たまらなく孤独で、熱い街 -92ページ目

『奇談蒐集家』 太田 忠司

奇談蒐集家 (創元推理文庫)

奇談蒐集家
著者:太田 忠司

解説:井上 雅彦

(創元推理文庫)

初版:2011年11月25日

(2008年1月に東京創元社より刊行)

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「自分の影に刺された男」

「古道具屋の姫君」

「不器用な魔術師」

「水色の魔人」

「冬薔薇(ふゆそうび)の館」

「金眼銀眼邪眼」

「すべては奇談のために」

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奇談を収集する男と付き人。

報酬目当てや発露したくて話に来る人。

だが奇談と思われた話をすべて現実的な話に落とし込んでしまう付き人。

いい加減に飽きてきたところでラストの章でひっくり返るのだが、それまでの退屈さがひっくり返るほどではなかった。


『惨劇アルバム』 小林 泰三

惨劇アルバム (光文社文庫)

惨劇アルバム
著者:小林 泰三

(光文社文庫)

初版:2012年5月20日

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「序章」

「幸福の眺望」

「清浄な心象」

「公平な情景」

「正義の場面」

「救出の幻影」

「終章」

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タイトルや表紙はなんとも言えませんが、各章の見出しはさわやかなイメージがありそうなのですが、読み終えるとギャップに笑っちゃいます。

いっそのことタイトルや表紙も含めて統一感があるものにすれば良かったのに。

この本も会話が多いな。

最近気が付いたのだが、この作者の本は以前から会話が多かったかな。

幸福なはずがいつの間にか反転してしまった家族の悲劇(喜劇?)。

「清浄な心象」と「公平な情景」が実に良かった。


『マシン・オブ・デス』 ライアン・ノース/マシュー・ベナルド/デーヴィッド・マルキ!・編

マシン・オブ・デス (アルファポリス文庫)

マシン・オブ・デス
編者:ライアン・ノース、マシュー・ベナルド、デーヴィッド・マルキ!

訳者:旦 紀子

(アルファポリス文庫)

初版:2013年10月20日

(2012年1月にアルファポリスより刊行)

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「ピアノ」 ラファ・フランコ

「未成年者とのセックスによる疲労」 ベン・"ヤーツィー"・クロショー

「燃えるマシュマロ」 カミール・アレクサ

「飢餓」 マシュー・ベナルド

「狙撃兵による射殺」 バーソロミュー・クリック

「自殺」 デーヴィッド・マイケル・ウォートン

「ライオンに噛み裂かれてむさぼり食われる」 ジェフリー・ウェルズ

「銃殺隊」 ジャック・アンロー

「野菜」 クリス・コックス

「死の機械の針によるHIV感染」 ブライアン・クインラン

「不適切に調理されたフグ」 ゴード・セラー

「癌」 デーヴィッド・マルキ!

「動脈瘤」 アレクサンダー・ダナー

「長い年月ののち安らかな寝顔を浮かべたまま、呼吸停止する」 ウィリアム・グローラ

「ダニエルによる殺害」 ジュリア・ウェインライト

「味方による誤爆」 ダグラス・J・レーン

「コカインと鎮痛薬」 デーヴィッド・マルキ!

「失血」 ジェフ・スタウツ

「プリズン・ナイフ・ファイト」 シェーノン・K・ギャリティ

「だれかを救おうとしているあいだに死ぬ」 ダリーゾ・チャポンダ

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その人の死の原因を100%の確率で予言する「死の機械」をテーマにしたアンソロジー。

テーマはシンプルながら、アプローチが様々で楽しめました。

ほとんどのタイトルが死の原因となっているようで、書く人によって具体的だったり簡素だったり。

ただ、訳者が同じ人なのでなんとなくトーンが似てきてしまって、そこが残念。


『占星師アフサンの遠見鏡』 ロバート・J・ソウヤー

占星師アフサンの遠見鏡 (ハヤカワ文庫SF)

占星師アフサンの遠見鏡
著者:ロバート・J・ソウヤー

訳者・後書:内田 昌之

(ハヤカワ文庫SF)

初版:1994年3月31日

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1992年の作。

『ゴールデン・フリース』に続く、ソウヤーの第2長編。

ちなみに三部作らしいが、あとの2作は訳されていません。

恐竜ものというと、先に『さよならダイノサウルス』を読んでたので似たようなシチュエーションかと思いきや今回は地球とは全く無関係の、恐竜族が知性を持って支配しているどことも知れない星が舞台。

占星師見習いアフサンの冒険と発見とラストに酔いしれよ。



『白い死神』 ペトリ・サルヤネン

白い死神 (アルファポリス文庫)

白い死神
著者・後書:ペトリ・サルヤネン

訳者:古市 真由美

(アルファポリス文庫)

初版:2013年11月22日

(2012年3月にアルファポリスより刊行)

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2007年の作。

ソ連がフィンランドとの不可侵条約を破棄して1939年11月末に侵攻。

ソ連はどこかの国との不可侵(中立)条約も一方的に破棄しているな。

戦力で圧倒的に劣るフィンランドだったが、少数精鋭で耐えに耐える。

その中に伝説の狙撃者・ヘイヘがいた。

確認戦果だけでも542人(!)のソ連兵を屠っている。

極力事実に基づいてという作者の方針なので派手さはないが、中に挟まれている写真を見るとヘイヘは本当に平凡な感じ。

ゴルゴ13とは全然違う。

射撃や肉体や精神の強さはどこから来ていたのだろう。


『卵をめぐる祖父の戦争』 デイヴィッド・ベニオフ

卵をめぐる祖父の戦争 (ハヤカワ文庫NV)

