さよなら石北本線「キハ40」、旭川から上川へ【北海道✴鉄道巡り⑩】 | 湘南軽便鉄道のブログ

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その他、5インチゲージ自家用乗用鉄道「湘南軽便鉄道」についても掲載。路線は湘南本線(ベランダ線・路程約0.01km)があったが現在廃止。新たな庭園鉄道敷設の構想中。

(前回記事の続き)

(JR石北本線  桜岡駅付近)



★過去記事↓↓↓







全線電化区間を走る非冷房キハ40✴札幌発旭川行き長距離鈍行(深川→旭川)【北海道✴鉄道巡り⑨】 





石北本線へ(旭川→上川)
旭川(あさひかわ)駅、午前9時19分発、
JR石北本線(せきほくほんせん) 普通 上川行きに乗車

昭和57年新潟鉄工所製

釧路運輸車両所から旭川運転所に転属されてきた車両だが、車両略号は釧路当時のまま。

キハ40-1709の単行

絶滅危惧種のJR北海道キハ40形気動車

石北本線の旭川~上川間の普通列車は、2022年(令和4年)春のダイヤ改正で、24本中21本が新型H100形電気式気動車に置き換えられる(うち2本はすでに置き換え済み)。宗谷本線もすでに新型H100形電気式気動車が旭川〜名寄間で活躍を開始しており、旭川地区のキハ40は大量に姿を消す。



石北本線 旭川発・上川行き普通列車
午前9時19分、旭川(あさひかわ)駅発車

美瑛・富良野方面に向かうJR富良野線が右へ逸れた後、しばらく高架線を行く。旭川〜新旭川間はJR宗谷本線を走る。宗谷本線は旭川駅から日本最北端の稚内駅を結ぶ全長259.4kmの路線。




旭川四条(あさひかわよじょう)駅
旭川と北見を結ぶ石北本線の特別快速「きたみ」も、下り列車のみ停車する。

かつては、ここから、旭川電気軌道東川線という私鉄路線があった。今はバス会社であるが、社名は「旭川電気軌道」のまま残る。




新旭川(しんあさひかわ)駅
ここ新旭川駅は、網走駅まで結ぶ全長234.0kmの石北本線の起点。
石北本線上り上川発旭川行き普通列車と行き違う。石北本線の普通列車では珍しいキハ54形気動車だったが、キハ40形引退過渡期の、一般形気動車の玉突き転属の影響かもしれない。
下りのみ特別快速「きたみ」も停車する。

新旭川駅を発車すると宗谷本線から分岐し、右へ逸れる。新旭川駅は日本最北端の分岐駅。
ちなみに、宗谷本線は単線非電化だが、新旭川駅の先にJR北海道旭川運転所があるため、旭川から旭川運転所がある北旭川駅(貨物駅)間は複線電化されている。




南永山(みなみながやま)駅
旭川近郊の住宅街の中にある駅で、石北本線の中では乗降客が多い。下りのみ特別快速「きたみ」も停車する。

住宅街を抜け、上川盆地の畑の中を駆け抜ける。





東旭川(ひがしあさひかわ)駅
下りのみ特別快速「きたみ」も停車する。
かつては当駅から宗谷本線の北旭川駅(貨物駅)に至る貨物支線があった。
当駅止まりの普通列車が1本存在する。

上り気動車特急「オホーツク2号」網走発札幌行きと行き違い。絶滅危惧種のキハ183。


2021年(令和3年)3月13日に廃駅になった北日ノ出(きたひので)駅跡を過ぎる。




桜岡(さくらおか)駅
下りのみ特別快速「きたみ」も停車するが、乗降客は少ない。

北海道ガーデン街道の見どころの一つ、庭園が素晴らしい「上野ファーム」の最寄駅。当駅から徒歩10分程度であるが、宗谷本線の永山駅からタクシーで行くほうが一般的。


牛朱別川(うしゅべつがわ)を渡る。

向こうの、丘のある森が「上野ファーム」。敷地内にはカフェやショップもある。
「上野ファーム」は、新富良野プリンスホテル内の「風のガーデン」(2008年倉本聰脚本ドラマ「風のガーデン」の舞台)も手掛けた、ガーデンデザイナーの上野砂由紀氏の庭園として有名。




