福岡からの手紙 -29ページ目

ベビーブーム

今、うちの事務所はちょっとしたベビーブームです。

すでに産休中の人が3人、この3月から産休に入る人が2人います。

私の仕事を手伝ってくれた女性も3月から産休に入ります。



赤ちゃんができたということはおめでたいことです。
一緒に仕事をしたことがある人なら尚更祝福したい。

しかし、プロジェクトマネジャーとしては喜んでばかりもいられません。

彼女の代わりになる人材を探し、仕事の内容、役割分担、進捗状況を説明して、彼(または彼女)を戦力化するという仕事が待っているからです。

途中からプロジェクトに参加する人のモチベーションをいかにして高めるか?
という課題も待ち受けています。

十分に代わりが務まらない場合は、マネジャー自らが穴を埋めるしかありません。

抜ける女性が頼りにしていた人であれば、祝福したい気持ちも大きい分、その後の苦労も大きくなるのです。



今日もまた一人、8月から産休に入るという報告を受けました。

彼女は、あるプロジェクトで私の右腕となって活躍している人です。

彼女が抜けた穴をどう埋めるか?
これを考えると気が重くなります。

報告を受けた時は、笑顔で「おめでとう!」とは言ったものの、心の中では「またかよ!」とつぶやいてしまいました。



しかし、彼女の話を聞いて、ここは一つ苦労しようと覚悟が決まりました。



途中でプロジェクトを放り出す形になってしまって申し訳ない…

予定日の2週間前までは働こうと思っている…

職場復帰しても自分を使ってくれるマネジャーがいるのだろうか…

できれば1年休みたいが、半年で復帰しないと居場所がなくなるのではないか…



そんなに心配していたら、いい子が産めないのではないか?
と思うほどでした。

残された方も気が重いですが、休みを取る方もそれ以上に気が重いのかもしれません。

喜んでばかりもいられないのはお互い様。

「一年ゆっくり休むといいよ。君の帰りを待っているから」

いつの間にか、そう言っていました。



同じような時期に産休で二人も部下を失うというのは、かなりキツいものがあります。

少子化対策に貢献していると思って、ここは頑張るしかありません。

しかし、これが限界です。

もし、三人目の産休の報告が明日あったとしたら…


彼女に対して、今回と同じ言葉を掛けてあげる自信がありません。

福岡は昨日から雪が降り続いています。

今回は福岡市内でも本格的に積もりそうな勢い。屋根の上や車の通りが少ない道路はすでに雪で覆われています。

除雪して山盛りになった雪がないことを除けば、札幌の街とほとんど変わらない状況です。

それにしても今年はよく降りますねぇ。

北海道は例年になく雪が少なく、地球温暖化を肌で感じているみたいですが、福岡は例年になく雪が降ります。

初雪が11月という信じられない事態も起こりました。

地球は本当に温暖化しているのかな?という感じです。

日本列島の北と南で異変が起きているのでしょうか?

冬の北海道

寒さと雪を実際に感じてみたい!

今回、冬の北海道を旅してみたかった理由の一つがこれです。

寒さと雪は北海道の自治体財政に大きな影響を及ぼしている。それを実際に体験してみようと思ったのです。



北海道も福岡も炭坑で栄えた町が苦しんでいます。

北海道では夕張が財政破綻してしまいましたし、赤平、歌志内のような破綻予備軍の自治体も多くあります。

福岡にも旧産炭地で危機的状況にある自治体はありますが、北海道ほど酷くはありません。

産業の転換がうまく行ったからです。トヨタや日産の自動車工場が進出し、雇用が増えたからです。

九州工場で生産された車の多くはアメリカに輸出されます。

アメリカが今まで買い支えてくれたおかげで、炭坑閉鎖で苦しんでいた福岡の自治体は財政危機を回避できたのです。

なぜ、これが北海道で実現しなかったのか?なぜ、北海道はこれほどまでに苦しんでいるのか?

2年前、破綻した夕張に視察へ行った時に抱いた疑問でした。

原因はいろいろありますが、大きいなぁと感じたのが寒さと雪の存在です。

冬の排雪作業は、雇用を生むかもしれませんが、多額の税金がかかります。

公立の小中学校における冬の暖房費もバカになりません。

冬の生活コストが高い分、北海道の人は多く稼いで多く税金を払う必要があります。

しかし、雪で道路が閉鎖あるいは交通が麻痺するところに、トヨタのカンバン方式は導入困難でしょう。
雪は工場誘致のハンディキャップとなっています。

雇用が確保できず、炭坑閉鎖で生活保護受給者が増えていく…

高所得者しか住めないところに低所得者が住み始めたら、町の財政が破綻するのは当たり前です。

冷たい言い方かもしれませんが、これが北海道の現況だと思います。



しかし、北海道には寒さにも負けず、雪にも負けずに頑張っている人たちがいます。

夕張メロン農家のように、市の財政が破綻しても、その土地に住み続けて借金を返済している人たちがいます。

こういう人たちを応援したい!

同じ旧産炭地を抱える福岡の人間として、必死に頑張っている彼らを応援せずにはいられないのです。