリカ(中小)企業でありながら、マネジメントは親会社に向けて発言・報告を行わないといけない為、きっちりと日本式のきめ細かい管理、稟議を行わないといけないことを認識させないといけなかった。私と上司は二人ともアメリカ経験が長く(私は16年間、上司は14年間)、これらの要求を噛み砕いて現場に伝えてやらせていたが、いずれはローテーションで二人ともいなくなるはずである。僭越ながらも、後任者が今いる二人ほどアメリカ通であることはまずあり得ないので、ある程度「日本風」なカルチャーも残す必要がある。


アメリカ人からみれば理不尽な「日本的」な本社への対応を定着させようとする一方で、「こんなもん、いらねぇよ」というアメリカ人の発想も分かる。簡単なのは、「分かるけど、我慢してくれよ」という対応だが、永続性の観点から、それは言い逃れに過ぎず、後任者にも迷惑をかけるため、「これは必要なことだ」と根付かせざるを得ない、矛盾の狭間での苦悩。



そんな努力も報われず、会社を閉鎖することになった・・・。


あの時こうしていれば・・・という後悔の念に悩まされるが、やれることはやった、という自負もある。そういう意味では、仕方ないと思いつつも、自ら採用し、叱ったり励ましたりした部下を解雇するのはとてもつらかった。発表当日はどう言って良いか、とても悩んだ。


しかし、転職が汚点にならないアメリカ人なのか、逆に「お前が責任感じることはないよ」と励まされることになり、うれしかったと同時に励ます立場であるながらいつの間にか励まされている自分が情けない感情が入り混じり、なおかつ申し訳ない気持ちは今でも払拭できない。

自分だけが帰る場所(本社)が確保されていることもその気持ちを助長させてきた。

職業柄、こういう事業の閉鎖やリストラの計画や立案をすることは今までも多く、いつでも「これによって人の人生が変わるかもしれない」ということを肝に銘じて仕事をするように自分には言い聞かせてきたが、実際自分が可愛がった部下に対して行うとなれば、やはり重みが違った・・・。

今回、ひとつだけ嬉しかったことは、部下から「お前の下で働けて良かった。こういう結果に終わってしまって残念だが、この数年間ほど仕事を楽しめた時期は今までなかったし、今後もないと思う」と言われたこと。

多分にお世辞も混ざっていると思うが、少しだけ救われた気がする・・・。

最後の日は大いに飲み、僕は涙をこらえるので精一杯だったがは、KEEP IN TOUCHと言いながら最後皆と別れた。そういう気持ちはあるものの、実際問題としては、今後は彼らと会うこともあまりないだろう・・・。

彼らには今後幸せな人生を送って欲しいと願うばかりである。



最後に、最近ブログには馬鹿話ばかり載せていましたが、その馬鹿話を書くことと、皆様とのメッセージのやり取りで大分気が紛れて助かりました。皆様、ありがとうございました。

そして、今後も宜しくお願いします。

ウン○モラシタ(最終章)

~コメントがないことから、皆ひいていることに気づくものの・・・前の日の日記 から続く~


無事着替え&服の掃除を済ませて会社に向かう私。

しかし、なんとなく臭い気がします・・・。

先ほどの悪臭がこもっていたトイレの中で格闘している間にすっかり嗅覚がおかしくなっています。

今なら苦手なクサヤも平気で食えそうです。

いろいろ見回す(嗅ぎまわる)が、発信源が分かりません。

きっと気のせいだと思いながら電車に乗り込む。

この時間帯になると電車はだいぶ空いており、助かったと思うものの、電車の中は買い物に行く途中の老若男女、主に女性。被害妄想だと分かっていても、こちらを見てひそひそ噂話しているような気がする。いや、もはや社内は全員敵。

匂いを発しているのならなんとかそれを拡散せねば、と窓を開けるが、うだるような暑さの中、窓をあけると熱風が車内に吹き込む。

ヤバイ、皆怪訝そうな目つきでこちらを見て、余計目立っているではないか・・・。

窓を閉めて暫く思案するとナイス・アイディア

迷惑にならない車両の間の連結部に移動することとする。そうすると、多少暑いものの、下から風が吹き上がってなんか浄化されるような気がする。

さいこぉ~!!

