中村けんです
就任式を行い、幹部職員を前に訓示を述べました
また、訓示の内容については役所内のイントラネットにも投稿し、全職員に伝わるようにしています。
実は、3期目の任期は7月5日から始まっているのですが、流行性角結膜炎に罹ってしまったため、10日間余りの療養期間をいただき、本日復帰となりました。
療養期間中は、多くの市民の皆さんからご心配や励ましのメッセージをいただき、ありがとうございました
※以下、少し長くなりますが訓示の内容を転載します。
6月15日に投開票された西尾市長選挙で当選し、3期目の任期をいただきました。職員の皆さんにおかれては、市民福祉の向上、そして市の発展のため、日々仕事に取り組むその姿勢に敬意を表するところであります。
さて、選挙時に掲げた政策目標の中に、次のような項目があります。『「市民本位」「コスト意識」「成果」をキーワードに、「経営」を意識する仕組みを構築し、厳しい財政状況でも質の高い市民サービスを提供できるよう組織力を底上げします。』 組織運営の面では一番重要な項目になるので、もう少しかみ砕いて説明をさせてもらいます。
今年度の入所式で、新規採用職員の皆さんを前にして、「市民のために仕事をする」という大原則の重要性について述べました。思った以上に世間からの反響が大きく、市の仕事に対して一定の評価をいただいている一方で、まだまだその部分が徹底できていないことの裏返しでもあると感じています。サービスの提供者と受益者とでは、必然的に物事の見え方や考え方が異なります。質の高い市民サービスを提供するためには、受益者となる市民の側に立った考え方もできることが重要であり、平時はもちろん、困難にぶち当たったり何か判断に迷った際も、「できない理由」を探したり内向きな考え方をするのではなく、「市民本位」の姿勢で仕事に取り組んでください。
また、今後、人口減少の速度に拍車がかかり、高齢化もさらに進むことで、社会全体の労働力が減少し、国内のマーケットも縮んでいきます。それによって、市の財政も大きく影響を受けます。財政状況が厳しさを増す中でも質の高い市民サービスを維持していくためには、それぞれの職員が、それぞれの持ち場で、「コスト意識」と「成果へのこだわり」をしっかり持つことも必要です。コストについては、財政課の指示に従うだけの受け身の姿勢ではなく、各部局においても主体性を持って考えてください。成果については、上司から尋ねられたり、議員から質問を受けた時に、これまでの検証と今後の対策を考えるのではなく、最善の成果が得られるよう常に創意工夫する姿勢を忘れないでください。
最後に、当選直後のインタビュー等でも答えましたが、これからは、「なんでもやります」と風呂敷を広げるのではなく、広げた風呂敷をどう畳んでいくのかという時代になります。そのためには、これまでの前例や慣例を当たり前のものとせず、思い切って壁を壊していく勇気と、理屈をこねて机の上だけで仕事をするのではなく、様々な現場に足を運び、汗をかきながら丁寧に、市民の皆さんとの合意形成を図る姿勢が重要になります。
課題は山積していますが、市の職員という立場でしかできないことはたくさんあります。西尾市の将来に対し、市民の皆さんから寄せられる期待も高いと自覚してください。強い決意で以上のことを実践し、持続可能な財政を確立していきましょう。そして、社会に漂う閉塞感を打ち破り、夢や希望の持てるワクワクする西尾市を一緒に創っていきましょう。4年間どうぞよろしくお願いします。