たまらなく孤独で、熱い街 -57ページ目

『殺人者は眠らない』 ウィリアム・カッツ

殺人者は眠らない

著者:ウィリアム・カッツ

訳者:飛田野 裕子

解説:香山 二三郎

(扶桑社ミステリー)

初版:1990年4月25日

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1988年の作。

男は「仕事」をするうえで隣に住むおせっかい焼きの女が邪魔だが、もしかして警察が監視に送り込んだのかもしれないと思ってしまう。

不眠症の女は時折夜遅くに帰宅する男に関心を寄せ、もしかして男に惚れられているかも、と男の些細なことにも強い関心を持つ。

殺人鬼の男とお花畑の女。

まさに両極端の2人だが、この先はどうなるのかとページを繰る手が止まらない・・・はずなのだが、いささか読むのがしんどかった。




『ハマースミスのうじ虫』 ウィリアム・モール

ハマースミスのうじ虫 (創元推理文庫)

ハマースミスのうじ虫
著者:ウィリアム・モール

訳者:霜島 義明

解説:川出 正樹

(創元推理文庫)

初版:2006年8月31日

(1959年に東京創元社より刊行)

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1955年の作。

ハマースミスって人名かと思ってたが、「ハマースミス街の~」とか「ハマースミス地区の~」ということらしい。

「うじ虫」も「虫けら」くらいにして欲しかったよね。

あるところで謎の恐喝の話を聞いたキャソン。

ささいな手がかりから容疑者を絞りあたりをつけ観察し接近し次の恐喝を防ごうとするが・・・。

ラストは容疑者の諦めがやけに早いなという印象。

いくら名を残したいという選択だったとしても。

『エイミー』 バリ・ウッド

エイミー (扶桑社ミステリー)

エイミー
著者:バリ・ウッド

訳者・後書:倉本 護

対談(長谷川並一、藤井真理子、尾之上浩司)

(扶桑社ミステリー)

初版:1989年10月25日

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1987年の作。

酔っぱらった父親に母親が殺されたとき、エイミーは母親がとっさに閉じ込めた物置で一部始終を見ていた。

父親が去りドアも開かず死にかけたエイミーを助けたのは遠くにいたテレパシー能力を持つおじ。

通報で駆けつけエイミーを救い出したレヴィン警部は保護者のいないエイミーを里親とすることに。

だがそれはさらなる悲劇の始まりだった・・・。

『人形の目』が良かったのでかなり期待したんだが、「精神支配」という超能力は面白そうだけど、15歳のクソガキ対8歳の少女の対決では迫力というか緊迫感がなさ過ぎた。



『ニューヨーク地下鉄警察』(上・下) マイケル・デイリー

ニューヨーク地下鉄警察〈上〉

著者:マイケル・デイリー

訳者:坂口 玲子

(扶桑社ミステリー)

初版:1997年3月30日

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ニューヨーク地下鉄警察〈下〉

著者:マイケル・デイリー

訳者・後書:坂口 玲子

(扶桑社ミステリー)

初版:1997年3月30日

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1995年の作。 

職場は地下鉄駅の構内の中だけの地下鉄警察。

太り気味のスワン巡査は、ある夜の事件で辛くも相手を射殺する。

正当防衛が認められたが、このことが彼の内部の何かを変えた。

ロードワークに励み体を絞ったり、ヤクの売人から大金を押収した次の日にサラ金から1万ドル借り、犯罪者に見せびらかすかのように振る舞ったり、「あこがれの君」のダニカにお近づきになったり。

ただ、このシーンが長くてうんざりしたので後半はテンションが下がったまま読み終えちゃったな。

上巻と下巻の最後にダニカが状況は違うが同じセリフを言うところは笑った。


『グラス・キャニオン』(上・下) ジョナサン・ケラーマン

グラス・キャニオン〈上〉

著者:ジョナサン・ケラーマン

訳者:北村 太郎

書評:ディック・ロクティ

(扶桑社ミステリー)

初版:1988年9月22日

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グラス・キャニオン〈下〉

著者:ジョナサン・ケラーマン

訳者・後書:北村 太郎

(扶桑社ミステリー)

