たまらなく孤独で、熱い街 -84ページ目

『不変の神の事件』 ルーファス・キング

不変の神の事件 (創元推理文庫)

不変の神の事件
著者:ルーファス・キング

訳者:高田 惠子

解説:森 英俊

(創元推理文庫)

初版:1999年7月30日

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1936年の作。

恐喝され自殺したジェニーの仇をとるために、残された家族は計画を練る。

そして、恐喝者が現れ・・・。

倒叙ミステリみたいに進むが、必死になればなるほどドタバタになって面白い。

色々と無理がある気がするが、コンパクトに読みやすくまとまっていた(死体の移動という脱線はあったが)。



『地球、この緑の島より』 田中 光二

地球、この緑の島より―UFOハンター・シリーズ

著者・後書:田中 光二

(文春文庫)

初版:1982年12月25日

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続編もあったので読む。

田中光二を読まなくなったのは、多分ワンパターンに飽きてしまったのかも。

事件などに巻き込まれる男、謎の美女が現れる、懇ろになる、自分の過去に決着をつけるために対決の場へ向かう・・・、という感じかな(もちろん全部が全部こうではないが)。

 

「汚染」された者(解放者)はゲットーを各地に作っていたが、内部は必ずしも一枚岩ではなかった。

集合的意識になったのに何故かな。

途中になにがあってもラストは人類が(あるいは選ばれし者たちが)より高次の存在になるのだろうな、思わずズッコけるオチでも待ってないかな、と読んでいくと、年配者は「~じゃ」若い女性は「~だわ」というセリフ連発にさらに読書意欲が低下。

色々と難儀な読書でした。




『沈黙の岬』 田中 光二

沈黙の岬―UFOハンター・シリーズ

著者・後書:田中 光二

解説:森 優(南山 宏)

(文春文庫)

初版:1981年6月25日

(1978年10月に文藝春秋より刊行)

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「沈黙の岬」

「霧の中の村」

「化石の島」

「ブラック・アウト・シティ」

「転生の谷」

「暗黒洋(やみわだ)を越える者」

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書庫(らしきもの)に新しい本棚もいれたので、ダンボールに詰めたまま眠っていた「死蔵本」を取り出したところ、田中光二の文庫本が出るわ出るわ。

一時期は山田正紀と共に日本SF界の若手ツートップだったのだが、いつの間にか架空戦記へ行ってしまわれた。

とは言っても当時もほとんど読まなかったが意地になって買っていたのか(架空戦記ものは持ってません)。

せっかくだから一冊くらい読んでみるかと思い、『イリアの空、UFOの夏』ではないが、夏と言えばUFOでしょうという訳(?)でこれを読むことに。

 

ある辺鄙な漁村。

そこがUFOにより「汚染」されたようだという情報が。

工作員の続と曽根は「汚染」の確認と、その場合の「浄化」「痕跡の修復」のために赴く。

のだが、作者はいきなりジョーカーを出してしまって面食らう。

彼ら異星人は地球人に「悟り」と普遍的な「愛」をもたらすために来たのだと。

『異星の人』から作者の立ち位置は想像がつくが、「汚染」された女性にそれを長々と説明されるのも白けるし、工作員の続がそれを直感で正しいと思いながらも「仕事」を続けるのもねえ。

1編目で続きを読む気が失せたが、せっかくだからと我慢して読んだとさ。


『路地裏の迷宮踏査』 杉江 松恋

路地裏の迷宮踏査 (キイ・ライブラリー)

路地裏の迷宮踏査
著者:杉江 松恋

(東京創元社・キイライブラリー)

初版:2014年6月27日

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海外ミステリ作家のゴシップや作品の成立背景、意外な後日譚などを紹介ということで、それなりに読み物にはなっているが興味がない(読んでない/知らない)作家も多かったので大喜びまではは行かなかったな。

紹介された本で読みたくなったのはイズレイル・ザングウィルの『ビッグ・ボウの殺人』くらいだし。

フィクションを読むのに疲れたら、箸休めに読むにはちょうどいいかも。


『チェルノブイリから来た少年』(上・下) オレスト・ステルマック

チェルノブイリから来た少年 上 (竹書房文庫)

