たまらなく孤独で、熱い街 -88ページ目

『午前零時のサンドリヨン』 相沢 沙呼

午前零時のサンドリヨン (創元推理文庫)

午前零時のサンドリヨン
著者:相沢 沙呼

解説:村上 貴史

(創元推理文庫)

初版:2012年10月26日

(2009年10月に東京創元社より刊行)

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「空回りトライアンフ」

「胸中カード・スタッブ」

「あてにならないプレディクタ」

「あなたのためのワイルド・カード」

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「日常の謎」ものはたまに息抜きに読むけど、その中にまれに「おー」というのがあって油断ができない。

高校一年の主人公は、同級生の女の子に一目惚れする。

学校での彼女は孤独に耐えているようだが、ある日レストランバーで明るくカードマジックを演じる彼女を見てしまった主人公。

そのギャップにますます惚れてまうやろ。

マジック(あるいは魔法)でしか自分を表現できない彼女。

彼女のことをもっと知りたい主人公。

ややヘビーな日常の謎が続き、このまま二人は打ち解けるのかと思いきや三話目で・・・。

高校生に戻ったような気分で読み終えましたが、結局はこうなるのかと主人公が憎い(小説の登場人物を憎んでどうする)。

続きもでているようですが、さらなるサプライズはあるのか、安定のマンネリになるのか。


『スチームオペラ~蒸気都市探偵譚~』 芦辺 拓

スチームオペラ (蒸気都市探偵譚)

スチームオペラ (蒸気都市探偵譚)
著者・後書:芦辺 拓

(東京創元社)

初版:2012年9月25日

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まさにスチームパンクな倫敦と、宇宙がエーテルで満たされている世界。

そして全く不可解な事件とホームズ以上の名探偵。

さらに大ネタがあるんだけど、ボーイ・ミーツ・ガール(逆だったかな)な展開が妙にはまる。

楽しく読みましたが、ラストの5ページはひねりすぎていささか苦しい。




『エウロパの底から』 入間 人間

エウロパの底から (メディアワークス文庫)

エウロパの底から
著者・後書:入間 人間

(アスキー・メディアワークス文庫)

初版:2014年3月15日)

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初入間。

「エウロパ」という言葉に惹かれて購入。

序盤は作家の愚痴だらけで、お前は浦賀和宏かよ。

中盤で書いた小説と同じことが起き、どう落とし前をつけてくれるかと期待したがウヤムヤにされたような気分。

入間の中では決着はついているようだが。



『世界の果ての庭』 西崎 憲

世界の果ての庭 (ショート・ストーリーズ) (創元SF文庫)

世界の果ての庭 (ショート・ストーリーズ)
著者:西崎 憲

解説:円城 塔

(創元SF文庫)

初版:2013年4月26日

(2002年12月に新潮社より刊行)

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55のショートストーリーが絡み合いもつれ合い、世界の果ての庭を垣間見せてくれるのかと思ったが。

バラバラの話かと思ったらいくつかの続きものになっているし。

たぶん私のイメージ喚起力が貧困なために散漫な印象のまま読み終えてしまった。

円城塔の解説は面白かった。


『謝罪代行社』(上・下) ゾラン・ドヴェンカー

謝罪代行社 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

謝罪代行社 (上)
著者:ゾラン・ドヴェンカー

訳者:小津 薫

(ハヤカワ・ミステリ文庫)

初版:2011年8月25日

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謝罪代行社 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫) 謝罪代行社 (下)
著者:ゾラン・ドヴェンカー

訳者:小津 薫

解説:池上 冬樹

(ハヤカワ・ミステリ文庫)

初版:2011年8月25日

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2009年の作。

出だしの人物紹介が読みにくくてまいったが、その後はなんとか。

謝罪する会社がやっていけるか疑問だが、日本人とは謝罪に対する感覚が違うかも。

そうは言ってもモヤモヤ感が残るなかで、なんとか話に追いついたような気がしたところでもう一人登場人物がいたことに気付く。

人物も書き方も重層的で、そうだったのかとは思うが、なんか反則スレスレみたいでモヤモヤは晴れず。


『レイカ~警視庁刑事部捜査零課~』 樹 のえる

レイカ 警視庁刑事部捜査零課 (メディアワークス文庫)

