ヤブカラシ 「花の色、3回も変化 なぜ?」 | 驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

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これは朝日新聞3月11日夕刊の記事です。

ご覧になった方もおいでのことでしょう。

どちらかというと嫌われ者のつる植物、

ヤブカラシに関しての記事です。

 

ヤブカラシの花の色は

オレンジ→ピンク

だと疑いなく思っていたのですが

そうではなくて

オレンジ→ピンク→オレンジ→ピンク

と3回変化するというのです!

東京大学の塚谷裕一教授の発見。

 

公園でもお馴染みのつる植物のヤブカラシ。

飛び地の「つるの小道」の主役は

ヤブカラシでしたので

kawasemiもずいぶんと観察しました。

あんなに見ていたはずなのに

気がつきませんでした〜

このことにまずびっくり!

 

記事の解説によると

ヤブカラシは開花直後は

雄しべだけが成熟していて

最初のオレンジに虫が呼び寄せられると

雄しべの花粉が虫に付着する。

 

雄しべが散ると花色はピンクになり、

その後、雌しべが成熟すると花色は再びオレンジになり

虫を呼んで受粉を成功させるという。

 

以下はkawasemiのつぶやきです。

 

ということはヤブカラシは

雄性先熟で、

同一個体での受粉を避ける仕組みになっている。

なぜにこのような仕組みになっているかというと

他の個体の遺伝子と交わることで

遺伝的に強い性質を獲得するために。

 

雄性先熟の種があれば

雌性先熟の種もあって

例えば雄性先熟の植物の例としてはヤツデ。

雌性先熟の植物の例としてはザゼンソウ。

 

でもね、

ヤブカラシはこんなに手の込んだ仕組みをものにして

受粉をしているのですが、

遺伝子が3媒体なので

実を結ぶことはほとんどないのですよ。

 

だから根茎でたくましく増えていく。

せっかく同花受粉を避ける仕組みを獲得したのに

それを生かすことになっていない。

 

なぜに

このような不都合な真実が存在してしまうのでしょうね。

 

ちなみに

ヤブカラシの果実を見つけに行った

過去の記事を載せておきます。