箱作駅前の海沿いの街を散策し、

神社に行く途中にあったふたつの

お寺は京都の寺が本山であった。

 

観音寺

臨済宗妙心寺派の観音寺。

箱作の観音寺の山号は円通山。本

尊は釈迦如来。

和泉西国三十三ヶ所霊場32番札所。

半鐘は延宝6(1768)年の刻印。

 

 

観音寺(大阪府阪南市箱作1391)

 

観音寺と本山

臨済宗妙心寺派の本山。

妙心寺は臨済宗妙心寺派大本山、

山号は正法山。本尊は釈迦如来。

創立者・開基は花園天皇(129

7-1348)。初代住職・開山は

関山慧玄。寺紋は花園紋(妙心

寺八つ藤)。

 

 

 

臨済宗妙心寺派大本山(京都府京都市右京区花園寺町)

 

観音寺

観音寺入口の山門に伸びた松は「臥

龍松」(碑裏:寛政4・1792年)と

いい、江戸時代後期に存する。

 

 

 

観音寺(臨済宗妙心寺派)の「臥龍松」(1792年建立)

 

宗福寺と本山

浄土宗知恩院派で山号を医王院

といい、本尊は阿弥陀如来、創

建は不明。

宗祖圓光大師霊場で、浄土宗の

開祖法然(1133-1215)が

元禄元年・1688に勅に贈られ

た呼び名が圓光大師。

知恩院は宗祖法然が東山吉水に

営んだ草庵を承安5(1175)年

を起源とする。

宗福寺の半鐘は享保17(1731)

の刻印がある。

 

 

宗福寺(大阪府阪南市箱作1052)

 

宗福寺(飯峰山地蔵尊)

地蔵堂には、旧薬師寺の木造菩薩

があり、像の胎内から賢良坊が墨

書(嘉元3・1305年)がみられ、

本来どこかの薬師寺の菩薩坐像

であった。

宗福寺にある「飯峰山地蔵尊縁

起」によると、この木造菩薩坐

像はもと箱作山中の飯峰山地蔵

寺にあったというが、旧薬師寺

の木造菩薩坐像が、どのように

して、飯峰山地蔵寺に伝わった

かわからない。

 

 

 

宗福寺(浄土宗知恩院派)の地蔵堂(正面)

 

時が移りゆき、村から町になり、

海の沖には関西国際空港がつくら

れ町から市に移った箱作。

街の景色は時代とともに変わって

ゆき、寺もそのひとつで、観音寺、

宗福寺が街のなかに今ある。

 

 

 

宗福寺(大阪府阪南市箱作1052)

 

 

 

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