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いつも機嫌よく

2015年春、卵巣がん(明細胞腺がん、1C)の手術を受けました。
これから始まる治療をがんばりぬけるように、日々感じたことなど綴っていこうと思います。

ご無沙汰しています。

 

先週から今週にかけて腸閉塞(サブ・イレウス)で入院していました。

深刻な状況ではまったくなかったのですが、自分用の備忘録をかねてブログに書いておこうと思います。

 

3月27日、深夜2時過ぎに突然のおなかの痛みで目が覚めました。

 

みぞおちから下腹部にかけておなかの真ん中が強く痛むのですが、下痢や便秘の痛みとは違う感じです。悪いものでも食べたかと考えても思い当たることはありません。

 

思い出すのは、癌が発覚する1か月ほど前に、激しい腹痛で胃腸科を受診したところ、腹膜炎と診断され入院したことです。癌とわかった後でその話をした際に、婦人科の主治医から、おなかのなかで腫瘍が破裂したのが炎症の原因だった可能性が高いといわれました。みぞおちから下腹部にかけておなかの真ん中から全体に強い痛みが広がっていく状態は、その時の痛みととてもよく似ているように感じました。

 

1時間あまりベッドのなかで体制をかえてやり過ごそうとしたのですが、痛みがひどくなるばかりでいっこうにおさまる気配がないので、3時過ぎに思い切って救急車をお願いしました。待っている間も痛みが増してあぶら汗が出てきました。救急隊員に、卵巣がんの手術をして経過観察中であることを伝えたところ、かかっている大学病院の救急で受け入れてもらえることになりました。

 

採血したら脱水症状が進んでいるということでルートをとってもらって補液して、レントゲンと造影CTの結果、腸閉塞を起こしかけているという診断になりました。絶飲食と24時間の補液が必要なので、そのまま入院です。術後の癒着が遠因かもしれないので、婦人科でみてもらえることになりました。

 

診察を受けるあいだ、頭に浮かぶのは3年前のことばかり。もしかしたら、また腫瘍ができて破裂したりしているんじゃないかと、心細い気持ちになりましたが、明け方に婦人科の当直医が来て、CTを詳しく見たけれど再発の所見は見当たらないと説明してくださって、気持ちがすーっと落ち着きました。

 

幸い、痛みがでて早い段階で受診できたので軽症で済みました。3日間の絶飲食と補液の後、レントゲンで腸液のたまりが解消されたことを確認して、3月30日の昼に重湯から食事を再開、三分粥、五分粥、全粥と進んで、4月1日の夜には白いご飯にたどり着き、昨日無事に退院することができました。

 

それにしても、手術から3年近く経ちますし、前日までお通じがあったので、まさか腸閉塞とは思いもよらなかったです。お腹の手術で腸をいじっている場合は、5年後、10年後でも腸閉塞のリスクがあるそうです。術後にそのことは聞いていたのですが、すっかり頭のなかから抜け落ちていました。また、画像では、便の滞りがみられたので、出ていると思っていたけど十分ではなかったといわれました。反省しています。

 

退院前に栄養士さんから受けた栄養指導では、栄養バランスや排泄のリズムに気をつけるほか、腸内の環境改善(いわゆる腸活)が大事だということを伺いました。疲れたりストレスがたまると免疫力が落ちて腸内の環境が悪くなるそうです。年明けから実家の介護が本格化して、頻繁に東京と岐阜を行ったり来たりしているのですが、気づかないうちに疲れがたまって体力が落ちていたのかもしれません。乳酸菌を毎日とるのがよいとのことですので、昨日から飲むヨーグルトを始めました。

 

今回は、大事に至らず軽症で済み数日で日常生活に復帰することができて、本当に運がよかったし、次がないように、気をつけて生活していきたいと思います。

 

入院している間に、楽しみにしていた近所の桜祭りも職場のお花見も終わっってしまいました(涙)。忙しい年度末に急に休むことになって職場にはずいぶん迷惑をかけましたし、なんだか間の抜けた新年度になってしまいました。

 

満開の桜は見られなかったけど、気持ち良い陽気が続きそうなので、私なりに春を楽しめたらいいなと思います。

 

 

 

 

今年の冬は寒い日が続いていますが、今日の東京は日差しがあって過ごしやすいお天気になりました。

 

先日、3か月ぶりの婦人科を受診してきました。おかげさまで、腫瘍マーカーの値は一桁で落ち着いていて、内診・エコーでも問題はなく、今回も無事に経過観察継続となりました。

 

3か月に一度の受診が近づくたびに、あいかわらず不安な気持ちをぶりかえしていますが、1月下旬から2月にかけては両親の介護で帰省したり急な出張があったりと慌ただしく過ごしていたので、前回よりは平常心でいられたような気がします。