チェルノブイリから来た少年 上
著者:オレスト・ステルマック

訳者:箸本 すみれ

(竹書房文庫)

初版:2014年7月3日

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チェルノブイリから来た少年 下 (竹書房文庫) チェルノブイリから来た少年 下
著者:オレスト・ステルマック

訳者・後書:箸本 すみれ

(竹書房文庫)

初版:2014年7月3日

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ヒロインのナディアは否応なくニューヨークからウクライナ、そしてチェルノブイリへと向かう。

それを追う、強面の男たち。

なのだが、テンポがいいと言うよりは軽すぎてどうでもよくなっちゃったな。

ピンチになればホワイトナイトが現れるし、男たちはいつもあと一歩でナディアを確保できないし。

あり得なさの連続に呆然としつつも、現実のウクライナの人々の方がはるかに厳しい毎日を送っているのかと思うと涙がでてくる。


『ガニメデ支配』 フィリップ・K・ディック&レイ・ネルスン

ガニメデ支配 (創元SF文庫)

ガニメデ支配
著者:フィリップ・Kディック&レイ・ネルスン

訳者:佐藤 龍雄

解説:牧 眞司

(創元SF文庫)

初版:2014年6月27日

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1967年の作。

久々のディックの新刊(?)。

これの前後には『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』や『ユービック』が書かれているよう。

読み始めたところでは、なかなか話に入っていけず。

地球を支配しているガニメデ人には手足がないため、地球人を手足代わりに使役する。

それに抵抗勢力の黒人指導者や女性TVキャスター、大農場主などが絡むのだが、恐ろしい(と思われる)のは精神に作用する兵器。

なのだが、どうも余所の世界の話のようで緊迫感が今一つだったな。

でも、こうしてディックの小説が読める幸せ。

と言いつつも〈ヴァリス3部作〉など、未読も多数なのですが・・・。


【読書メーター】 2014年7月分

こう暑い日が続くと、本を読む気になりませぬな。

 