1分後、電車が空いているにもかかわらず、連結部の中で至福な表情でイッてしまっている変態に皆が注目していることに気づく・・・。

こうなったら奥の手を使うしかありません。そうです、携帯で話すふり

私は皆さんに迷惑がかからないように連結部に移動したんだよぉ~と言わんばかりに大声で独り言を発して必死のアピール。

5分ぐらい経過してそろそろ独り言のネタもなくなりつつあった時に、耳に当てている携帯が鳴る

今までの一人芝居は台無し・・・。

「おい、どこほっつき歩いているんだ!」と会社からの遅刻に対する怒りの電話である。

無理もありません、既に1時間以上遅刻していますから、ははっ。

あきらめずにオカシイなぁ、なんぞぶつぶつ言いながら、喋っている最中に不思議に鳴ってしまう携帯の故障のチェックなぞしてみる。

そうこうしているうちに電車の目的地に到着。電車ですらつらかったのにここから完全密室の地下鉄に乗ることなぞ考えられません。もはや散財あるのみ、タクシーに乗り込みます。

(お小遣いが消えていく・・・。)

タクシーに乗り込んで目的地をつげると、タクシーの運転手は上機嫌で「いやぁ、今日は暑いですね、お客さん」と告げてくるやいなや、窓を全開にする私。

「いやぁ、東京は初めてなので窓を開けて熱気を感じたいですねぇ」

と必死の言い訳。

違う熱気で車内は灼熱地獄だけど・・・。

一気に不機嫌になった運転手、目的地まで終始無言で貫き通す。

ともかく、無事会社につくと、真っ先に後輩を喫煙室に引っ張り込んで質問を浴びせる。

「おい、今日の俺、なにかいつもと違わないか?」

突然の質問に戸惑いつつ、

「あのぅ・・・ものすごい遅刻してますけど・・・。」

と怪訝そうな表情で答える後輩。

「いや、そういうことじゃなくて、ほら、なんちゅうか、とかさ?」

両手を広げて俺の胸に飛び込んで来い!と言わんばかりの体制で後輩に俺の臭いをかげ!と命令する。

怯えた表情でクンクン私を臭い回す後輩。

「超汗臭っす・・・。」

と嫌そうな顔で告げる。

「汗以外には何も臭わないんだな?」

と確認すると、はい、と小さく頷く。

一気に表情が明るくなる私。上機嫌で、がっはは~、そうかぁ、今度飲みに連れてってあげるからな(金は本日必要以上に使ってないけど)、と後輩の肩を激しく叩く。

おめぇとは死んでも行かねぇよ・・・という不機嫌な表情で仕事に戻る後輩。

上機嫌で席につこうとすると上司からの呼び出しをくらう。

「おめぇ今朝大事な会議をブッチして何していたんだ!」

と激怒しています。

どう言い訳しようかと思案していると、、、

「また二日酔で遅刻か?」

と聞かれてしまった。

勤怠管理ができていないことによる評価ダウン < ウ○コを漏らしたという十字架を一生背負うこと

                                (あだ名はウンコマン)

すみませんでした、と深々頭を下げる。

暫く上司の目は冷たかったけど、無事秘密を保持することに成功しましたのでよしとしなければなりません。

(ここで思いっきりばらしているが・・・)

<教訓>

皆様、いつもカバンにスペア・パンツを入れておくことをお勧めします。

これ、マジで。


ウ○コモラシタ(その2)

   ~前日の日記 から続く~


無事トイレでパンツを脱ぐことに成功(?)した私。今度は新しいパンツを求めての長い旅にでる結果となりました。


外はとても暑い。しかも暑さの中、靴についている汚物の匂いが助長されている。

完全に歩く肥溜め状態。人とすれ違う度に身をすくめる私。

先ほど悪臭が立ちこもり、かつ蒸し暑いトイレの中での格闘で予想外にも体力を消耗しており、ただでさえ歩くのがしんどいのに、人様に対する劣等感が余計に体を蝕みます。


しかも、汗がダラダラっと流れて、ノーパンの私のお尻がズボンにくっつきそう。お尻が完全にきれいとは限らないので、ひっつかないような不自然な歩き方をせざるを得ない。


ハァハァと吐息を発しながら前かがみでふらふらっと歩くヤバイ目をした臭いサラリーマン風の男。(実はノーパン。)

