堝倉神社 旧社地 (周辺)


大和国城上郡
奈良県桜井市初瀬 (「與喜山」山頂)
(登拝記事は → こちらの記事にて)

■延喜式神名帳
堝倉神社の旧社地

■祭神
(不明) ※大倉比売命か


「式内社 堝倉神社(なべくらじんじゃ)」の旧社地。霊峰「與喜山」(標高455m)の山頂付近に鎮座していたと伝わります。
◎一帯に長谷寺という仏教施設が入植し当地奪取、創建は朱鳥元年(686年)とも言われており、おそらくその頃かと。またさらに天暦二年(948年)に山頂に天照大神を降臨させ、そして菅原道真公を勧請し與喜天満神社に鎮めました。
「式内社 堝倉神社」は衰微し、ご祭神の大倉比売命は追い出された格好に。長らく行方不明となっていましたが、令和二年に麓で再興されたようです。
◎ご祭神であろうと思われる大倉比売命は、下照姫命のことではないかと考えられます。「與喜山」に降臨した天照大神が、実は下照姫命であったという説もありますが。
◎ 「與喜山」は大和盆地から見ると、もっとも早く朝日が昇る山。「三輪山」の向こう側に聳える山として、また「三輪山」と「二上山」を結ぶライン上にあり、山そのものが遅くとも弥生時代から信仰があったものと想像されます。山中には多くの磐座が座しています。下照姫命という、太陽神ではないかと考えられる神が鎮まる下地となったようにも考えています。


與喜天満神社一の鳥居と「與喜山」。




令和二年に再興された鍋倉神社