たまらなく孤独で、熱い街 -33ページ目

『夜葬』 最東 対地

夜葬 (角川ホラー文庫)

夜葬
著者:最東 対地

(角川ホラー文庫)

初版:2016年10月25日

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書店で見かけた時に、もしかして拾い物かもと期待・・・。

今は廃れてしまった山奥の村に古くからあった風習とスマホが水と油のような。

『リング』のビデオテープにも感じたのだが、古のものと現代のものを結びつける「なにか」が欲しかった。

それがイヤなら昔のホラーを読めと言うことだが。

全体的にもっとシンプルにすれば面白かったかも。

それにしても園芸用のスコップでそんなことができるのかね。


『獏鸚~名探偵帆村壮六の事件簿~』 海野 十三

獏鸚 (名探偵帆村荘六の事件簿) (創元推理文庫)

獏鸚 (名探偵帆村荘六の事件簿)

著者:海野 十三

編者:日下 三蔵

(創元推理文庫)

初版:2015年7月31日

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「麻雀殺人事件」

「省線電車の射撃手」

「ネオン横丁殺人事件」

「振動魔」

「爬虫館事件」

「赤外線男」

「点眼器殺人事件」

「俘囚」

「人間灰」

「獏鸚」

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初海野十三.

SF作家らしく当時としては未来の科学も用いた探偵小説。

そして名探偵帆村壮六。

まあ、謎解きの推理小説を期待すると外れますが、怪奇な雰囲気を味わうためならばそこそこ面白いかな。

結構笑えるところもあったし。

『屍者たちの帝国 NOVA+』 大森 望・責任編集

書き下ろし日本SFコレクション NOVA+:屍者たちの帝国 (河出文庫)

書き下ろし日本SFコレクション NOVA+:屍者たちの帝国
責任編集・序文・後書:大森 望

(河出文庫)

初版:2015年10月20日

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「従卒トム」 藤井太洋

「小ねずみと童貞と復活した女」 高野史緒

「神の御名は黙して唱えよ」 仁木稔

「屍者狩り大佐」 北原尚彦

「エリス、聞こえるか?」 津原泰水

「石に漱ぎて滅びなば」 山田正紀

「ジャングルの物語、その他の物語」 坂永雄一

「海神の裔」 宮部みゆき

特別インタビュー「『屍者の帝国』を完成させて」 円城塔

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『屍者の帝国』をベースにしたシェアード・ワールド。

どんなのが書かれるか期待半分不安が半分ではあったが、巻頭の藤井太洋がすごく面白く、その勢いで全部を楽しんで読み終えることができました。

どれも甲乙つけがたいですな。


『見張る男』 フィル・ホーガン

見張る男 (角川文庫)

見張る男
著者・後書:フィル・ホーガン

訳者:羽田 詩津子

解説:大矢 博子

(角川文庫)

初版:2015年9月25日

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2014年の作。

イヤミスかどうかは分からないが、読み終えたら主人公が実にイヤな奴でした。

不動産業を営んでいて、関わった物件の合鍵をすべて持ち、たまに不在時に侵入。

ストーカーや覗きをする訳でなく、なんというかその家の生活臭を味わう。

たまにイヤな目に遭うと仕返しをする。

ところが、ある女性に一目ぼれした時から、すべてがおかしな方向へ・・・。

いくら男が自己弁護しようと、こいつには関わりたくないね。

『霊応ゲーム』 パトリック・レドモンド

霊応ゲーム (ハヤカワ文庫NV)

霊応ゲーム
著者:パトリック・レドモンド

訳者:広瀬 順弘

解説:大矢 博子

(ハヤカワ文庫NV)

初版:2015年5月15日

(2000年2月に早川書房より刊行)

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1999年の作。

あまり表には出てこないが、タイトルの霊応ゲームって日本のコックリさんみたいなものかな。

分厚いだけあって登場人物の描写がとても細やか。

本でしか知らないが、寄宿舎というのは特に居場所が得られない子供にとっては地獄のようなものだな。

リチャードとジョナサンは霊応ゲームに魅入られてしまったのか、その変貌と爆発してしまった結末は辛い。

 

