椿本神社 (奈良市北椿尾町)


大和国添上郡
奈良市北椿尾町74
(P無し、アクセスや駐車は下部写真参照)

■祭神
角振神(ツノフリノカミ)


菩提山 正暦寺という仏教施設へ向かう途中の山中に鎮座する社。社名から春日大社末社として境内に鎮座する椿本神社との関連が想定されます。そちらから勧請されてきたのでしょうか。
◎そちらの方では原始のご祭神は、春日大社が移遷されてくる前からの地主神であり、巨勢姫明神であったとされます。和珥氏の枝族である春日氏が奉斎した神であろうと。
◎ところが当社のご祭神として挙げられているのは角振神。「角振隼総明神(ツノフリハヤブサミョウジン)」と呼ばれ、ホスソリ神(火闌降命)の御子とされる神。春日大社末社の椿本神社の方では「勇猛果敢な大宮(春日大社)の眷属神に坐し、天魔退散・攘災の神」としています。椿は邪悪なものを祓うという意味を持つとの解釈もあり、社名はそれに当てはまるのかもしれません。
◎角振神が他に祀られるのは、春日大社から西へ下った「三条通」脇に鎮座する隼神社。そちらも「椿本神社」と称されることもあり、また春日大社末社の椿本神社より勧請されたとする説も。
以上から類推して「角振神=巨勢姫明神」ではないかと考えられます。


正暦寺を目印に山道を走らせると、「←正暦寺」「清澄窯」の看板、「左菩提山道」の石碑がある交差点に。車はこの辺りに停め、手前の坂道を登ります。

右側が登ってきた坂道、左側を登ります。

50mほどで見えてきます。

鳥居の先は何も無し、磐座らしきものも見当たりません。そしてなぜか右隅にご本殿。


四隅にはそれぞれ石を坐しています。