 

それでも、主治医の先生の顔を見て、大丈夫でしたよ、と言葉をかけてもらえると、ふーっと肩の力が抜けて気持ちが楽になったので、やっぱりどこか緊張していたのでしょうね。

 

私の通っている都内の大学病院は、医師の長時間労働に対して労基局から指導が入っていたということで先月半ばにニュースになりました。医師の2%が過労死ラインを超える長時間勤務になっていたそうです。

 

実際、私の入院中も、朝早くから夜遅くまで先生がたは本当によく働いていらっしゃいました。手術日の日中は3~4件の手術があるので、朝7時台か夕方遅くなってから病棟の回診にこられていました。外来の時間も予定を大幅に超過するのが常のようで、お昼ごはんを食べる間もなさそうな様子だし、お休みの日なのに、術後の様子が心配だからと顔を出してくださったり、家族への説明で夜遅くに時間を取ってくださったり。患者の目に入らないところでの、カンファレンスや診断書等の書類仕事もたくさんあるでしょうし、がんの治療方法は日進月歩だから、勉強だって日常的にされているわけで、本当にいつお休みになっているのだろうと思うほど働きづめのようでした。

 

忙しい先生を煩わせてはいけないと思いながらも、病棟に顔を出してもらえると嬉しくて励まされるし、心配なことがあるとやはり先生に相談したくなってしまいます。質問に対して、嫌な顔ひとつせず、資料を出して丁寧に説明してくださるので、安心して治療を進めることができましたし、懸命なお仕事ぶりにはいつも頭がさがりました。

 

診察のときにニュースの話をしたら、「働いちゃだめ、って言われても困っちゃうのよね…」と苦笑されたのですが、医師として精一杯の仕事をしようと思えば、時間の制約なんて後回しになってしまうのでしょうか。先生には、私を救ってくださったように、これからも患者さんを助けてあげて欲しいです。けど、先生のお身体も心配。この病院に限らず大学病院のお医者さんって、やりがいのある大事な仕事だけど、本当に過酷なんだと思います。

 

先生がたのその働きによって、命を助けてもらったのを痛感している者として、先日のニュースにはとても心に重たく感じられました。

 

なんだか、重たい話になってしまいましたので、気分転換に帰省の際の新幹線の車窓の写真を。青空を背景に雪景色がまぶしい富士山がきれいに見えました。

富士山をみると意味もなく「がんばろう」って思えてくるので、新幹線ではいつもくだり方向右端に座っています。

 

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お久しぶりです。
新年のご挨拶をしそびれているうちに1月も末になってしまいました。

こんな不精な私にもかかわらずビオラさんからバトンをいただきました。

皆さん素敵な写真をたくさん掲載していらっしゃって、私はあまり上手じゃないのでお恥ずかしいのですが、がんばってやってみます。



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夏の始めにスウェーデン🇸🇪のエーランド島に行きました。好きな小説の舞台になっている場所です。小説に出てきた樹木のない渇いた大草原の真ん中に立って物語の世界を感じるという数年来の夢がかないました。

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夏の終わりに南アルプスの北岳に登りました。病気をしてから、山に対する自信を失くしていたのですが、どうしてもまた稜線に立ちたくなって、2日のコースを3日かけてゆっくりゆっくり歩きました。下山後は身体中が痛くてたまらなかったけど、少しだけ自信がつきました。

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暮れに家族旅行で行った白川郷です。
手をつないで歩く両親の後ろ姿を見て切ない気持ちになりました。私が治療を受けていた間、母は何度も上京して付き添ってくれて、父は不自由な一人暮らしを我慢してくれました。ふたりには本当に心配かけちゃったな。

去年の夏に父は要介護認定を受け、最近母にも認知症の症状がでてきました。今年は介護に向き合うことになりそうです。不安な気持ちもありますが、こうして元気になれたのは、今度こそちゃんと親孝行するためなんだろうと思います。

写真を選びながら、思いがけず一年を振り返ることになって、楽しかったです。ビオラさん、ありがとうございました😊

私がバトンをお渡ししたいのは、仕事と治療の両立をがんばってるあーこさん。
よかったら受け取ってください🙇🏻‍♀️


今日は病気と関係なくて、完全に個人的な趣味の話です。なので、ご関心のない方はスルーしていただければ。

11月23日・24日に安全地帯のデビュー35周年ツアーを武道館で観てきました。ツアーって言いいながら武道館2公演+香港1公演の3回だけってどういうこと?という疑問は置いといて、バンドとしては4年ぶりになるステージが観られるだけで感謝感激雨あられ(われながら古いね^_^;)
ツアーの予定が発表されてから、ずーーーと待ち遠しく夏と秋を過ごしてきた私にとって今年のメインイベントでした。

