阿蘇神社 (菟田野平井)


大和国宇陀郡
奈良県宇陀市菟田野平井
(アクセス、駐車は下部写真参照)

■祭神
雷神(竜神・水神)
※宇陀市観光協会データ


「菟田野」の北東部、「大貝山」の山腹に鎮座する社。標高は520mほど。
◎幅、高さともに10m超の巨大露出岩盤があり、祠はその前に。太古より信仰されてきたものと思われます。また下方に磐座ではないかと思われる巨石が座しています。
◎周辺一帯は上古からの霊地。「大貝山」の中腹に神御子美牟須比命神社、そしてさらに高所地に当社が鎮座。東方には丹生神社が鎮座する「入谷山(にゅうたにやま)」。その北方には特徴的な嶽三兄弟の磐座などが数多座す「嶽山」と、この三山を始めとする霊峰が連なっています。
狛犬などの名工として知られる江戸時代の丹波佐吉が、これらの山々と連なる北西部の「大師山」に移り住んだのは石があったというだけではないのであろうかと。
◎「神社明細帳」には雷神とあり、また御神体の岩に阿蘇大明神・水分大明神・金刀比羅大明神と墨書されているとのこと。現在はその跡形らしきものも見られませんが。
神御子美牟須比命神社はご祭神不明ながら、媛蹈鞴五十鈴媛命と推定しています。大物主神(紀や「先代旧事本紀」では事代主神)が、三嶋溝樴姫(ミシマミゾクヒヒメ)を娶って生まれた子。この時事代主神は鰐(ワニ)になったと記されています。
三嶋溝樴姫は玉櫛姫(玉依姫)とも表記されますが、賀茂建角身命の御子とされ、大物主神や媛蹈鞴五十鈴媛命、賀茂別雷命が御子とされています。配偶神が異なるため、いわば腹違いの御子と言えるのかも。当社ご祭神の雷神と関係があるのでしょうか。
◎媛蹈鞴五十鈴媛命が祀られていること(異説有り)、丹生神社が鎮座していることから、当地付近は鍛冶製鉄が行われていたとみるべきで、また媛蹈鞴五十鈴媛命と深いゆかりを持つ地であったように考えています。



嶽神社嶽三兄弟の磐座(嶽の立石)を目指し、県道218号線から南下します。途中でこのような案内が現れ、ダンプが多く出入りする砕石場との道に分かれますが、砕石場の方へ。


砕石場のすぐ手前に山道があり、こちらを登ります。


100mほど進んだ辺り。ここに車を停め置きました。

上に微かに建物らしきものが見えます。

停め置いたところから30~40mほど歩いたところに案内板。倒れていますが…。






こちらが磐座と思われる巨石。