初版:1988年9月22日

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1987年の作。

5年前にカウンセリングした青年から深夜に電話が。

だが、その青年は病院を抜け出し、ある家で血まみれのナイフを手にしているところを発見された。

弁護士に雇われたのを機にアレックスは執拗に青年のことを聞き取り調査するが・・・。

小児科臨床心理医アレックスのシリーズ第3作だったのか。

 

前半の「静」から後半の「動」への切り替えがしなやかですね。

『嘘、そして沈黙』 デイヴィッド・マーティン

嘘、そして沈黙 (扶桑社ミステリー)

嘘、そして沈黙
著者:デイヴィッド・マーティン

訳者・後書:渋谷 比佐子

(扶桑社ミステリー)

初版:1992年8月31日

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1990年の作。

タイトルに惹かれて購入したのだが、なんとなく「重そう」な感じが漂い読むのが後回しになってしまった。

第一章を過ぎれば快調に読み進められる。

金を持ってメキシコへ行くことしか考えていないサイコな殺人鬼。

そいつに遭ったのちに自殺(?)してしまった富豪のジョナサン。

何かを隠している(あるいは守ろうとしている)富豪の妻メアリー。

家庭を顧みずに仕事に打ち込んだ挙句、妻と娘が出て行ったあとは反動で抜け殻と化した刑事のキャメル。

殺人鬼がトリッキー過ぎて引いてしまうが、これは愛と喪失と癒しと復活の物語なのか。

悪くない。


【読書メーター】 2016年1月分

早いもので今年も2月。

プロ野球もキャンプインですが、期待のチームの今季の成績ははどうなりますか。

 