当麻(とうま)駅
当麻町の中心駅で、石北本線の中では乗降客が多いが無人駅。特別快速「きたみ」も停車する。
当駅止まりの普通列車が1本存在する。


2021年(令和3年)3月13日に廃駅になった将軍山(しょうぐんざん)駅跡を過ぎる。

キハ40普通列車は、上川盆地を貫く石北本線を一歩一歩進む。




伊香牛(いかうし)駅
駅舎はログハウス風に改築

当駅止まりの普通列車が1本存在する。




愛別(あいべつ)駅 



愛別駅を過ぎると、上川盆地から山間部へ入っていく。


第4石狩川橋梁(302m)を渡る。






中愛別(なかあいべつ)駅

のどかな無人駅



石狩川に沿って走り、石狩川を何度も渡る。
ここは、晴れていれば、北海道の屋根とも呼ばれる、北海道最高峰の大雪山が見渡せる撮影スポット。

大雪山系石狩岳に源を発する石狩川は、日本三大河川の一つ。

石狩川の全長は268kmで、信濃川、利根川に次いで日本第三位。流域面積は利根川に次いで日本第二位。



愛山(あいざん)駅は通過
愛山駅に停車するのは、普通列車のうち、下り5本・上り7本(うち1本は休日運休)のみ。


安足間(あんたろま)駅




2021年(令和3年)3月13日に廃駅になった東雲(とううん)駅跡を過ぎる。


石狩川を渡る。


終点・上川(かみかわ)駅、午前10時27分到着
上川駅は全列車が停車する駅。旭川駅からの所要時間は1時間8分。特急列車だと所要時間40分ほど。

駅名板の周りに花飾り

名所案内。有名な層雲峡の玄関口で、上川駅前(バス停名は「上川森のテラスバスタッチ」)から層雲峡まで路線バスで約30分。

1番線ホームの反対側は、2,3番線ホーム。

旭川方面からやってくる石北本線の大半の列車は、ここ上川駅が終点。
旭川〜上川間は、石北本線で一番列車本数が多く、普通列車は下り8本、上り9本。その他、特急オホーツク号上下各2本、特急大雪号上下各2本、特別快速きたみ号上下各1本。

逆に、ここ上川駅から遠軽・北見・網走方面は、特急オホーツク号上下各2本、特急大雪号上下各2本、特別快速きたみ号上下各1本、普通列車上下各1本の、合計6本のみ。

上川駅は有人駅であるが、早朝と夕方以降は無人になる。ただし運転扱いの駅員は終日配置。

到着した気動車は、折り返し、午前10時42分上川始発・旭川行きへ。


古い跨線橋

板張りの床

跨線橋からホームを見下ろす。遠軽・北見・網走方面へ延びる線路。

旭川方面に向かう線路

午前10時42分始発の旭川行き

上川駅は、2面3線の単式・島式複合ホームで、1番線から3番線まである。

絶滅危惧種のJR北海道の酷寒形キハ40系気動車









一日たった一本の普通列車が入線
旭川方面からやってきた2両編成の回送列車が、上川駅3番線ホームに入線
午前11時10分上川始発・遠軽行き普通列車となる。

石北本線の上川〜白滝間を走る普通列車は、上下各1本のみ。

この列車が、石北本線・上川〜白滝間の下り普通列車の「始発列車」であり「最終列車」。
数年前までは、一日1本しかない上川〜白滝間を通る下り普通列車は、上川駅を朝6時台に発車していたため、上川駅近くに前泊しないと、まず乗れない列車だったが、ダイヤ改正により現在は午前11時台発になり、利用しやすくなった。


上川駅から、北海道の屋根・大雪山系にある北見峠を超えて、遠軽へ向かう。

先頭から「キハ40-1761」+「キハ40-1707」

この先、峠越えがあり、非力なキハ40形気動車は馬力が必要なためか、日本有数の超閑散区間にもかからわず、2両編成。


行先表示は、サボを使用


「遠軽⇔旭川」と表記されているが、一日1本の下り普通列車は、上川始発・遠軽行き、一日1本の上り普通列車は遠軽始発・旭川行き。このサボは一日上下各1本しかない普通列車でしか用途がない。


上川駅を早朝に発車していた頃は、上川発車時点で乗客はほとんどいなかったが、今は利用しやすい時間帯に発車するため、この列車目当ての利用客(旅行者)が意外といる。


下り方面は、隣駅の白滝駅まで距離が37.3kmあり、日本一駅間距離が長い区間。上川〜白滝間は特急列車で所要時間約40分、普通列車で約50分もかかる。


旭川運転所所属のキハ40


上川始発・遠軽行きの普通列車は間もなく発車




★動画(上川駅を発車する旭川行きキハ40)↓↓


※2021年(令和3年)夏