主婦、晴れときどきくもり。
Amebaでブログを始めよう!
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>

病名。

壊れていく父の様子は、辛くて直視したくなかった。

何度も涙が出た。


泣きながらも、父のこの状態を早く理解したかった。

どうなっているのか、なぜこうなるのか…。


お医者様に相談したり、自分なりに調べてみた。


やはり、『アルコールの離脱症状』
これが一番当てはまる。

心のどこかでは違ってほしい、と思っていたけど…。
やっぱりか…と思った時には、父に怒りのような哀れみのような複雑な感情がわいてきた。

検査の必要がある病気とは関係なく、父のお酒によって ここまで堕ちてしまったことを、どんな感情で受け止めればいいのか…。

やり場のない気持ち。




そしてこの入院の、本当の意味での検査の結果。

『腹部大動脈瘤』ということだった。

お腹の一番太い血管に動脈瘤が見つかった。しかも、背中側にかさぶた状に出血の跡が見られたそうだった。



悪運強し。



この病気は、放っておくと大出血をおこし、死に至ることが多いらしい。

父は、出血が少しあったということだ。

お医者様いわく、普通は少しでも出血があると痛くてたまらないハズだと…。

父はお酒を飲み過ぎて、そういう痛みまでもがわからなくなっていたのか?

それにも、私の気持ちを乱された。
なんとも言い難い、悲しい感情。

しかし幸か不幸か、飲み過ぎてひっくり返ったタイミングが良かったようだ。



大至急、父の手術が決まった。

お酒のせいもあるのか、父の大動脈は同年代の人のものより だいぶもろくなっていたらしい。

手術は、大動脈を人工血管へおきかえることになった。






Android携帯からの投稿

新たな問題。

薬も飲むことができなくなった父。

変わらず、私に向けて話しかけてくるが、言葉になっていない。 

全く理解できない発音だ。



しばらくして、また看護師さんが病室へ入ってきた。

そして、私にこう言った。

「お父さんのこの状態では、同室の患者さんが落ち着いて治療を受けられません。申し訳ないですが、個室へ移っていただくわけにいきませんか?」


個室は、1日一万円が上乗せになる。


「どうしよう…。あの、一度兄に連絡してからお返事させてもらっていいですか?」

私はそう伝え、仕事中の兄に連絡をとった。


 

一通り、電話で説明し 仕方なく、個室へ移ることに…。

一万円が上乗せになる他、この状態の父を個室に入れるには付き添いが必要だと、看護師さんから説明を受けた。


これが、また私達兄弟を悩ませることになった。

主婦である私が、ずっと付き添いができればいいが、この時 

私は二人目を妊娠中で、切迫流産の診断を受けていたため、あまり無理ができない状態だった。

もちろん兄にも仕事がある。


兄嫁さんは、あれだけ父にイヤな目に遭っているので、付き添いはさせられない。

その日は、私と兄で一晩付き添いで病院へ泊まることにした。

旦那へ電話をし、息子の事を頼んだ。


その日の夜。

父の様子は、夜へ向けてどんどんひどくなる。


話せない。

トイレがどこかもわからない。

用のたしかたも、わからない。

次第に、私達兄弟の事も 認識できていないようだった。

話しかけても、返事はなく…。


一体どうしたんだろう?

その時は、わからないことばかり。

兄弟で途方にくれた。

父のお兄さん、私達のおじさんにも連絡し、様子を見にきてはくれたが、おじさんもショックを受けていた。


看護師さんに相談ののち、兄弟で考えた結果、家政婦協会へ依頼し 付き添いの人をお願いした。


こちらは、1日一万円二千円かかる。

保険外の出費が増える…。


そんな余裕は兄も私もない…。
でも、他にやりようがない。
どうしよう…。


こんな時に、両親が揃っている家庭だったら…。

母の協力もあれば…。

母の存在が目の前にあれば、少しは心強かったかもしれないな。


でも、もう父と母は他人。

私達兄弟でなんとかするしかない…。



私は、目の前で人間でなくなっていく父を見て、涙が止まらなくなった。


なんで、こんなことばっかりなんだろう…。


なんで、うちはいつまでも親の悩みばっかりがあるんだろう…。


私には、何ができる?


そんな事ばかり考えていた。




Android携帯からの投稿

壊れていく。

父の壊れていく様を目の当たりにし、どうしていいか わからないまま…。


ほどなく、看護師さんが病室へ入ってこられました。



「娘さん、ですか?」
と看護師さん。

「はい、お世話になっております。あの、父はなぜこんな風に…?」
そう聞くしかできませんでした。



「わからないんです。」


え…。わからないって…。



「本当に急に…。少し様子を見ましょう。ほんの少し前に、私がお話をさせてもらった時は、もうこんな状態で。でね、どうしても点滴を外してしまわれるので、申し訳ないけど、腕を固定させてもらったんですよ。それから、今ね、このお薬飲んでもらう時間なんだけど…。飲んでもらえる?」

看護師さんはそう言うと、何の薬かを説明しながら、父へ薬を差し出しました。

私も説明を聞いていましたが、血圧の薬だったか、痛み止めだったか…。少し混乱していたため、何の薬かを覚えていません。


差し出された薬を手にのせたまま、それを見つめる父。

『薬を飲む』その行動すら、できなくなっていました。

薬を『飲み込むもの』と認識していないようでした。

仕方なく、看護師さんが父の手から薬を取り、口元へ持っていってくれました。

父は、口を固く閉じ、口を拒否します。

看護師さんと、私で飲まないといけないことを散々 説明し、時間がかかりながらも なんとか飲んでもらえました。


1錠の薬を飲むだけで、何分かかったでしょう。


父は、明らかに誰が見てもおかしい状態でした。







Android携帯からの投稿
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>