人間の体には数百種類の菌が共生していることが最近わかって来ています。

 

お母さんのお腹の中にいるときには菌はいないのですが、出産と同時に菌が体に入ったり付着したりして共生が始まります。

 

菌の中にはお母さんからもらうものだけでなく、生活環境やいろいろなところで手をついたり口にしたものから入ってくるものもいます。身体はその菌の中から生きていくために協力してくれそうな菌を選別して共生関係を結ぶのだそうです。

 

ですからある程度大人になると共生している菌群は個性があります。その中でその人がそれまでの人生で一度しか出会わなかった菌がいる場合があります。

例えば、郊外に出てその場所の土にいる菌がたまたま口の中に入り、その菌が体に役立つ働きをすると判断されて少数のコロニーで共生し、それでも健康維持や生命維持にある程度の役割を担っていたりします。こういう菌との出会はとても大切になります。

 

このようなめったに出会わない菌との出会いは自然がたくさんあるところの場所で起こることが確率的に多くなります。

 

このような菌をたくさん古くから保っているのが日本の場合、神社や寺院といった古くからの自然が残っているところといえます。

 

特に由緒あるところは自然の山や森がそのままご神体になっている場合も多く、まためったに人が入れない様になっているところもあります。そのような森から流れてくる川の水には、森の中の土が含まれていて、この中に眠っている菌がたくさんいたりします。この中に人にとっては有益な菌がいる確率は高いと言えます。

よく湧き水などで、その場所の水を飲むと健康になったり、病気が良くなるというものがありますが、この中には体のバランスが崩れているときにそれを直してくれる菌が含まれているのかもしれません。

 

初詣で、手を洗い、口に水を入れてすすぐという作法は良い菌活になっているのでしょう。だから「パワースポット」と呼ばれているのかもしれません。