石上神社
(いしがみじんじゃ)


大和国山邊郡
奈良県天理市滝本町滝口
(P無し、参道手前に広いスペース有)

■祭神
石上大神


布留川の中流にあり、石上神宮の元社とも考えられる社。石上神宮からは国道25線に出て布留山(「大国見山」)方面へ。集落が途切れたところを山に向いて上がると神社の方に出ます。
◎創建由緒については分かっていません。一方石上神宮の創祀創建にまつわる伝承は以下のもの。「布留川の上流から一振りの剣が流れてきた。その川の下流に洗濯をする娘がいたが、洗っていた布の中にその剣が留まった。それまで触れるものすべてを切っていた剣が、その布だけ切らなかったことを不思議に思い、石上神宮に奉納した」と(石上神宮HPより大意抜粋)。
ここでいう「下流」ははっきりとしません。当社地であると捉えることも可能であるかと。
◎当社奥には「桃尾の滝」があり、一連のものと考えられます。密教者に奪われてしまい、かつては寺院も建てられていたようですが、遥か上古からの信仰があった地かと。そのすぐ下に当社創建がなされたと考えられるでしょうか。
◎「桃尾」については「トビ」と読むことも可能として、石上神宮を奉斎した氏族である物部氏の祖神 饒速日命にゆかりある地と考える説が根強くあります。こじつけのような感触は否めないものの、元社とする傍証の一つかと。
◎非常に神寂びており、俗界とはかけ離れた聖地。境内周辺には磐座が多数座しており、歴史の深さが窺えます。
さらに「大国見山」山頂には大磐座群が座しており、山全体が太古からの霊地とされていたように思います。

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※写真は過去数年に渡り撮影したものが混在しています。





ご本殿のみに神々しく日の光が当たる時が希にあります。



聖なる布留川。






これは拝殿横からかけられた渡しの丸太を渡った先にある巨石。丸太もかなり傷んできたので恐る恐る。