2016年1月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:4975ページ



独創短編シリーズ (2) 野崎まど劇場(笑) (電撃文庫) 独創短編シリーズ (2) 野崎まど劇場(笑) (電撃文庫)感想
正月は気楽なものをと手に取ったが、前巻よりインパクト(馬鹿馬鹿しさ)が弱い。 特に「年下退魔師」は「え?そうやって終わるの?」と逆に驚いた。 そうは言っても作者は真面目な人だと勝手に思っているので、無意味にふざけているわけではなく、計算の上でやっているのかも。 あるいは読者の反応を見ているのか。 いくつかは苦し紛れに書いたという事もあり得そうですが。 328ページ
読了日:1月2日 著者:野崎まど
桜花忍法帖 バジリスク新章 (上) (講談社タイガ) 桜花忍法帖 バジリスク新章 (上) (講談社タイガ)感想
人外の魔術すら駆使し、徳川忠長に謀反を迫る成尋らの真の狙いはなにか・・・。 『甲賀忍法帖』も『バジリスク』も未読だが、それの後日譚と推測される。 そう言えば『伊賀の影丸』(横山光輝)でも伊賀忍者と甲賀忍者の団体戦があったな。 忍法などの説明が多くなるのは致し方ないかと思うが、いつもより山田節が控えめな感じ。 304ページ
読了日:1月4日 著者:山田正紀
桜花忍法帖 バジリスク新章 (下) (講談社タイガ) 桜花忍法帖 バジリスク新章 (下) (講談社タイガ)感想
甲賀五宝連も伊賀五花撰も赤子の手をひねるように滅ぼした成尋五人衆だが、甲賀八郎と伊賀響を頭とする「2軍」の面々に勝ち目はわずかでもあるのか・・・。 何となく、映像や漫画なら映える場面を文字で説明していて歯がゆい気分だったろうな、と作者に同情したくなった。 作者の脳内ビジュアルがストレートに読者に届けばなあ。 でも、正月にマサキの新作を堪能して読める幸せ。 320ページ
読了日:1月6日 著者:山田正紀
駄作 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 駄作 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
読み終えると邦題がいかにもピッタリとは言え、訳者があとがきで書いているように『通俗小説』あるいは『通俗小説家』の方が良かったんじゃなかろうか。 ブンガクの残滓をまとっている主人公は、流行作家となった友人を軽蔑しつつも嫉妬している。 その友人が亡くなったあと、残されていた未完の原稿を無断で持ち出し、少し手直しして自分の名義で出版すると大ヒットとなり、一躍富も名声も手に入れるが・・・。 ここからガラッと雰囲気が変わるが、まあ作者が楽しめたかどうかは分からないが、読者が楽しめられればいいのかな。 566ページ
読了日:1月9日 著者:ジェシー・ケラーマン
ハスラー (扶桑社ミステリー) ハスラー (扶桑社ミステリー)感想
ビリヤードでは誰にも負けないと天狗になっていた若者が初めての挫折と屈辱を味わうが、もっと酷い目に遭いながらも立ち直り敗れた相手に再挑戦する・・・。 メインは単純ながら物語は一種独特な雰囲気があって、読んでてめまいがしそうだった。 やくざな稼業から抜け出すこともできず、女に一時の休息を得ても本物の「愛」は得られないし得ようともしないんだね。 しかし、この頃は作者もアル中だったのかやたらと酒を飲むシーンが多いこと。 323ページ
読了日:1月11日 著者:ウォルター・テヴィス
オルタード・カーボン(上) オルタード・カーボン(上)感想
フィリップ・K・ディック賞に惹かれて購入。 ガジェットはSF,中身はハードボイルド。 27世紀、人類は銀河系に散らばり、人の意識はマイクロチップみたいなものに納まり、肉体を替えることもクローンをつくることもできる(お金があれば)。 彼方の星から地球の大富豪に仕事を依頼されてやってきたタケシ・コヴァッチだが・・・・。 ホテルのAIとか女刑事とかのやりとりが面白かった。 面白かったけど長いわなあ。 448ページ
読了日:1月14日 著者:リチャード・モーガン
オルタード・カーボン(下) オルタード・カーボン(下)感想
SF風味のハードボイルドとしては及第点じゃないかな。 もちろん全面的に面白かったとは言いがたいし、半分くらいに圧縮してくれてたらもっと読み応えがあったかも。 456ページ
読了日:1月17日 著者:リチャード・モーガン
烏に単は似合わない (文春文庫) 烏に単は似合わない (文春文庫)感想
一見さんだけど、かなり期待して読んだ。 どんな本でも読んでみたいと思わせる何かがあるから(あったから)購入しているんですが。 ただ、期待が大きいとハードルも高くなってしまう。 世継ぎのお妃選びの場に四家の姫君が集まるが、策謀渦巻く中事件も起きる・・・。 着地の仕方によっては面白くなるかもと思ったが、結局は憑き物落としか。 神の目を持つかのような「名探偵」役の若宮もなんだかな。 377ページ
読了日:1月19日 著者:阿部智里
世界の涯ての夏 (ハヤカワ文庫 JA ツ 4-1) 世界の涯ての夏 (ハヤカワ文庫 JA ツ 4-1)感想
これは素晴らしい。 突如現れて膨張し続ける〈涯て〉。 それを抑えるために老人は少年時代の特別な夏の日を回想する。 あの夏に出会った<ミウ>は何者なのか。 なぜミウとの思い出だけが鮮明なのか。 SFは「少年」や「時間」や「夏」と相性がいいですね。 まだまだ日本のSFも捨てたものじゃない。 241ページ
読了日:1月21日 著者:つかいまこと
哀しみの街の検事補 (扶桑社ミステリー) 哀しみの街の検事補 (扶桑社ミステリー)感想
古書店でなんとなくタイトルに惹かれて購入したんだった。 ブルックリンの貧しいアパートの一室で14歳の黒人少女が射殺され、その前後に男が立ち去ったらしい。 担当の検事補は自分の不注意で幼い愛娘を死なせてしまい、妻には去られ悔恨と泥酔の日々。 当然ながら明るい話にはなりようもないが、どこか突き抜けている雰囲気もあってなんとか読ませます。 主人公の検事補にはイライラさせられまくりでしたが。 436ページ
読了日:1月24日 著者:ロブ・ルーランド
セントラル・パーク事件 (ハヤカワ・ミステリ文庫) セントラル・パーク事件 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
49歳の若さで亡くなったライスの“ビンゴ&ハンサム”シリーズ第一作。 今と違いどこか牧歌的なニューヨーク。 公園で観光客相手に写真を撮ってお金をもらい、なんとか生計を立てている二人。 ビンゴがリーダーで人並み外れた野心を持ち、ハンサムは普段はボーっとしているが超人的記憶力でしばしばビンゴを助ける。 そんな二人が撮った写真に7年前に消息を絶った人物が写っていた。 二人はこの人を探して保険金の分け前にあずかろうとするが・・・。 話はゆるいが、色々な人物が現れてビンゴたちを翻弄し飽きさせません。 392ページ
読了日:1月26日 著者:クレイグ・ライス
果てしなき反抗―続チョコレート・ウォー (扶桑社ミステリー) 果てしなき反抗―続チョコレート・ウォー (扶桑社ミステリー)感想
カナダで保養していた、学校の体制側に逆らったジェリーが帰ってきたが、今作では脇役。 シリーズ3作目があれば、新たな体制側と対峙するんだろうな。 今回は黒幕のアーチーが主役。 なんとかアーチーを引きずりおろそうと画策する奴もいるが、アーチー卒業後の学校がさらに悲惨な状況になるであろうことを暗示して終わる。 前作ほどの緊張感はなかったな。 380ページ
読了日:1月28日 著者:ロバート・コーミア
暗闇の薔薇 (創元推理文庫) 暗闇の薔薇 (創元推理文庫)感想
ブランドは『招かれざる客たちのビュッフェ』以来で初の長編。 美貌だがエキセントリックな言動や行動をするサリーだが、ある事件をきっかけに仲間(取り巻き?)が疑われたりして去ってしまうのを、どういう気持ちで見送ったのだろうね。 話の進行はイライラさせられるし事件そのものは捻りすぎだし、とどめが私の嫌いなアレではブランドに期待しすぎたかな(未読が3冊あるが)。 404ページ
読了日:1月31日 著者:クリスチアナ・ブランド