レイカ 警視庁刑事部捜査零課
著者・後書:樹のえる

(アスキー・メディアワークス文庫)

初版:2014年4月25日

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書店で偶然表紙の女と目が合い、帯を読むと「驚くべき能力を持つ彼女が追う標的は―」とあったので、これも縁かと少し期待して購入。

したのだが、やはりバクチだったか。

テーマが重いのも、そもそも何故生かされない特殊能力を持たせたのかも、零課のメンバーがそれぞれに暗い重荷を背負っているのも、すべてがどうでもよくなるほど××がひどい。

プロの物書きに言うようなことじゃないけど、もう少しなんとかならんかい。


『ゴリアテ~ロリスと電磁兵器~』 スコット・ウエスターフェルド

ゴリアテ ―ロリスと電磁兵器― (新ハヤカワ・SF・シリーズ)

ゴリアテ ―ロリスと電磁兵器―
著者:スコット・ウエスターフェルド

訳者・後書:小林 美幸

(新ハヤカワSFシリーズ)

初版:2012年12月15日

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2011年の作。

毎年1冊読んでようやく終了。

落ち着くべきところに着地したというところでしょうか。

ゴリアテは予想通り。

100年後(つまり現在)のダーウィニストとクランカーはどうなっているでしょうね。

共存しているのか覇権を争っているのか。



『頼子のために』 法月 綸太郎

頼子のために (講談社文庫)

頼子のために
著者・後書:法月 綸太郎

解説:池上 冬樹

(講談社文庫)

初版:1993年5月15日

(1989年3月に講談社より刊行)

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『一の悲劇』をたしかノベルズ版で読んだのは随分昔だが、それ以来の法月綸太郎の長編。

素直というか書かれていることをそのまま受け取ってしまうので、父親の手記を読んで完結してるやん、探偵の入る余地があるとすれば殺した男が違っていたのだろうと思ったのだが。

たとえ作られた「愛」であっても「憎悪」であっても、その深さ長さに慄然としてしまう。

結局は誰も救われない、探偵すらも。





『濡れた魚』(上・下) フォルカー・クッチャー

濡れた魚 上 (創元推理文庫)

濡れた魚 上
著者:フォルカー・クッチャー

訳者:酒寄 進一

(創元推理文庫)

初版:2012年8月31日

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濡れた魚 下 (創元推理文庫) 濡れた魚 下
著者:フォルカー・クッチャー

訳者・後書:酒寄 進一

(創元推理文庫)

初版:2012年8月31日

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2007年の作。

1929年のベルリン。

大恐慌やナチスが台頭する少し前。

地方都市ケルンからやってきたラート警部は風紀課に配属されたが殺人課に行きたい。

そんな彼にチャンスらしきものが巡って来るが、いろいろと入り組んで大変。

なんとか収めたようだが、もう少しスッキリとは行かないものか。

今後は1年ずつ物語が進むということは、当然ナチも描くわけだがどうなるのだろ。



『真夜中の相棒』 テリー・ホワイト

真夜中の相棒〈新装版〉 (文春文庫)

真夜中の相棒〈新装版〉
著者:テリー・ホワイト

訳者:小菅 正夫

解説:池上 冬樹

(文春文庫)

初版:2014年4月10日

(1984年3月に文春文庫より刊行)

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1982年の作。

ヴェトナム戦争での出来事、ニューヨークでの共同生活と仕事、同僚の死にすべてを投げ打って復讐に燃える刑事、等々。

どれもが人工的というか、作為的というか、どこかからの借り物を張り合わせたようで読むのが苦痛だった。

もっと荒唐無稽な小説や下らん小説はいくらでも読んできたけど、そういうのとも違うんだよな。

おそらく私が合わなかっただけでしょう。