『殺人鬼の放課後~ミステリ・アンソロジーⅡ』 角川スニーカー文庫・編

殺人鬼の放課後―ミステリ・アンソロジー〈2〉 (角川スニーカー文庫)

殺人鬼の放課後―ミステリ・アンソロジー〈2〉
著者:恩田 陸、小林 泰三、新津 きよみ、乙一

(角川スニーカー文庫)

初版:2002年2月1日

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「水晶の夜、翡翠の朝」 恩田陸

「攫われて」 小林泰三

「還って来た少女」 新津きよみ

「SEVEN ROOMS」 乙一

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小林泰三の名前があったので購入。

タイトルに沿ったテーマアンソロジーかと思ったが違った。

一応どれにも少年か少女が出てくるが。

恩田さんのはシリーズものかスピンオフだろうが、元のを読んでないのでピンと来ないね。

小林さんは、まあ何と申しましょうか・・・。

新津さんのは双子の扱いが都合良すぎじゃないですかい。

乙さんは再読。忘れていたけど少し読んだらけったくそ悪いのを思い出した。ただ余りにも人工的すぎる。そういう設定なんだろうけど。

『湿地』 アーナルデュル・インドリダソン

湿地 (創元推理文庫)

湿地
著者:アーナルデュル・インドリダソン

訳者・後書:柳沢 由実子

解説:川出 正樹

(創元推理文庫)

初版:2015年5月29日

(2012年6月に東京創元社より刊行)

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2000年の作。

何日か前に読み終えて、その後も何冊か読んだら恐ろしいことにこの本の内容をすっかり忘れている。

北欧ミステリブームはついにアイスランドにまで到達。

ある老人の死体の発見から、避けられなかった悲劇の連鎖が戦慄もの。

なのだが、主人公が通常の捜査を無視してゼロに等しい可能性に執着するのは、正しい道を歩んでいるのだけど違和感ありあり。

今後数日で今度こそ完全に忘れてしまいそうだな。

 

『砂星からの訪問者(フィーリアン)』 小川 一水

砂星からの訪問者 (朝日文庫)

砂星からの訪問者
著者:小川 一水

(朝日文庫)

初版:2015年8月30日

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いつもこの作者の本から感じられるのは「性善」と技術への信頼なのだが、今回も主人公に好き勝手にうろちょろされては疲れてしまう。

なので進行もほとんどご都合主義的。

そして今回も終盤に明かされるのは、あり得ないだろうとツッコミたくなる、とある宇宙人の秘密。

これを引きずって『天冥』の9巻に突入するのはキツイな。


『ゼンデギ』 グレッグ・イーガン

ゼンデギ (ハヤカワ文庫SF)

ゼンデギ
著者・後書:グレッグ・イーガン

訳者・後書:山岸 真

(ハヤカワ文庫SF)

初版:2015年6月25日

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2010年の作。

第1部のイランの民主化革命の辺りが退屈だったが、第2部からはそこそこ。

VR世界にコピーの自分を作ることの是非はどうなんだろうね。

これを超えないと『ディアスポラ』はおろか『順列都市』へもたどり着けないのだが。

後半も地味といえば地味だったが、VR上に自分のコピーを作ろうとする技術開発はそれなりに面白かった。


『黄色い雨』 フリオ・リャマサーレス

黄色い雨 (河出文庫)

黄色い雨
著者:フリオ・リャマサーレス

訳者・後書:木村 榮一

(河出文庫)

初版:2017年2月20日

(2005年9月にソニー・マガジンズから刊行)

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「黄色い雨」

「遮断機のない踏切」

「不滅の小説」

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1988年の作。

とある山奥の村。

住民は見切りをつけて一家族ごとに村を離れ、とうとう彼一人が残される。

そんな彼の上にも時間は流れ、秋になると無情の黄色い雨が村のあらゆるものを埋め尽くす。

彼に残されているのは「死」だけなのに、これは緩慢な自殺なのか、ささやかな抵抗なのか・・・。

切ないが美しささえ感じてしまう一篇でした。