猫のお尻を拭いた方が良い状況と拭き方 | 猫の漫画とケモナーの漫画が見れるブログ

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・猫のお尻は拭かなくて良い?
グルーミングの一環で、肛門周りも自分で綺麗にしますので、
基本、拭いてあげる必要はありません。

むしろ、トイレ後、捕まえられてお尻を拭かれることがストレスになってしまう恐れもあり、
また、その嫌な経験により「トイレで糞をするとお尻を拭かれる」と覚えてしまって、
トイレを我慢して便秘になる恐れもありますので、
基本は、拭かない方が良いでしょう。

ただ、拭いてあげるべきときも、やはりあります。
お尻が汚れたままだと、病気の原因にもなるので綺麗にしてあげましょう。



・猫のお尻を拭いてあげた方が良い状況

下痢・軟便によりお尻周りが汚れているとき:
下痢・軟便により糞が柔らかくなっているために、お尻周りが汚れてしまっている場合、
拭いてあげた方が良いでしょう。

また、下痢をしている原因を探る必要があります。

下痢して、糞がお尻についてそれが不快だと、
お尻歩きをすることがあるので、
そういう姿が見られた際には、ご注意を。



グルーミングできない:
何らかの原因で、グルーミングがしづらくなってしまうことがあります。
その原因というのは、以下のことがあげられます。

〇肥満
太ってしまったがために、お尻まで顔が届かずに汚れたままになってしまうことがあります。
なので、代わりにお尻を拭いてあげる必要があり、
また、一日のフード摂取量の見直しと、運動量の見直しが必要です。

猫の肥満の判別とダイエット法についての記事は、こちら↓

 


〇高齢
高齢猫になることで、体力が衰えて体がうまく動かせなくなり、
グルーミングも隅々までできず、グルーミング量も減っていきます。

ケアのために、代わりにお尻を拭いてあげましょう。


長毛種の場合:
肛門周りの毛も長いゆえに、便がついてしまうことがあります。
それでも、上手に便を付けないよう排泄する子もいるようですが、
上手くできずに便がついてしまう子もいるそうです。


肛門腺に分泌液が溜まっている:
猫の肛門の左右には「肛門嚢」という、肛門腺から作られた分泌液を溜めている袋があります。
糞をする際や、マーキング、猫同士のコミュニケーションに、この分泌液が使われますが、
運動不足などにより、分泌液が排出されずに溜まったままだと、お尻が汚れたり臭ったりしてしまいます。
日頃運動している猫は、筋肉の収縮により肛門嚢を圧迫して、自然と分泌液を排出します。

この場合、定期的に肛門腺絞りをする必要がありますし、
普段から1日5分~15分ほど遊び相手になってあげたり、
キャットタワーを設置するなどして上下運動できる環境を整えて、運動不足を解消する必要があります。


肛門腺絞りについて、詳しくはこちらの記事で↓

 


排泄するときの姿勢:
まれに足腰の落とし方など、排泄時の姿勢がおかしい猫もいるようで、
お尻に糞がついてしまうことも。


子猫ゆえに:
まだ幼くてトイレが上手くできず、糞がついてしまうこともあります。
上手にできるようになるまで、お尻のケアをしてあげましょう。


・注意すべき行動
上記にあるように、お尻歩きをしている場合や、
ほか、お尻をしきりに舐めているとき
飼い主さんがお尻に触ろうとすると嫌がる、といった様子であれば、お尻が汚れているかもしれません。


・猫のお尻周りのチェックすべきこと
確認すべきは、
肛門はちゃんと綺麗で締まりがあるか、粘膜部分が赤く腫れあがっていないか、
米粒状の寄生虫の卵が付着していないか、傷や出血がないか、悪臭を放っていないか、

といったことです。
異変が確認されたら、早めに動物病院を受診しましょう。


・猫のお尻が汚れているのを放置してしまうと

室内が汚れる:
猫のお尻が汚れていることで、さらに体に汚れが移り、
部屋をあちこち動き回ることで、さらに部屋のあちこちが汚れてしまいます。

特に下痢の場合は、付着しやすいです。


皮膚を傷める:
被毛についた糞が乾燥してしまい、なかなか取れなくなり、
被毛に絡まって切れたりしてしまい、その際に皮膚を引っ張って痛めてしまいます。


炎症:
肛門周辺の皮膚は弱く、汚れたままだったり、下痢が続いてしまうと、炎症を起こす恐れがあります。
さらに痒みが生じて掻いてしまうと、傷ができてさらに炎症がひどくなることも。



肛門嚢炎:
肛門嚢にたまった分泌液が排出されずにいることで、炎症を起こしたり、破裂したり、腫瘍になったりします。
さらに、かゆみや痛みにより、排便がうまくできなくなります。