2014年7月の読書メーター
読んだ本の数:15冊
読んだページ数:5009ページ


ブラッド・ミュージック (ハヤカワ文庫SF) ブラッド・ミュージック (ハヤカワ文庫SF)感想
遺伝子工学の天才・ウラムが作った生体素子は恐ろしいことに知性を持っていた。 バンデミックものかと思ったら、後半は意外な展開。 徐々に変容していく世界の(読む者にとっては)おぞましくも美しさがたまらない。 419ページ
読了日:7月2日 著者:グレッグ・ベア
烏有此譚 烏有此譚感想
実に面白く読めたし、さらに楽しめる注釈もあって二度おいしかった。 のだが、さて何が書かれていたのでしょう。 いつの間に話が変な方に行ってしまったのでしょう。 何かのメタファーでしょうか。 私には何もわかりません。 でも、面白かったのは事実。 156ページ
読了日:7月4日 著者:円城塔
死者の書 (創元推理文庫) 死者の書 (創元推理文庫)感想
キャロルは『蜂の巣にキス』以来久々。 読む前はなんとなくあるイメージがあったのだが、くつがえされた。 雰囲気も味わうようにジックリと読まないとキャロルの世界には浸れないのかもしれない。 ラストは何とも言えないが、いささか肩透かしを食ったような気も。 348ページ
読了日:7月6日 著者:ジョナサン・キャロル
臨機巧緻のディープ・ブルー (朝日ノベルズ) 臨機巧緻のディープ・ブルー (朝日ノベルズ)感想
タイトルだけ見て海洋ものかと思ったら、異星人とのコンタクトものだった。 もっとも主たる舞台は海洋なのだが。 「知」を求める地球人。 ほとんどが海洋の惑星に棲む種族と、余所からきてそこを監護する種族。 「天冥」のスピンオフでもないし、ライトノベルのノリですいすい読めますね。 まあ、やや驚きのラストでしたが。 256ページ
読了日:7月8日 著者:小川一水
みぞれ (角川文庫) みぞれ (角川文庫)感想
1年くらい前に知り合いから頂いた本なので、せっかくですから読ませていただきました。 が、全編につきまとう拒絶したくなるような感覚はなんだろう。 読者を楽しませるために嘘八百を並べ立ててくれればまだマシだが、一見「あるある」と思わせるリアルっぽさのために「やらせ」が鼻についてしまう。 カンケーないけど『今日の早川さん』や『バーナード嬢曰く』などの、読者の共感を得ているであろう「これ、あるある」という部分が私は大嫌いなんだな。 419ページ
読了日:7月10日 著者:重松清
赤村崎葵子の分析はデタラメ (電撃文庫) 赤村崎葵子の分析はデタラメ (電撃文庫)感想
うん、なかなか面白いじゃないか。 3話目あたりから加速がついてきたような。 ちょっとボケとツッコミが今ひとつなような気もしないでもないが、続編もあるようだし楽しみ(もう購入してあるが)。 残念なのはイラストの赤村崎葵子で、読んでいる時のイメージとのギャップが。 312ページ
読了日:7月12日 著者:十階堂一系
生ける屍 (ちくま文庫 て 13-1) 生ける屍 (ちくま文庫 て 13-1)感想
ゾンビでも出てくるのかとタイトルから想像したが違いました。 ユーモラスな部分もあって読みにくくはない訳文なのだが、読むのに時間がかかった割には頭の中で整理ができないまま終わってしまった。 主人公の科学者が他人事のように行動しているように読めてしまったせいかもしれない。 それとも(多分こちらだろうけど)私の頭が豆腐になってしまったのだろう。 379ページ
読了日:7月14日 著者:ピーター・ディキンスン
リトル・シスター (ハヤカワ・ミステリ文庫) リトル・シスター (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
むかーし、『かわいい女』を創元版で読んだ気もするが、当然ながら全然覚えていない。 翻訳が村上春樹ということで、なんとなく購入。 村上春樹の小説は読んだことがないんだけど。 この先、ひょっとしたら読むことがあるかも。 シェイクスピアを読むよりは可能性が高いな。 で、この本だが、まず人物名が頭に入ってこなくて難儀した。 誰やこれ?ばっか。 なので、何があったのかなかったのかサッパリですわ。 454ページ
読了日:7月16日 著者:レイモンド・チャンドラー
赤村崎葵子の分析はデタラメ 続 (電撃文庫) 赤村崎葵子の分析はデタラメ 続 (電撃文庫)感想
2作目以降は期待外れが多いのがシリーズものを敬遠したくなる理由のひとつだが、これもそうなのか。 前半2話がどうにもノレなくて、てこ入れか後半にはカモトキの話をメインにしたようだが、思ったほどは凄惨ではないような。 カモトキの実家も病院に近いんだたっけ。 296ページ
読了日:7月18日 著者:十階堂一系
スターティング・オーヴァー (メディアワークス文庫) スターティング・オーヴァー (メディアワークス文庫)感想
時間SFかと期待したのだが。 二十歳の記憶を持ったまま十歳の自分に逆戻り。 幸せだった1周目と同じように過ごしたいと思ったが、歯車が狂いはじめ・・・。 みじめさを強調する主人公のモノローグを我慢して読んでいたが、重大な勘違いという部分にさしかかると「ありえねーだろ」と本をぶん投げたくなった。 242ページ
読了日:7月19日 著者:三秋縋
僕が七不思議になったわけ (メディアワークス文庫) 僕が七不思議になったわけ (メディアワークス文庫)感想
第20回電撃小説大賞金賞受賞作ということで、なんとなく購入。 プロローグでこれは外したかなと思ったが、ちょっとしたヒネリもあってなかなか。 274ページ
読了日:7月24日 著者:小川晴央
ほしのこえ The voices of a distant star (MF文庫ダ・ヴィンチ) ほしのこえ The voices of a distant star (MF文庫ダ・ヴィンチ)感想
書店で偶然目に入り、コミックはよんでいたので思わず購入。 小説もそれなりに面白かったのは原作がいいからですね。 超長距離恋愛のツールとしてのケータイメールが活きてます。 一時付き合った彼女との別れのシーンなど、全体的にはコミックの方が好みですが。 222ページ
読了日:7月25日 著者:大場惑、新海誠
紳士と月夜の晒し台 (創元推理文庫) 紳士と月夜の晒し台 (創元推理文庫)感想
『マシューズ家の毒』が面白かったような印象があったので、古書を見かけたときに思わず購入。 スコットランド・ヤードのハナサイド警視シリーズの第1作らしいが、なんだか雰囲気やら色々が『マシューズ家の毒』とよく似ている。 自信ありげに見える警視が結局は傍観者役なのも。 全体に面白くは読めましたが後半はやや肩すかしのような気も(前回も書いたような)。 349ページ
読了日:7月27日 著者:ジョージェット・ヘイヤー
夜の床屋 (創元推理文庫) 夜の床屋 (創元推理文庫)感想
最初からしっくり来ない感じがあったけど、そこまで話を広げてどうすんの。 しかも一人か二人ならまだしも百人近くいれば、絶対存在がバレるって。 しかも、その存在の価値は美術品ではなくアレなんだから。 アレのために血みどろの争奪戦は必至なんだから、そこのところを無視してへんに上品ぶっても面白くないやね。 309ページ
読了日:7月29日 著者:沢村浩輔
白雪姫には死んでもらう (創元推理文庫) 白雪姫には死んでもらう (創元推理文庫)感想
本は分厚いし登場人物は誰が誰やら状態だったが、ある程度我慢すればあとはすんなり読めた。 だけど冤罪と思われる過去の事件も、主要登場人物も、なにもかもが薄味。 たとえば人気女優がそんなに自由に行動できるのかな。 色々な面でもう少しリアリティが欲しかった。 それに、死者(遺体)に対する尊厳というか気配りが欠片も見受けられなかったのが痛い。 574ページ
読了日:7月31日 著者:ネレ・ノイハウス

