たまらなく孤独で、熱い街 -31ページ目

【読書メーター】 2017年6月分

6月の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:6,112



ピカデリーの殺人 (創元推理文庫) ピカデリーの殺人 (創元推理文庫)感想
『毒入りチョコレート事件』に続いての名探偵チタウィック氏登場。ピカデリーという名前から舞台は映画館かと思ったらホテルでした。そこのラウンジで人間観察をしていたチタウィック氏は毒殺事件に遭遇してしまうが、それを否定するための捜査をするハメになる。面白い導入部だが、いかんせんもたもたしすぎ。当初の雰囲気からは意外な犯人であったが、終盤は多少バタバタしてた。387ページ
読了日:06月02日 著者:アントニー・バークリー
死を招く料理店(トラットリア) (扶桑社ミステリー) 死を招く料理店(トラットリア) (扶桑社ミステリー)感想
あまり外食しないし料理はそこそこ美味しく食べられればいいので、料理名をだされてもピンと来ないんだよね。小説家がローマのとある料理店を根城にして、フィクションであるミステリと、ノンフィクションである日常を交互に書いてゆくのだが、彼が書いた犯罪が実際にも起きてしまう。虚構が現実を侵食してゆくのか・・・。メタミステリっぽい話なのだが、もう少し整理してくれれば読みやすかったかな。序盤を我慢すれば面白くはなってきたが。450ページ
読了日:06月04日 著者:ベルンハルト ヤウマン
悪党どものお楽しみ (ちくま文庫) 悪党どものお楽しみ (ちくま文庫)感想
いかさまを見抜くビル・パームリーが活躍する連作短編だが、1話目のビルの親父がすこぶるかっこいい。この話だけでその後の展開にワクワク感をもたせくれた。いかさまも色々とバラエティだし、ビルの友人のトニーのお間抜けぶりも定番ながら楽しませます。面白かった。427ページ
読了日:06月06日 著者:パーシヴァル ワイルド
暗殺競売 (角川文庫) 暗殺競売 (角川文庫)感想
未だに『鼻』『熱帯夜』の印象が強くて、書店でこの人の本が目に付けば購入してしまう(あえて探さないけど)。暗殺のオークションというのはどうなんだろうねえ。主催側も多大な人員や経費が必要そうだし。そもそも隠れてやる暗殺を大っぴらでないにしても公募するなよと。せめてそれぞれが独立した話で終わって欲しかった。302ページ
読了日:06月08日 著者:曽根 圭介
天冥の標IX PART1──ヒトであるヒトとないヒトと (ハヤカワ文庫) 天冥の標IX PART1──ヒトであるヒトとないヒトと (ハヤカワ文庫)感想
最終巻へ向けて役者は揃ったようだ、と思ったら意外なことが立て続けに・・・。風呂敷を畳むどころかさらに広げているが、どう有終を迎えるのか想像もつかないな。想像できないことを想像するのがSF作家ではあるのだが。365ページ
読了日:06月10日 著者:小川 一水
天冥の標IX PART2 ヒトであるヒトとないヒトと(ハヤカワ文庫JA) 天冥の標IX PART2 ヒトであるヒトとないヒトと(ハヤカワ文庫JA)感想
とうとうここまで来たけれど、辿り来て未だ山麓であろうか。希望と絶望を行き来しながらも人類はヒトでないヒトも含めて、みんなどこへ行ってしまうのだろう。それを眺めるしかないのが歯がゆい。地球は植物の惑星だという。ならば宇宙も植物のものなのだろうか・・・。430ページ
読了日:06月12日 著者:小川 一水
キングを探せ (講談社文庫) キングを探せ (講談社文庫)感想
四重交換殺人とは華々しいが、色々と苦笑も禁じ得ない。パズル系が得意な著者だからこそとも言えるが、余りにも現実離れし過ぎな気が。中でもひどいのは偽手紙の件だけど・・・。429ページ
読了日:06月14日 著者:法月 綸太郎
リフレイン (角川文庫) リフレイン (角川文庫)感想
多数の者を救うためには邪魔者を死に至らしめてもいいのかという命題に正解はないと思う。だけどこの本のように分かりやすくはないが、一方的な搾取や騙し合いやそれに近いことは日常的に行われているし、人間を殺すのは許されないが動物ならいいのかと。それらすらもダメだとどうなるだろうね。366ページ
読了日:06月16日 著者:沢村 凜
王とサーカス 王とサーカス感想
根がひねくれ者なので、こうも人気作家になってしまうと今後も読もうかためらわれる。序盤はなんだか読みにくかったが、途中からはすいすいと。ただ、ズシリと来る重いテーマを内包しているのがいかにも作者らしい。こういうのを読まされちゃうと次も読みたくなってしまうんだよね。なぜネパールが舞台なのかという思いがあったが、実際に起きた王族の事件がヒントになったのかも。彼らの怒りを私たちは真摯に受け止めることができるのだろうか。413ページ
