映画「昼顔」(4) - メフィストフェレス登場
モンブランの麓,シャモニーで友達のルネと落ち合った。スキー場にはヨーロッパ各国からセレブが集まってくる...(当然,のりぞーさん好みもキレイドコロも多い)
「今夜パーティーに?」
「ユッソンは女あさりりよ。」(注1)
「彼はほっとけ,一緒に行こう。」
「余興の催眠術が見てみたいわ。」
「実験台はいやよ。」
「催眠術はペテンとは違う。もっと知的で深いものだ。」
「退屈してるの?」
「いや,ここは教会と違って楽しい。
「あら,ありがとう。」
それも束の間,後ろを若い女が通りかかると,
すかさず振りむく。
次から次へと美女はやってくる...
「約束が違うわ。ユッソンは嫌い。」
「どうして毛嫌いする?面白い男じゃないか。」
「そう?イヤな目つきだわ。」
「おいで,行こう。」
「腕を組む二人の姿は,新婚顔負けのカップルだな。」
「それ,皮肉?」
「まさか,幸せを絵に描いたようだ。」
-顔に動きというものがなく憔悴しているくせに,声には熱があり,抑揚があり,不思議に魅力のある音楽的な性質があった。(小説の描写)
「貞淑なくせにお洒落をするということは,僕には猥褻にとれる」
ユッソンのどこか如何わしい論理が展開されたが,話をちっとも聞いていないセヴリーヌは,小指でケーキのシロップを舐めてみた...
「女の衣装というものは,もともと肉感的な作用をするためのものなんだ。
いったいあの娘さんは,あんなみごとな腰や乳房を持っているんだから,裸以外のなりはしなけりゃいいんですよ。」
「知り合いか?」
「興味がある。」
「女好きだが,貧乏人には同情するよ。雪が降っても毛皮が買えない。」
「見えすいてるわ。」
「外は寒いか?
3時間も説教されてどうにかなりそうだ。
外に出て頭を冷やしてくる,じゃあ,また後で。」
「変った男だ。」
「道楽者よ。」
注1:ルネはつい最近,ユッソンの手中に落ちていたのだった。ルネはピエールの同僚医師の妻である。
注2:寒さに弱い,教会が苦手,というのはディアボロスの性質である。小説には,彼の目が動かない,という描写がある。















































