*神の庭* 川下神社 (曽爾村伊賀見)



愛してやまない「神が坐す杜」を
写真家気取りでパシャパシャと写真に収めるシリーズ。

今回は無名の川下神社。
(本編は → こちらの記事にて )


本編記事の改定作業をしていたところ、
あまりに追加したい写真が多くて、別記事にしてしまおうかと。




絶景スポットとして知られる「香落渓(かおちだに)」。「屏風岩」を始めとした剥き出しの柱状節理の岩盤が延々と続き、特に紅葉で一面に染め上がる景勝地。

九州で言えば「邪馬渓」に似た所。
(また訪れたいな…)

その余りに美しい景観を彩る一つに、
ぜひ当社も含めて頂きたいところ。

「香落渓」は大部分が三重県名張市に属しており、奈良県の曽爾村に属する部分はごくわずか。

三重県の観光サイトなど、「香落渓」の紹介の中で周辺スポットとして掲載されることはありません。

(あまりに知られ過ぎたくもないですが…)


年間二千社、累計延べ一万五千~二万社を参拝している私がビビッ!ときたお社の一つ。

「香落渓」観光の際には、
ぜひとも立ち寄り参拝して頂きたいお社です。



氏子さんと、私のような神社バカ以外は参拝する人はほとんどありません。

聖地を貸切で堪能できます。



こちらは樹叢に包まれた拝殿。とても趣き深いものですが、そそくさとご本殿へ…。



やっぱり樹叢も美しいもので、ちょっぴり逆戻り。



山神様を先に拝しておきましょうか。

山があるからこそ、生き物がそれぞれの生活を営み、また木も川もあり…と、
山は日本の万物の源と言えるのかも。

したがってご本殿よりも先にご挨拶し、拝することもあります。




また来ました~と。

もちろんしっかりと拝します。

偉大なる大神が一個人の参拝なんぞ、
気にも留めることなどあり得ませんが。



自然が造り上げた造形美はまるで祭壇のような形に。多少の加工と上部に石組を施した神殿。

とても神々しいものです。





車を停めた「緑の道しるべ」から遠景を。



前日の雨で轟々とした濁流。

前回の晴天続きに参拝した時とは明らかに様相が異なります。



本編記事では敢えて記していませんが…

ご祭神の市杵島姫命が
まったく似つかわしくないお社。



「青蓮寺川」のかなりの上流であり、周辺は湾曲を繰り返す地。雨が降るとすぐに激流となるのです。

同じ宗像三女神でも
多紀理姫や湍津姫が相応かと。
(流れが「たぎっている」ことから)



むしろ祓戸大神が似合うのです。

佐久奈度神社のさらに奥地の渓流版といったところ。地理的に言うなら瀬織津姫が相応。


創祀レベルでは、祓戸大神という概念がまだ固まっていない弥生時代や縄文時代かと。

時代が下っても霊地であるという認識は受け継がれ、市杵島姫命を宛てて創建に至った…

このようにイメージを膨らませつつ想像しています。