○△駅史上に残る怪しい不審者として近所の奥様の評判になったこと自信あり


そして最悪のことにノーパンで腹が冷えるのか、再び便意が襲ってきそうな予感。

急がねば、と歩くスピードをあげると同時に、歩き方の変態度アップ

しかし、もはや背に腹は代えられません。今度失敗した場合は防波堤がない今、本陣に一気に突き刺さります。


命からがら、汗だくで漸くコンビニに到達できました。


嗚呼、救われたよ・・・。


早速店内に入り、一直線で化粧品や下着等のコーナーに突き進み、銘柄も選ぶ余裕もなく、最初に目に入ったパンツをひったくるように取り、走るようにレジへ。

そして急ぎながら金を払うと同時に、トイレ貸して下さい、と懇願。


すると、


「申し訳ございません、トイレは現在故障中なのです。」


とニッコリ引導を渡されます・・・。



ヴぇ?ヴぁきゃにあうぅぅ~~・・・。



と言葉にならない奇声を発している私にたまりかねてか、


「隣のマ○クのトイレなら使えると思いますよ」

と小声でアドバイス。


ありがとうも言わずに隣の店にダッシュする私。



隣のマ○クに入るやいなや早速トイレの場所を確認する。すると、ここのトイレを無断で使用する人が多いのか、トイレの前にバイトが一人「お客様じゃないと使わせないわよ!」と言わんばかりに突っ立っているではないか。

しかも逞しいソフトボール部系・・・。



「この資本主義の豚めっ!」

と心の中で罵りながら早速カウンターへ。



いらしゃいませ~!と笑顔の挨拶がとても鬱陶しい・・・。


何が最も出てくるのが早いか、と考える。ポテトはたまに揚っていない場合もあるし、ドリンクも意外に時間がかかる。よし、決めた。


「ハンバーガーひとつ下さい、以上!!」

「ご一緒にポテトなぞいかがですか?」

「結構です。」
「ドリンクはいかがな・・・」

「結構です。(怒)」

と鬼の形相で遮る。


傷心の表情でレジを打つバイト。

はよ釣り出さんかい!と超ガンたれているリーマンと目を合わせてくれません。


早速ハンバーガーを受け取ったら、それを放り投げるように空いている机に置き、早足でトイレへ。

トイレでは超快適なトイレ&着替/洗濯タイムを楽しむ。


しつこく「入ってますかぁ」ドアを叩く小学生のお母さんなぞ完全無視。

「ママぁ、漏れそうだよぉ」とモジモジしている姿が浮かびます。


ふっ、人生一回ぐらいは漏らすもんだよ、坊主・・・。


人生の先輩としての重い言葉を心の中で贈る。


さて、すっかりリラックス&リフレッシュして駅に向かう。

今思うとハンバーガーはそのまま置きっぱなしであるが、気にしない。


あとは、電車乗って会社に行くのみ!

でも、駅まで向かう途中、まだ少し匂いが残っているような気がする。


  ~続く~



○ンコモラシタ(その1)

数年前、日本にいた時の話です・・・。

(公開するかどうか迷いました)

朝、通勤電車に乗っていた時、突然強烈な腹痛(便意)が襲ってきたので、次の駅で降りてトイレに行こう、と平然にかまえていたら、突然電車がゆっくりと速度を下げた。


社内放送:「えー、2駅先での踏み切り事故のために電車が停まっています。暫くお待ち下さい。」


これは困ったな、と思ったが、この路線はこのような遅延がたまにあり、すぐに復旧した経験をしていたのであまりこの時点で焦りはなかったし、腹痛の第一の波は過ぎ去ったので、当分は大丈夫(過去の経験から言うと10分程度)と思っていたりした。


しかし、この事故はめちゃくちゃ大きいわけではなかったが、復旧に時間がかかり、「暫くお待ち下さい」のアナウンスが「大変ご迷惑をおかけしております」と変化して行き、10分後に再びレッド・ゾーンに突入する羽目になる。第二の波は結構厳しく、そこをなんとか悶絶しながら我慢仕切ったものの、流石に焦り出した。


するとどうも私の願いが通じたのか、電車が再び動き出してほっとしたのも束の間、どうやら電車が停まっていたのにお腹が慣れてしまったらしく、突然経験する程よい揺れに反応して、第三の波が突然私を強襲。



ビッグ・ウェイブです。



もう思わず、ふんぬぅぅぅ、と声が漏れたが、突然電車が動いて満員電車の中で潰されて違う意味で悶絶している人もいて、あまり目立たなかった。


なんとか次の駅で降りたものの、ホームから下る階段が途方もなく遠い・・・。

(実測するとおそらく30メートル程度だが、状況が状況だけにとてつもなく遥か遠く感じる。)