卵をめぐる祖父の戦争
著者:デイヴィッド・ベニオフ

訳者・後書:田口 俊樹

解説:北上 次郎

(ハヤカワ文庫NV)

初版:2011年12月15日

(2010年8月にハヤカワ・ポケミスより刊行)

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2008年の作。

『25時』『99999』に続いて、これもいいですねえ。

作者が祖父に聞いた話という体裁のため、序文以外は祖父の語りになっている。

“それは、1942年の1週間、その年の最初の週---祖母に出会い、親友ができ、ドイツ人をふたり殺した週---に関するものだった”(13頁~14頁)。

ひょんなことから自国の大佐から命令が下される。

それは「1週間以内に卵を1ダース持ち帰ること。できなければ、あるいは逃げたら死」。

レニングラードは1941年9月から900日にも及ぶドイツ軍の包囲により食料もなにもかもが不足している中での卵探し。

果たして卵を見つけることができるのか。

陰鬱な内容ではあるが相棒の明るいキャラにずいぶん救われている。




『ニューロマンサー』 ウィリアム・ギブスン

ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)

ニューロマンサー
著者:ウィリアム・ギブスン

訳者:黒丸 尚

解説:山岸 真

(ハヤカワ文庫SF)

初版:1986年7月15日

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1984年の作。

今ごろ読んどいてなんだが、もう30年以上前に書かれた小説なんだねえ。

所持してるのは2010年5月の31版だから着実に版を重ねているようだ(ページ数が違うのは読んだのは新装版なのかな)。

さすがはサイバーパンクの祖だけのことはある。

当時はSFマガジンも毎月購入していたが、次第にサイバーパンクにあらずんばSFにあらずという雰囲気になってきたので買うのをやめちまったが。

サイバーパンクは電脳世界云々以前に読みにくいという観念があって手を出すのをためらっていたが、細かいところをすっ飛ばせば訳文のせいもあるでしょうが実に読みやすい。

全貌は一読では理解できないにしても。






『太陽系無宿/お祖母ちゃんと宇宙海賊』 野田 昌宏・編訳

太陽系無宿/お祖母ちゃんと宇宙海賊 (スペース・オペラ名作選) (創元SF文庫)

太陽系無宿/お祖母ちゃんと宇宙海賊 (スペース・オペラ名作選)
編者・訳者・後書:野田 昌宏

解説;牧 眞司

(創元SF文庫)

初版:2013年1月31日

(1972年にハヤカワ文庫SFにて刊行の2冊を合本)

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「鉄の神経お許しを」(1950) エドモンド・ハミルトン

「大作〈破滅の惑星〉撮影始末記」(1938) ヘンリー・カットナー

「月面植物殺人事件」(1943) フランク・ベルナップ・ロング

「太陽系無宿」(1931) アンソニイ・ギルモア

「夜は千の眼を持つ」(1949) ジョン&ドロシー・ド・クーシー

「サルガッソー小惑星」(1941) フレデリック・A・カムマー・ジュニア

「お祖母ちゃんと宇宙海賊」(1954) ジェイムズ・マッコネル

「宇宙船上の決闘」(1941) ヘンリー・ハス

「隕石製造団の秘密」(1943) ピーター・ハミルトン

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昔から苦手なもののひとつに「宇宙活劇」ものがありまして、たまに読む分には楽しいかなと思いましたが、ほとんどが勧善懲悪もので途中から読むのがしんどくなった。

まとめて読むのではなく、月に1編とか週に1編読んでいれば結構楽しめたかも。

『WORLD WAR Z』(上・下) マックス・ブルックス

WORLD WAR Z 上 (文春文庫)

WORLD WAR Z 上
著者:マックス・ブルックス

訳者:浜野 アキオ

(文春文庫)

初版:2013年3月10日)

(2010年4月に文藝春秋より刊行)

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WORLD WAR Z 下 (文春文庫) WORLD WAR Z 下
著者:マックス・ブルックス

訳者:浜野 アキオ

解説:風間 賢二

(文春文庫)

初版:2013年3月10日)

(2010年4月に文藝春秋より刊行)
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2006年の作。

作者がメル・ブルックスのご子息とは驚いた。

インタビュー形式なのでリアリティというか臨場感がないのではないかと危惧したが、そんなことはなく面白く(おぞましく)読みました。

少し前なら想像すらしなかった狂牛病やら鳥インフルが現れたんだから、ゾンビウィルスが登場しても不思議じゃない・・・いや、勘弁してくれ。

レデカーの考えは大局的に立てば正しいが故に、そして私はその他大勢のおとり側になるだけに嫌悪感が先に立つ。

後半はさらにスケールアップしたようだが、次第に作りモノめいた話が多くなって少しシラケる。

日本の座頭市とオタクもなあ。

ともあれゾンビ戦争は一応の決着がついたらしいが、終わりなき戦いが続くのだろうか。




『ウサギ料理は殺しの味』 ピエール・シニアック

ウサギ料理は殺しの味 (創元推理文庫)

ウサギ料理は殺しの味
著者:ピエール・シニアック

訳者・後書:藤田 宜永

解説:川出 正樹

(創元推理文庫)

初版:2009年12月25日

(1985年5月に中公文庫より刊行)

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1981年の作。

何のとりえもないフランスの田舎町で最近は毎週木曜日に殺人が。

ネタは有名な言い伝えの通りなのだが、それを無理なく(?)まとめてある。

犯人が分かった後も素直に終わらないところや艶っぽいのが多いのがフランスミステリ?