読書メーター

『暗闇の薔薇』 クリスチアナ・ブランド

暗闇の薔薇 (創元推理文庫)

暗闇の薔薇
著者:クリスチアナ・ブランド

訳者:高田 恵子

解説:山口 雅也

(創元推理文庫)

初版:1994年7月22日

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1979年の作。

ブランドは『招かれざる客たちのビュッフェ』以来で初の長編。

エキセントリックで美貌のヒロイン・サリーだが、ある事件をきっかけに仲間(取り巻き?)が疑われたりして去ってしまうのを、どういう気持ちで見送ったのだろうね。

話の進行はイライラさせられるし事件そのものは捻りすぎだし、とどめが私の嫌いなアレではブランドに期待しすぎたかな(未読が3冊あるが)。



『果てしなき反抗~続・チョコレート・ウォー』 ロバート・コーミア

果てしなき反抗―続チョコレート・ウォー

著者:ロバート・コーミア

訳者:北澤 和彦

解説:金原 瑞人

(扶桑社ミステリー)

初版:1994年9月30日

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1985年の作。

『チョコレート・ウォー』の続編。

カナダで保養していた、学校の体制側に逆らったジェリーが帰ってきたが、今作では脇役。

シリーズ3作目があれば、新たな体制側と対峙するんだろうな。

今回は黒幕のアーチーが主役。

なんとかアーチーを引きずりおろそうと画策する奴もいるが、アーチー卒業後の学校がさらに悲惨な状況になるであろうことを暗示して終わる。

救いはどこかにあるのか。

『セントラル・パーク事件』 クレイグ・ライス

セントラル・パーク事件 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

セントラル・パーク事件
著者:クレイグ・ライス

訳者・後書:羽田 詩津子

(ハヤカワ・ミステリ文庫)

初版:2006年4月15日

(1957年にハヤカワ・ミステリより刊行)

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1942年の作。

49歳の若さで亡くなったライスの“ビンゴ&ハンサム”シリーズ第一作らしい。

今と違いどこか牧歌的なニューヨーク。

公園で観光客相手に写真を撮ってお金をもらい、なんとか生計を立てている二人。

ビンゴがリーダーで人並み外れた野心を持ち、ハンサムは普段はボーっとしているが超人的記憶力でしばしばビンゴを助ける。

そんな二人が撮った写真に7年前に消息を絶った人物が写っていた。

この人を探して保険金の分け前にあずかろうとするが・・・。

話はゆるいが、色々な人物が現れてビンゴたちを翻弄し飽きさせません。