・猫のお尻を拭くときの注意点

ティッシュを使わない:
猫のお尻は、とても柔らかくてデリケートです。
硬めのティッシュや、ウェットティッシュは使わない方が良いです。

ガーゼやコットン、赤ちゃん用のお尻拭きで拭きましょう。


拭きすぎない:
お尻周りの毛の生えていない部分は、直腸粘膜の続きで柔らかいので、
拭く過ぎると赤くなり、炎症を起こす恐れがあります。

こすり過ぎも注意しましょう。ただれて炎症を起こしてしまいます。

サッと拭きとる程度の力加減で。


猫が起きているときに拭く:
猫は、お尻周りに触れられることを基本は嫌がるので、
寝ているときに拭いてしまうと、襲われたような感覚に陥り、
飼い主さんとの信頼関係が悪化してしまい、攻撃されることもあります。


まず、拭くためのガーゼ・コットンをよく見せて、これからお尻を拭こうとしていることを理解させてから、
優しく撫でてあげてリラックスさせてから、拭いてあげましょう。



人用クレンジングクリームは使わない:
人用のものは、界面活性剤が多く含まれていて猫の皮膚には刺激が強すぎます。
ただれる恐れがあるので、使用は控えましょう。



・猫のお尻の拭き方
上記にあるように、まずガーゼ・コットン・赤ちゃん用お尻拭きなどを猫に見せて、これからお尻を拭くことを理解させます。
それから、優しく撫でてあげてリラックスさせましょう。


ガーゼ・コットン・赤ちゃん用お尻拭きなどを、38℃ほどのぬるま湯で湿らせます。
左手で猫のしっぽを優しく持ち上げ、湿らせたガーゼなどで猫の肛門の内側にそっと当てて、優しく外側にスライドさせます。


飼い主さんが2人いると、よりやりやすいです。
1人に猫を抑えてもらい、もう1人が優しくしっぽを持ち上げてお尻をケアしていきましょう。

排便後に時間が経ってしまって、便が固まってしまっていた場合、
湿らせたガーゼなどを少し長めにお尻に当てるか、
「カンファペット」というケアスプレーをスプレーして、水分でふやかして取るか、被毛ごとハサミで切り取りましょう。


ただ、長毛種だと、お尻周りの毛についた便を無理に拭くと汚れが余計に広がることもあります。
その場合は"ノミ取りコーム"をお尻の穴を中心に放射状に入れて、優しく取り除いていきましょう。
ただ、この場合も、便が乾いて固まってしまっていると、コームに便がひっかかって痛がってしまいますので、
やはり、湿らせたガーゼなどを長めに当ててふやかすか、「カンファペット」をスプレーしてから、コームで取りましょう。


取り除いた後は、新しいガーゼなどで肛門周りを軽くトントン叩いて水気を取り除きましょう。

あんまり猫を拘束してしまうと嫌がってしまうので、手早くかつ優しく拭いていきましょう。
1度嫌がってしまうと、その後なかなか拭かせてもらえなくなってしまいます。


・猫のお尻をなるべく汚くならないよう予防する
特に排便時にお尻周りを汚してしまう長毛種の場合、お尻周りの毛をあらかじめ短く切ることである程度汚れることを防げます。
もちろん長毛種に限らず、お尻を汚してしまう短毛種にも効果的です。

カットするハサミは、先っぽが尖っていないものが良いでしょう。

カットする際、猫が暴れると危険なので、
できれば複数で、1人が猫を固定して、もう1人が毛を切るのが良いでしょう。
難しいようなら、動物病院か、トリマーさんにお願いしましょう。


毛のカット後はバランスの悪さを感じますが、日が経つと馴染んでくるとのことです。


・シャンプーするのも良し
あまりに汚れが取れなかったり、下痢により広範囲に汚れているようなら、
シャンプーするのも良いでしょう。


シャンプーを嫌がるようなら、お尻周りだけ洗うと負担も少なく済みます。

お風呂の入れ方については、こちらの記事に書かれています↓

 


・下痢をする原因
下痢をする原因としてストレスを抱えているのかもしれません。
引っ越しや同居猫の増加などの急な環境変化、運動不足、飼い主さんの留守が多い、などなど、
ストレス原因を探って解消してあげましょう。

猫が快適に暮らせる環境づくりについての記事は、こちら↓


また、室温が低かったために、下痢してしまうこともあります。
寒さ対策について、詳しくはこちらの記事で↓


もしくは、慣れないフードに急に切り替えたことで、お腹を悪くしてしまったのかもしれません。
獣医師さんに相談して、フードの見直しを考慮しましょう。


・まとめ
基本は、猫のお尻は拭かなくても大丈夫ですが、
お尻に汚れが無いか、猫がお尻を気にするような行動が無いか、注意し、
ケアをする際は嫌がられないよう、優しく行っていきましょう。