読了日:06月18日 著者:米澤 穂信
ティモシー・アーチャーの転生〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF) ティモシー・アーチャーの転生〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF)感想
1982年3月2日に53歳で亡くなったディックの『ヴァリス』『聖なる侵入』に続く三部作完結編にして遺作。女性の一人称のせいか訳文のせいか、序盤はまごついたが慣れればかえって読みやすかったかな。ようやく宗教というか霊的なものに決別がつけられたようにも受け取れるがどうなんだろう。『ブレードランナー』を皮切りに原作の映画化が始まり、これからという時に亡くなられたのは本人にとっても無念だと思う。生まれ変わったニュー・ディックの新作を読みたかったぜ。408ページ
読了日:06月20日 著者:フィリップ・K・ディック
楽園炎上 (創元SF文庫) 楽園炎上 (創元SF文庫)感想
地球の「電波層」を覆うハイパーコロニーが実は超知性体の集合で、人類が発信する電波に少し手を加えて流し戦争を抑制している。ところが実際に人間と相対するのはハイパーコロニーが造った擬装人間なのだが、なんか昔再放送で何話か見た『インベーダー』みたいな雰囲気。ともかく、異常設定下での人間ドラマが始まります。超知性体に護られて偽りの楽園で平和に暮らす方が良いのか、争い事は絶えなくても真実を知る方がいいのか。何を持って「真実」とみなすのか分からないが・・・。505ページ
読了日:06月22日 著者:ロバート・チャールズ・ウィルスン
SF宝石2015 SF宝石2015感想
『SF宝石』の2巻目。2017年版もでるのだろうか。気が付いたことは、前巻と著者が結構重なっている。特にこれは凄いというのはなかったが、上田早夕里と新城カズマ、それと田丸雅智以外のショートショートがまあまあか。田丸雅智はいままでも何篇か読んだがハズレばかりで、これも酷いね。泥酔あたりからヒントを得て書いたとしか思えない。なんて言うか言葉遊びに終わってて、それが悪いとは言わないけど、それ以上想像のしようがなくて余韻もなくて面白くもなんともないのが残念。513ページ
読了日:06月24日 著者:
マッカンドルー航宙記 (創元SF文庫) マッカンドルー航宙記 (創元SF文庫)感想
宇宙ものだけにハードなSFなのだが、人間臭さも兼ね備えている短編集。まさに天才の物理学者マッカンドルーと彼の先走り勝ちな行動を抑える船長ジーニーのコンビが面白い。短編ながら次第に行動範囲が広がり、いよいよ宇宙へ飛び出しそう。付録というか作者自身の解説も分からないなりに読みごたえがあった。372ページ
読了日:06月26日 著者:チャールズ・シェフィールド
ウィンター家の少女 (創元推理文庫) ウィンター家の少女 (創元推理文庫)感想
マロリーシリーズを読む前はいつもワクワクしてしまうのだが、読み始めると思わせぶりが過ぎるオコンネル節にイライラすることも。ニューヨークの一角にあるウィンター邸で男が殺された。屋敷にいたのは老婦人とオドオドしている姪。だが老婦人は58年前にここで起きた大量殺人事件の直後に行方が分からなくなっていた当時12歳の少女だった。時を超えた二つの事件はどう結びつくのか、マロリーとライカーが挑む・・・。490ページ
読了日:06月28日 著者:キャロル・オコンネル
【2015年・第13回『このミステリーがすごい!大賞』大賞受賞作】女王はかえらない (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) 【2015年・第13回『このミステリーがすごい!大賞』大賞受賞作】女王はかえらない (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
第1部は小学3年生ですでにスクールカーストが出来るものなのかとあ然としたが、楽しくはないがそれなりに緊張感を持って読めた。ただ、ニックネームを多用しているので後で引っかけに使われるかなという危惧はあったが。ところが第2部へ入ると、ガクッとテンションが下がってしまった。なんていうか読者を混乱させようとする余りに、つぎはぎやら無理やりさが目に付いてしまうし、なによりこれほど多くの人が秘密をかかえてバレずにいられるものなのかね。355ページ
読了日:06月30日 著者:降田 天