今年は玉置さんのソロデビュー30周年でもあって、そちらは全国30ヶ所の文字通りツアー。私は9月に仙台公演を観ました。素晴らしい声とパワー、心に響く曲ばかりで夏の終わりに力をもらいました。今年の前半にはフルオーケストラで歌うシンフォニック・コンサートもあり、歌詞のひとことひとことが心にしみる深い歌声に癒されました。玉置さんさんはよく「抜群に歌が上手い」って言われるけど、上手いだけじゃなくて、心に効く歌声なんだと思っています。あ〜、うまく言えないわ。ボキャブラリー不足が哀しい…でも、玉置さんの歌を聞いたことがある人だったらわかってもらえるかも。

とにかく素晴らしい玉置さんの歌なのでソロもシンフォニックも大好きだけど、私が一番好きなのはやっぱりバンドとしての安全地帯なんです。

35年間メンバーチェンジなし!
いろんなことがあったけど一番繋がってる5人のステージは、本当に最高で夢のように幸せな時間でした。

玉置さんはいつにもまして気持ちよさそうに歌いあげるし、ツインギターの矢萩さんはカッコよく、武沢さんはかわいげに、ベースの六土さんはやさしくて、ドラムの田中さんはずっと笑顔で、昔と変わらない5人それぞれの35年目に心から楽しそうにステージにいるのが嬉しくて、仲良しでいてくれてありがとーって心の中で叫んじゃった。

ライブは、MCなし、休憩なし、22曲とアンコールが2曲、最初から最後まで全力の疾走感でした。どれも好きな曲ばかりで、1番聞きたかった曲がアンコール最後に来た時に感極まってしまいましたね。

35年前、私は高校を卒業して親許を離れたばかりで、安全地帯の「ワインレッドの心」は、これから知ることになるかもしれない都会の大人の恋の世界を垣間見せてくれてドキドキしました。

20代の自信がなくて迷ってばかりいたころに聴いてさらに惑わされた曲
30代になって仕事がんばってた私の背中を押してくれた曲
40を過ぎて寂しくなった時に慰めてくれた曲
50代の今の気持ちにしっくりくる曲
聞いていると当時のできごとや気持ちを思い出してきました。初日は30年来の女友達4人で行ったので、学生気分になって思い出の曲が来るたびにキャーって抱きあって飛び上がって、この歳でそんなことができるのもまた楽しかったです。

玉置さんやメンバーの不調や病気による休止期間が何度かあったけど今こうして5人揃って元気で音楽を奏っててもらえて本当に嬉しいです。私も病気や家族のことでいろんなことがあったけど、がんばって乗り越えてきてよかったなー。

5人にはこれからも元気で長生きしてもらいたいですね。40周年もその先も追いかけていきたいから、私も元気でいなくちゃ!と改めてファンの誓いを新たにしたわけです。

ファン心理全開の独り言ですが、おつきあいいただきありがとうございました。お読みになっている方で、もし安全地帯や玉置さんをお好きな方がいらっしゃってコメントやメッセージいただけたら嬉しいです。



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(アーチストの画像は公式サイトからお借りしました。)

秋が深まってきましたね。皆さん、お元気ですか。

 

昨日は3か月ぶりの婦人科受診でした。

結果から言うと、マーカー値は落ち着いていて、内診・エコーも問題なく大丈夫でした。次は3か月後の2月なので、診察室を出る際に主治医と顔を見合わせて「よいお年を、ですね。」なんて思わず笑ってしまいました。

 

相変わらず、診察日が近づくと「小さな不調が再発の兆しに思えて仕方がない」症候群をぶり返して、精神的に不安定になってしまいます。夫には「平常心!平常心!」って言われるけど、とても無理。自分でも本当に考えすぎだと思うし、後ろ向きな気持ちが情けなくて嫌になっちゃいます。実際に再発して治療をがんばっていらっしゃる人には、甘えたことを言っていると思われるでしょうね。

 

主治医は「みなさん、受診のたびに不安だとおっしゃいますね。でも、だんだん慣れて大丈夫になるみたいですよ。」と言ってくれました。今回で手術から2年6か月、これが3年、3年半と続いていけば、平気になれるのかな。

 

毎回同じこと書いてる気がするけど…とにかく、次の診察の2月までは、病気のことを忘れて日々の生活を楽しもう!今月下旬には大好きなバンドの35周年ライブ、数か月前から楽しみにしてきたイベントがあります。久しぶりの武道館でめいっぱい弾けよう。そのあとはクリスマスもお正月もあるから、家族との時間を大事にしよう。