パパを亡くしてから

私は人間をやめた時期がある



けしてやめたくて

人間をやめたわけではない



勝手に脳みそが

人間をやめてしまった



朝目覚めると

パパがいない現実を

突きつけられ発狂しそうになる



夜が明けるのが怖くて

朝なんて来なくていいと

本気で思っていた時期がある



今、振り返っても

どう過ごしていたか記憶がない



それほどまでに

朝が来るのが怖かった



しかし…夜になると

その恐怖が何故か和らいだ



どこか別世界へ出かけたくなる

知らない自分が突然現れて



深夜0時を過ぎると

あてもなく走り続けた







ノンストップで走り続けられる

高速を好んで走り続けていた



誰にも遭遇しない

誰にも見られない

ただひたすら運転すればいい








時折…ヘッドライトの明かりが

眩しく感じるもただひたすら

幽霊のように走り続けたあの頃



この曲をはじめて聴いたとき


えっ…

私のこと⁉︎



本気でそう感じた



吉田山田9thアルバム

「備忘録音」から


夜な夜な





吉田山田のよっちゃんが

自ら出演してるMV





不思議な感覚に陥る曲



聴けば聴くほど

違った感情が芽生える曲



最初はただ聴くだけだった



2年前の自分を思い出して

息をするのも苦しかったが



MVを観てからは

世界観がガラッと変わって

苦しいだけの曲ではなくなった



聴くだけに観るが加わると

全く違う感覚になる事を発見



一瞬にして

血液が身体中を巡り



パパと一緒に過ごした

あたたかい世界へワープ



切なさの中にもどこか

懐かしさを感じるあの感覚



パパの隣で目を擦りながら

今にでも寝そうな私がいて



パパはそんな私に

「寝てもいいよ」

そう優しく言ってくれて



私はパパの手に触れながら

スヤスヤ寝息を立てている



そんな幸せな光景が

脳内画面に大きく映し出された



幸せだったあの時

もう二度と返ってこないあの時



今でも苦しい時がある

今でも泣きたい時がある



いや…

苦しくて仕方ない時がある

泣きたくて仕方ない時がある



私の願いは⁉︎

私はどうしたい⁉︎




そう自分に問いかけた時…






やっぱり

パパに逢いたい