読書メーター

『女王はかえらない』 降田 天

【2015年・第13回『このミステリーがすごい!大賞』大賞受賞作】女王はかえらない (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

女王はかえらない
著者:降田 天

解説:千街 晶之

(宝島社文庫)

初版:2016年1月22日

(2015年1月に宝島社より刊行)

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第1部は小学3年生ですでにスクールカーストが出来るものなのかとあ然としたが、楽しくはないがそれなりに緊張感を持って読めた。

ただ、ニックネームを多用しているので後で引っかけに使われるかなという危惧はあったが。

ところが第2部へ入ると、ガクッとテンションが下がってしまった。

なんていうか読者を混乱させようとする余りに、つぎはぎやらボロやらが目に付いてしまうし、なによりこれほど多くの人が秘密をかかえてバレずにいられるものなのかね。

 

『ウィンター家の少女』 キャロル・オコンネル

ウィンター家の少女 (創元推理文庫)

ウィンター家の少女
著者:キャロル・オコンネル

訳者:務台 夏子

解説:若林 踏

(創元推理文庫)

初版:2016年3月11日

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2004年の作。

マロリーシリーズを読む前はいつもワクワクしてしまうのだが、読み始めると思わせぶりが炸裂のオコンネル節にイライラすることも。

ニューヨークの一角にあるウィンター邸で男が殺された。

屋敷にいたのは老婦人とオドオドしている姪。

だが老婦人は58年前にここで起きた大量殺人事件の直後に行方が分からくなっていた当時は12歳の元少女だった。

時を超えた二つの事件はどう結びつくのか、マロリーとライカーが挑む・・・。


『マッカンドルー航宙記』 チャールズ・シェフィールド

マッカンドルー航宙記 (創元SF文庫)

マッカンドルー航宙記
著者・前書:チャールズ・シェフィールド

訳者:酒井 昭伸

付録:サイエンス・フィクションの中の科学(チャールズ・シェフィールド)

解説:橋元 淳一郎

(創元SF文庫)

初版:1991年4月30日

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「キリング・ベクトル」

「慣性モーメント」

「真空の色彩」

「<マナ>をもとめて」

「放浪惑星」

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宇宙ものだけにハードSFなのだが、人間臭さも兼ね備えている短編集。

まさに天才の物理学者マッカンドルーと彼の先走り勝ちな行動を抑える船長ジーニーのコンビが面白い。

短編ながら次第に行動範囲が広がり、いよいよ宇宙へ飛び出しそう。

付録というか作者自身の解説も分からないなりに読みごたえがあった。


『SF宝石2015』 小説宝石編集部・編

SF宝石2015

SF宝石2015
編者:小説宝石編集部

(光文社)

初版:2015年8月20日

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「アステロイド・ツリーの彼方へ」 上田早夕里

「あるいは土星に慰めを」 新城カズマ

「最後のヨカナーン」 福田和代

「地底超特急、北へ」 樋口明雄

「親友」 中島たい子

「泥酒」 田丸雅智

「ある奇跡」 弐藤水流

「生き地獄」 井上剛

「聖なる自動販売機の冒険」 森見登美彦

「蛇の箱」 両角長彦

「虫の居所」 荒居蘭

「母」 井上史

「闇切丸」 江坂遊

「辺境の星で」(トワイライトゾーンのおもいでに) 梶尾真治

「新月の獣」 三川祐

「伯爵の知らない血族-ヴァンパイア・オムニバス-」 井上雅彦

「輪廻惑星テンショウ」 田中啓文

「五月の海と、見えない漂着物」(風待町医院 異星人科) 藤崎慎吾

「架空論文投稿計画-あらゆる意味ででっちあげられた数章」 松崎有理

「サファイアの奇跡」 東野圭吾

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『SF宝石』の2巻目。

2017年版もでるのだろうか。

気が付いたことは、前巻と著者が結構重なっている。

特にこれは凄いというのはなかったが、上田早夕里と新城カズマ、それと田丸雅智以外のショートショートがまあまあか。

田丸雅智はいままでも何篇か読んだがハズレばかりで、これも酷いね。

泥酔あたりからヒントを得て書いたとしか思えない。

なんて言うか言葉遊びに終わってて、それ以上想像しようもないし余韻もないしもちろん面白くもなんともない。

『楽園炎上』 ロバート・チャールズ・ウィルスン

楽園炎上 (創元SF文庫)