まさに命の水を求めて遠くにあるオアシスを目指して砂漠をさまよう気分です。

しかも一歩毎に体力が奪われて行って、視界も序々に狭くなっていく。

おそらく現在の残りHPは10以下。

今ならスライムにも殺られかねません


一番つらかったのは下りの階段で、お尻の穴を極小に保ちつつ下りるのは拷問以外なにものでもなかった。一段毎にダムが決壊しそうな危機に陥る。


そうこうするうちに無事トイレまで辿りつく。幸運なことに個室の扉は半開きで誰も入っていない模様です。

遠かったよ、アンドロメダ・・・。

ついでにトイレに行かなくても良いように機械化人間にして下さい(泣)


さぁ、思いっきりクソするぞっ

おっと、入る前にティッシュの有無を確認、これ基本ねっ!

ウキウキ気分で扉を全力で開けると、、、






床がウ○コまみれやんけっ・・・。







衝撃の映像と悪臭に



オェ~~ッ!!!!」


と思わず嘔吐いたら、反動で菊の間がちょっぴり開いてしまいました・・・。






呆然と立ち尽くす私。



別に少しぐらい漏らしても平気じゃないか、と指摘される方もいらっしゃるかもしれませんが、前日の深酒が祟ったのか、この日の大便はゾル。(反義語:ゲル)思いっきり染込んでいます・・・。


早いところパンツを脱がないとズボンまで被害が拡大する可能性大。

しかし、個室の中はウ○コまみれ、この中で着替えるのは全く気が進まない。

一方でこのトイレ、外から丸見えなので、いくら人が少ない駅といえども、外で着替えると通行人に丸見え。


進むも地獄、進まぬも地獄・・・。


清水の舞台から飛び降りる覚悟で中に進む。

上着とカバンをかけるべく、扉の鞄掛けを探すと、、、


ないやんけ(泣)



あるのは昔鞄掛けがあったであろうというネジ穴のみ。とれてしまったのか、盗難防止のために外して鞄掛けを足元に置く整備の最中なのか、ともかくありません。

これにて上着を着たまま、鞄(パソコン入り)を持ったまま用を済まし、かつ着替えないといけません。しかも足元は散乱している汚物でおぼつかない。

以前マニラ空港 での着替えでも苦労しましたが、今回は難易度レベルが違います。


マニラ空港をドラゴン・ボールでたとえると第22回天下一武道会での天津飯レベル(戦闘力180)。その時は最強の敵と思われたが、フリーザ級の今回の敵を前にすると僕のスカウターでは数値が低すぎて反応しません・・・。


いっそのことせめて鞄を外に置いて少し難易度を下げようかとも思案したが、万に一つパソコンが盗まれたら私の会社人生が終わりかねません。


汚くなった鞄を買い直す(2万円)

会社人生をドブに捨てる(プライスレス)


はい、鞄が汚れても命までは取られまい。ということで足元がぐらつかせ、パンツがズボンにつかないように腰を半分あげた空気椅子状態で気をつけながらとりあえず当面の敵である便意をやっつける。途中、プルプルっと足が痙攣し、バランスが崩れて靴が汚れてしまったが、そのくらいの犠牲はもはや覚悟済。お尻を拭く時に上着の裾も汚れた気もするが、もうこうなったらヤケクソ。

大体、臭すぎて鼻がマヒして分からないし・・・。


ここまではほんの序の口、むしろここからズボンを脱ぐほうが激ハード。


想像してみて下さい。

汚物だらけの狭い個室の中、パソコン入りの重い鞄を肩からかけながら、汚れているであろう靴を脱ぎ、靴下まで汚れないように靴の上に乗せながら、床につかないようにズボンと汚れたパンツを脱ぐ姿を・・・。

ミッション・インポッシブルでCIAのメイン・フレームに忍び込むなんて全然簡単だよ、トム・・・。


ズボンを脱いだときの詳細は汚すぎて省略しますが、厳密にいうと、地雷だけは踏むまい、と無我夢中すぎて詳細を覚えていないといったほうが正しいのかもしれません。あるいは私の脳が一部あまりにもおぞましい記憶を意図的にブロックしているのかもしれませんが。


