夢見
唐沢俊一によると 人の見た夢の話を聞かされるほど 退屈で面白くも無いモノは無いのだそうだ。・・・が先日見た荒唐無稽だが超リアルだった夢の話をさせて頂く。目が覚めると病室の様な所に居た。入院をしている訳では無い様なのだが何故か・・・病室のベッドで寝て居た様だ。(夢の中の記憶によると)昨日はもっと、活気が在ったはずなのだが目が覚めると異常なほど静かだった。「如何した事なんだろう」他の病室を覗いてみると一つのベッドに3人くらいの女性が無造作に集められた死体の様に群れて寝ていただけで他には全く人気が無かった。取り敢えず階下に降り受付に行ってみたが広いロビーには誰も居なかった。と、その時ガタガタンと音のする方を見ると明るく清潔な建物に不釣り合いな獣が居るではないか。体高が2メートルはある熊だった。熊は何かを探すかの様に辺りを伺いつつノッシノッシと歩いていたのだが凝視している僕と目が合うと猛然と突進してきたのだった。「やッべ」慌てて走り出すのだが丁寧に掃除されワックスの効いたリノリウム張りの床のせいでつるつると滑り思うように歩が進まなかった。「まぢかよ」内心非常に焦ったが、歩が進まないのは熊も同じらしく思ったほど双方の距離は縮まなかった。とは言え相手は熊だ。時速50~60kmで走るらしい。足を取られながらもジグザクに走り咄嗟に下りエスカレーターを駆け上ると熊はエスカレーターの乗り口付近でもたついたのだった。2階のフロアに無事に辿り着くと「助かったぁ」と叫ぶ・・・と目が覚めた。「ゆめ・・・かぁ」安心はしたものの僕は布団の中で背中にはうっすらと冷や汗を浮かべ膝はがくがくと震えていた。時計を見ると本来起床せねばならない時刻まで十二分に時間は在ったので眠りに着こうと思ったのだが、あまりにもあまりにもリアルな夢だったせいか半時間ほどまんじりとも出来ずに眠りにの世界に引き込まれる事は無かったのだった。先日、うっかり夜更かしをしてしまい「3時間くらいしか寝れねぇなぁ」と布団に潜り込んだ時のはなしだ。オチも何も無いのだが、本当に怖かった。それだけの話です。