辰市神社


大和国添上郡
奈良市杏町64
(社前に駐車スペース有り、ただし近隣住民等が停めていて使えない可能性有)

■旧社格
村社

■祭神
武甕槌命
経津主神


旧添上郡「辰市村」に鎮座、中臣連時神(トキフウ)・秀行にちなむ社。
◎神護景雲二年(768年)、武甕槌神を鹿島から春日野へ遷す際に時風と秀行は供奉したとされます。遷座後には神託により春日大社から投げた御神木が落ちた所を居住地として、当地が選ばれたようです。春日大社から見て坤(ひつじさる)、つまり裏鬼門の方角、要所を抑えることになったのかと思います。
◎かつては神宮神社(こうのみやじんじゃ)と称されたようで、時風らは春日の御神木を崇敬していたと伝わっています。
◎「春日若宮おん祭」では、お渡り式第二番 巫女として「辰市神子(たついちのみこ)」が「渡り神子」の先頭を勤めるようです。
春日大社サイトによると、「白の被衣(かずき)をいただき風流傘を差しかけられながら騎馬で進む女性が巫女(拝殿八乙女)である。春日大社では巫女を伝統的にミカンコと呼ぶ。(中略) 他に郷神子(ごうのみこ)、八嶋神子(やしまのみこ)、奈良神子(ならのみこ)も参勤する」とし、「辰市神子」が平成十五年より復興したとしています。
「白の被衣」とは、現在で言うレース状の布を頭から被ったもの。春日大社の「巫女(ミカンコ)」とは別に、近隣集落から「神子(みこ)」が集結しお渡りに参勤。「辰市神子」はその先頭に立つとのこと。
◎道路向かいには時風神社、東100mほどには倭文神社(記事改定作業中、明日22時02分にUP予定)と、ゆかりある社が鎮座しています。

*写真は2019年5月と2021年9月のものとが混在しています。








万葉歌碑