読書メーター

『白雪姫には死んでもらう』 ネレ・ノイハウス

白雪姫には死んでもらう (創元推理文庫)

白雪姫には死んでもらう
著者:ネレ・ノイハウス

訳者:酒寄 進一

解説:福井 健太

(創元推理文庫)

初版:2013年5月31日

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2010年の作。

本は分厚いし登場人物は誰が誰やら状態だったが、それを越えればあとはすんなり読めた。

だけど冤罪と思われる過去の事件も、主要登場人物も、なにもかもが薄味。

たとえば人気女優がそんなに自由に行動できるのかな。

色々な面でもう少しリアリティが欲しかった。

それに、死者(遺体)に対する尊厳というか気配りが欠片も見受けられなかった。



『夜の床屋』 沢村 浩輔

夜の床屋 (創元推理文庫)

夜の床屋
著者:沢村 浩輔

解説;千街 晶之

(創元推理文庫)

初版:2014年6月27日

(2011年3月に東京創元社より『インディアン・サマー騒動記』にて刊行)

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「夜の床屋」

「空飛ぶ絨毯」

「ドッペルゲンガーを捜しにいこう」

「葡萄荘のミラージュⅠ」

「葡萄荘のミラージュⅡ」

「『眠り姫』を売る男」

「エピローグ」

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最初からしっくり来ない感じがあったけど、そこまで話を広げてどうすんの。

しかも一人か二人ならまだしも百人近くいれば、絶対存在がバレるって。

しかも、その存在は美術品にとどまらず、アレすれば不老長寿になるらしいからな。




『紳士と月夜の晒し台』 ジョージェット・ヘイヤー

紳士と月夜の晒し台 (創元推理文庫)

紳士と月夜の晒し台
著者:ジョージェット・ヘイヤー

訳者:猪俣 美江子

解説:福井 健太

(創元推理文庫)

初版:2011年5月31日

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1935年の作。

『マシューズ家の毒』が面白かったような印象があったので、見かけたときに購入。

ハナサイド警視シリーズの第1作らしいが、なんだか雰囲気が似ている。

自信ありげに見える警視が結局は傍観者役なのも。

全体に面白くは読めましたが後半はやや肩すかしのような気も(前回も書いたような)。