楽園炎上
著者:ロバート・チャールズ・ウィルスン

訳者:茂木 健

解説:大野 万紀

(創元SF文庫)

初版:2015年8月21日

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この人の本は面白くてたまらない、という程ではないのだがつい読んじゃうな。

今回は地球の「電波層」(造語です)を覆うハイパーコロニーが実は超知性体の集合で、人類が発信する電波に少し手を加えて流し戦争を抑制している。

ところが実際に人間の相手をするのがハイパーコロニーが造った擬装人間なのだが、なんか昔再放送で何話か見た『インベーダー』みたい。

どうせ作るなら人間というモデルがいるのだからそっくりに作るか、頭の中を上書きすればいいんじゃないかと思わないでもないが。

ともかく、異常設定下での人間ドラマとなります。

偽りの楽園で平和に暮らす方が良いのか、争い事は絶えなくても真実を知る方がいいのか。

何を持って「真実」とみなすのか分からないが・・・。


『ティモシー・アーチャーの転生』 フィリップ・K・ディック

ティモシー・アーチャーの転生〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF)

ティモシー・アーチャーの転生〔新訳版〕
著者:フィリップ・K・ディック

訳者・後書:山形 浩生

(ハヤカワ文庫SF)

初版:2015年11月25日

(1984年10月にサンリオSF文庫より刊行)

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1982年3月2日に53歳で亡くなったディックの『ヴァリス』『聖なる侵入』に続く三部作完結編にして遺作。

女性の一人称のせいか訳文のせいか、序盤はまごついて読んだ。

ようやく宗教というか霊的なものに決別がつけられたようにも受け取れるがどうなんだろう。

『ブレードランナー』を皮切りに原作の映画化が始まり、これからという時に亡くなられたのは本人にとっても無念だと思う。

生まれ変わったディックの新作を読みたかったぜ。


『王とサーカス』 米澤 穂信

王とサーカス

王とサーカス
著者・後書:米澤 穂信

(東京創元社)

初版:2015年7月31日

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根がひねくれ者なので、こうも人気作家になってしまうと今後も読もうかためらわれる。

序盤はかなり読みにくかったが、途中からはすいすいと。

ただ、ズシリと来る重いテーマが共存しているのが作者らしい。

こういうのを読まされちゃうと次も読みたくなってしまうんだよね。

なぜネパールが舞台なのかという思いがあったが、実際に起きた王族のクーデターがヒントになったのかも。

彼らの怒りを私たちは真摯に受け止めることができるのだろうか。


『リフレイン』 沢村 凜

リフレイン (角川文庫)

リフレイン
著者:沢村 凜

解説:小川 一水

(角川文庫)

初版:2012年7月25日

(1992年2月に新潮社より刊行)

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はるかに遠くのたくさんの星々の統合が始まったが、そのさなかに各星の文化人を乗せた宇宙船がワープの失敗で遠くの星に漂着してしまう。

弁護士ラビルを中心に、助けが来るまで全員が生き延びるため団結し国家まで作るものの、離反者に襲われたりして国家存続の危機を迎える。

離反者のリーダーを捕まえたが、裁判によりラビルは自らの手でリーダーを処刑したが・・・。

どんな状況であろうが殺人を犯した者は罰を受けなければならないとするラビルの母星で、罪を贖おうと望むラビルを生還者たちは救うことができるのか。

どちらも面白かったが、ラストが少し・・・。

 

『キングを探せ』 法月 綸太郎

キングを探せ (講談社文庫)

キングを探せ
著者:法月 綸太郎

解説:松浦 正人

(講談社文庫)

初版:2015年9月15日

(2011年12月に講談社より刊行)

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四重交換殺人とは華々しいが、色々と苦笑も禁じ得ない。

パズル系が得意な著者だからこそとも言えるが、余りにも現実離れし過ぎな気が。

中でもひどいのは偽手紙の件だけど・・・。