とりあえず、無事ミッションは終了しました。

多少の犠牲は出たが、仕方あるまい・・・。

パンツは脱いだし、腹痛も収まった。あとは、このパンツの処分だけ。

本当はビニール袋に入れて捨てたいのですが、鞄の中を探すとこういうときに限って入っていない。


このままゴミ箱に捨てるしかないようです。南無。



○△駅の駅員もしくは清掃員、トイレのゴミ箱に使用済の汚いパンツを捨てたのは私です。大変申し訳ございませんでした。



さて、この時点で会社遅刻確定。もう開き直るしかありません。こうなったらたっぷり時間をかけて新しいパンツを買うことと、多少(?)汚れた服とかを洗うことにする。

目指すは独身男の心のオアシス、コンビニ。多少さびれた駅でも駅前にコンビニぐらいはあるでしょう。

だが、改札を出ると、改札の前に鉄道会社系のコンビニがあり、とても嫌な予感。

コンビニに入り、店員に「トイレありますか?」と聞くと、ありますよ、とニッコリ店員が指すのは構内のトイレ。




あそこは駄目なんじゃい(怒)!!!




店員にキレても仕方ないので、気を取り直して、それじゃあ近くに違うコンビニありますか?と聞いてみると、ちょっと待って下さい、ともう一人のバイトとこそこそっと相談。


お客様、ありますよ。

(キラーン☆)


但し、1キロぐらい歩きますが・・・。

(暗闇に突き落とされる)


しかし、そもそもこのコンビニにはパンツを売っていないので、どうしようもない。

うだるような暑さの中、パンツを求めて三千里、行くしかありません。

~続く~

バレンダイン・デーの想ひ出(最終章)

~前の日の日記 から続く~

(忙しくて小出しでしか更新できず、すみません)


恋の伝道師となった同級生の正体をつかめないまま、なんらかすっきりしない気分でサッカーの練習着に着替え、全体練習が始まる前にフェンス際の壁に向かってボールを蹴っていると、フェンスの向こうから女の子が手招きしてくる。


「Keybo君ですか?」

「そ、そうだけど」

「T子の友達のA子です」

!!!


そういや、文化祭でT子と一緒に居た子の一人だという記憶がなんとなくあります。


しかし、地元の駅と通学路に加え、敵は聖域であるはずの学校まで攻め込んできています・・・。

怪訝そうな顔をしている僕を見て、彼女はすかさず話し出す。


「いや、T子が今日学校遅刻してきて、なんらか思い詰めていたので、事情を聞いてみたら、地元の駅まで出向いてチョコを渡そうとしたことを話して、きっとKeybo君に嫌われたと落ち込んでいたの。」


なんらか、ずっと寝たふりをしたりして、悪いことをした気分になってきた。


「でもね、私も文化祭に行っていたのだけど、Keybo君とT子ってほとんど話してないでしょ?だから、Keybo君も分からなかったのじゃないかと思ったのと、それとKeybo君もびっくりしたんじゃないかと思ったので、きっとKeybo君もびっくりしたんじゃないかとT子に言ったの。」


確かにあまりにも唐突な出来事にびっくりしたし、どう反応して良いか分かりませんでした。


「T子っていい子だけど、ああいう風にちょっと変わっているから、あまり男の子と接点ないし、ああいう風に文化祭でKeybo君が声をかけてあげていたのが嬉しかったみたい。」


形はどうであれ、僕に対して好意を示してくれる女の子には礼儀として、ちゃんと対応しないといけないなぁ、と反省。同情で付き合うのはもっと失礼ですが、無視せずに、きちんと断った上で、ホワイト・デーになんらかお返しをしようかと思い始めていたところ、、、


「でもね、T子は別の理由でもっと落ち込んでいたの。」


なんでしょうか、気になります・・・。


「今朝、Keybo君の地元まで出向いて、あまりの遠さこれは付き合うのは無理だと悟ったみたい。」


おい、そりゃないやろ!

(付き合う気はないことは置いといて・・・)


「実際、私もここまで来るのに1時間半ぐらいかかったし、電車代も千円ぐらいかかったし・・・。Keyboの地元ってもっともっと遠いでしょ?二人共地元の高校に進学する予定やし、ある意味遠距離恋愛になるので、これはきっと無理だろうということで、T子のほうから断っておいてくれ、と頼まれたの。」



・・・なんか、知らないけど、振られています、私。




「ごめんね、じゃぁ!!」


と無邪気に去って行くA子。


廃人と化した私・・・。





生まれて初めてで恐らく最後(これからあっても困るだけ)の突然のバレンタイン・デー告白は、数時間の間に告白から別れに終わりました。



バレンタイン・デーはいつも甘酸っぱい(という酢っぱい)思ひ出が蘇ります・・・。





                       ~完~