羽生結弦を人柱にしてはいけないのです(-_-) | ボディーワーカー小笠原和葉オフィシャルブログ

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ココロとカラダに安心を再教育していく『プレゼンス・ブレイクスルー・メソッド』を主宰、また横浜市都筑区、緑と光があふれるボディーワークスペース『BodySanctury(ボディ・サンクチュアリ)』でクラニオをベースとしたオリジナルのボディーワークを施術しています。

そろそろ『フィギュア』カテゴリも作ったほうがいいかしら。

連載の途中ですが、これは書かずにいられません。



グランプリシリーズ第三戦、
スケート・チャイナで起こったアクシデントについては
ここで述べるまでもないことでしょう。






この件についてはほんとうに驚きの連続です・・・。
わたしは悲しい!


そもそも、6分間練習のスタイルが
どうなんだという話はもちろんアリます。

あのスタイルが出来てからもうかーなーりーの
時代が過ぎていて
その頃と今ではフィギュアの中身が全く別物になっているのに
ずっと踏襲されているあのごちゃごちゃした練習、
それを見なおす機会にもなってほしいとは思いますが
それは置いといて。


リンク上で高速で選手同士が衝突し
双方が動けないほどのアクシデントが起こっているのに
ただちにメディカルスタッフが駆けつけない??


やっと来たと思ったら
頭部にダメージを受けたのが明らかな選手を
立って歩かせて連れて行く???


座らせて処置???


そして「本人が大丈夫だと言ったから」
試合に出場させ??


感動したありがとう!!・・・・???


関係者全員呼びつけて
小一時間説教したい



もういちいち意味がわかりません。


リンクの上で即タンカ→メディカルスタッフの処置と診断のもと
(もしくはISUのガイドラインに従って)
救急搬送で検査、
試合?当然欠場ですよ、
がふつうの流れではないのでしょうか。


王者と言っても19歳の血気盛んな若者です。
意識があるかぎり「やれる」「出る」「跳びたい」と言ってしまう
それを脊髄反射でやってしまうぐらいの人だからこその
世界王者のポジションでしょう。


「本人が大丈夫と言ったから」


サラダ記念日か。(ふるかった・・)


金メダリストを2人育てているとはいえ
この点で、ブライアン・オーサーは
コーチとして資質を欠いていたと言わざるを得ません。


だって、
顔は真っ白、唇は紫、頭部の出血。
素人目にもぜんぜん大丈夫じゃないのは明らかなわけですから。
止まれない本人を
止めてあげるのが、彼を育てる人の役割ではないでしょうか。


そしてISU(国際スケート連盟)は
ごちゃごちゃルール改正していないで
こういう時のガイドラインとメディカルサポートの体制を
盤石に整えていて欲しいです。
(練習での選手の衝突による怪我は
今に始まったことではありません)


私はサッカーも好きなわけですが
思えばサッカーも試合中に激突、出血、
その場でチクチク縫って
包帯グルグルで出場、っていうのは時々あります。


でも、そういう事態になったとき
試合止めるの早いですよね。

そしてどうやら脳震盪が疑われる場合の対応に
一定のガイドラインもあるようです。
フモフモさん、こういうの拾ってくれるのさすが!)


たとえば以下、JFAのメディカル関係者向けのインフォメーションページより。


Jリーグにおける脳振盪に対する指針

1. ピッチ上での対応

ピッチ上で頭部外傷を被った可能性がある選手に対する対応は、
以下の通りの順序で行うのが望ましい。

●呼吸、循環動態のチェックをする。
●意識状態の簡単な確認後、担架などでタッチラインへ移動させる。
この際には、頸部の安静には十分に注意する。
●簡易的な脳振盪診断ツール(付図1)を用いて、脳振盪か否かの判断をする。
これは、チームドクターによる診断が望ましいが、不在の場合にはATなどが代行する。
●診断ツールで脳振盪が疑われれば、試合・練習から退くべきである。
短時間のうちに回復したとしても、試合復帰は避けるべきである。




こういうのってスケートではどうなっているんでしょうか???



そして、演技前は
「勇気を持ってやめて欲しい」と言っていた
松岡修造さんも、演技後すっかり
感動をありがとう方向に宗旨変えしてしまって
とっても残念。


確かに羽生結弦はすごかった。


どうもいちいち劇画調なことが好きな雰囲気は気になりますが^^;
どこをどう賞賛していいんかわからないくらいの
全方位的な強さは
人々の記憶に鮮烈に残ったことだと思います。


あの新しいプログラムを
本当に完成させ、戦いたかったんだろうね。


彼を責めることを出来る人はいないでしょう。


印象以上に点が出たと思いますが
驚くべきことに、ジャンプはほとんどちゃんと
「跳んで」いるのです。
「降りる」ことがきれいにできなかっただけで
4回転は4回転、トリプルはトリプルとして
「跳んで」いるので点が出ているのと
その他の基礎技術も高いので、あんな状態でも点は出ます。


