☆ 室宮山古墳 (武内宿禰伝承墓)
(むろみやまこふん)
大和国葛上郡
奈良県御所市大字室
(P無し、国道309号線より入ったすぐの池の畔に停め置きしています、入口は八幡神社境内より)
■形状
前方後円墳
■全長
238m
(葛城地方最大、全国第18位)
■築造時期
5世紀初頭、古墳時代 中期前葉
■埋葬施設
竪穴式石室(2基有り)
長持型石棺
■出土品
[石室内部] 勾玉(623個)・管玉等各種玉類、刀剣11口、神獣鏡破片3面(うち三角縁神獣鏡1面)・その他鏡8面以上 舟型陶質土器
[外部] 大型家型埴輪(1.2m)・盾型埴輪・靫型埴輪
■周辺の状況
大和盆地の西端、「高天山(金剛山)」の「水越峠」からそのまま下ったところ、なだらかな平地に築造された巨大古墳。明らかに権力誇示の意志が見えます。周濠の痕跡を残す池があり、後円部を削り八幡神社が鎮座しています。
■被葬者
武内宿禰、葛城襲津彦など
規模の大きさはもちろん長持型石棺、しかも大型ということで大王級の墳墓と考えられています。
また当古墳を葛城襲津彦以外のものとすると、他に比定できる古墳は見当たりません。武内宿禰の墳墓は葛下郡とされており、地理的条件には合いません。
家型埴輪の柱は角柱で極楽寺ヒビキ遺跡と同じもの。遺跡の建物を模した埴輪だったのかもしれません。
石室は後円部の墳丘中軸を挟み2基存在します。つまり当初より合葬を計画していたものと推測されます。各埋葬施設の周囲に、それぞれ二重の方形に回る埴輪列が確認されています。つまり
北側石室は未調査、南側は下部写真にて。
古墳へは境内からの登拝道が整備されています。
*写真は過去数年の参拝時のものが混在しています。