ふつうはですよ、
あんな状態だったら
飛び上がっても回れずに
いわゆる『パンク』という
ふわっと一回まわって降りてきちゃうジャンプに
なりますでしょうよ。


そこを跳ぶ、あらゆる強さ。
そこに、感動を超えて驚嘆します。
いったいなんなんだ君は・・。


だからこそ彼を守ってほしい。
これからの選手なのですよ。


中国のエンカン選手も気の毒でした。


おそらく「ごく普通の判断で」棄権していたのでしょう。


でも、
え、hanyuが?あの状態で出るの?
地元開催のボクが出ないわけいかないですよね・・・という感じが
おもいっきり出ている出場の仕方。


彼の選手生命にとっても
プラスになったとは思えません。


確かに
アクシデントを乗り越え演技をしきった
2選手の姿には胸を打たれました。
(そんな言葉では片付けられないくらい)


でも、
本当に考えるのも恐ろしいことだけれど
最悪のケースも十分考えられた状況だった。


感動と引き換えに
スケートの神さまへの捧げ物になってしまっていたかもしれない
そんなことが起こっていたのに。


もういいかげん
体を痛めつけることと感動を結びつける
その根性論でスポーツを見るのをやめにしませんか。


同じ理由で、あの毎年芸能人が100キロ走るマラソンも
ほんとうにいやなんだけれど・・。
(あれは本当は走ってないんだという議論は興味が無いのでスルーでお願いします)


ああなんかすごくいや。
なんでこんなにいやなんだろう。


たぶん、
ほんとうに大事なものを大事にしていないで
表層意識の浅いところの興奮を
感動
と履き違えていることに対して。


だって、
感動した!
っていいながら、本当はその人がどうなってもいいんだ・・・
いっときの興奮と引き換えに
その後の長い人生でその人が払う代償について
心をはせることがない、
その思いやりの無さがいや。
(道徳の教科書みたいですが)


わたしはフィギュアを愛しているし
職業柄、
なまじ、今後どういうことが起こりえるかを知っている、
だから余計ざわざわしてしまうのだけどね。


なんだかいちいち
「あんまりだ」
って思った一連の出来事ので
ついついこんな気持の良くないことを熱く書いてしまいました。
ごめんね。


ひとつ救われたのは今シーズン最大の掘り出し物(?!いきなり失礼)
解説者・織田信成、です。


わたしはねー
こんなにいい解説者になるとは!
と驚きながら
いざってとき泣くんだろうね・・・
と思っていましたゴメンナサイm(_)m

織田信成くん、ならびに織田一族先祖代々に
伏してお詫び申し上げますm(_)m



アナウンサーが
「織田さんはこういう経験ありますか?!」とふるのを聞いて
「こういう経験はありませんけれど
紐が切れたことはあります」
と心のなかで代わりに答えてしまいましたが
そんなことはさておき
あの現場で唯一、
感動→美談、
の流れに飲み込まれなかったプロだと思います。


あとに滑ったコフトゥン選手の難しさ
同グループの他の選手の難しさ
そんなことにもちゃんと触れ
ゆづるくん個人については賞賛をしたけれど
あの、異様な空気に流されずに冷静な立場に踏ん張った、
そのことに本当に敬意を表したいと思います。


自らも怪我で苦しい思いをし
そのことと選手生命との関係
でもそこでがんばってしまう気持ち
全部知っているからこそ、
っていうのは
あれ、佐野稔さんも同じはずだけどね(ちくり)。


私たちの胸を震わせるのは、
フィギュアの選手が競技人生を通して見せてくれる
ほんとうに美しいもの
ほんとうに強いもの
ほんとうにすばらしいもの
であるはず。


それを代償とするものを
素直に「感動」とは呼べないのです。


無理をすることが美しいことじゃないんだ。
そこじゃない。


私たち・・少なくとも私が胸を打たれたのは
大丈夫かどうかも判断できずに大丈夫と言ってしまう
そのほとんど狂気にも近い
目の前の演技への気持ち、
そんな「間違った判断」をしてしまう
人間といういきものの不可思議さ、に対して。
それを突き動かすものについて。


だから
あんな状態でゆづるは跳んだのだ、
だからかんばろう、
という美談はなしにして欲しい・・・
(どうか今後の選手の足かせになりませんように)


なんにせよ
2選手のダメージが深刻なものでないことを
心から祈ります。


そして深刻なものでなかったとしても
決して美談にしてないけないこの話を。


羽生結弦のすごさと
日本のスポーツ界のダメなところが全部出た一夜。


19歳を人柱にして「感動をありがとう!泣」というアホらしさに吐き気がした方、
お口直しにこちらをどうぞ。





いやはや、いま見ても異次元ですわ!!






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