症例と解説 | かわせカイロプラクティック

症例と解説 | かわせカイロプラクティック

症状に対する私なりの考え方や症例の解説などを書いています。

フィシオエナジェティック®による最先端の自然療法

うつ、パニック障害、メニエール、耳鳴り、慢性疲労症候群、アトピー、湿疹、蕁麻疹、関節リウマチ、線維筋痛症、アレルギー、不眠症、月経困難症、無月経、PMS、不妊症、便秘・下痢、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群、喘息、花粉症、ナルコレプシー、むずむず脚症候群、過食症、体臭、口臭...

このような難しい症状ほど当院が得意としており、このブログでも症例をたくさん公開しています。


※かわせカイロプラクティックのメインのホームページはこちらです

以前よりご要望をいただいておりました、Google Meetを使用したオンラインでのトラウマセラピーを試験的に開始いたします。数名の方に実施させていただき、その経過を見て今後の継続を検討したいと考えております。

 

セッション内容について

 

オンラインでは、主に身体感覚にアプローチするトラウマセラピーのみを提供いたします。

※ARテストを用いた栄養療法、および手技療法は行いません。

 

お申し込み対象となる方

 

今回は試験導入のため、以下の条件をすべて満たす方に限定させていただきます。

  • 過去にご来院の上、私のトラウマセラピーを受けたことがある成人の方(未成年の方は対象外です)
  • 通信環境が整っている方:カメラ付きPC、スマホ、タブレット等でGoogle Meetを支障なく操作できる方(接続サポートは致しかねます)
  • 静かな個室を確保できる方:周囲に人がおらず、落ち着いてセッションに集中できる環境で受診してください。

【ご注意】

「身体感覚が捉えにくい」「感覚を言葉で説明するのが難しい」と感じる方は、オンラインではなく対面(オフライン)でのセッションを強くおすすめいたします。

 

ご予約の流れ

 

①お電話にて予約

まずは通常通り、お電話でご希望の日時をお伝えください。

②メールの送付

予約完了後、私宛に**「お名前」と「予約日時」**を明記したメールをお送りください。

③詳細のご案内

折り返し私の方から、Google Meetの招待URLと振込先口座をご連絡いたします。

④お支払い

予約当日までに、指定の口座へ料金をお振り込みください。

 

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ホリスティックにアプローチする最先端の自然療法
東京都町田市
かわせカイロプラクティック
河瀬 哲也

 

 

 

 

私のところには、術後臭でお悩みの方もたくさん来られます。その方たちは、だいたい次のように自分の症状を説明されます。

  • 「以前より臭いが強くなった」
  • 「以前とは違う臭いがするようになった」
  • 「今まで感じなかった部位から臭いを感じるようになった」


この原因の1つとして手掌や腋窩の多汗症の手術後におこる「代償性発汗」があります。これは手術した部位と違う部位の発汗が増える副作用で、かなりの割合でおこるとされています。この現象は、自律神経のベースラインがもともと交感神経寄り(=交感神経優位)の人ほど強く持続的に出やすい傾向があります。ですから、「自律神経系のトーンをどう下げるか」が解決の鍵になります。

例えば、

  • 呼吸が浅く速い状態が続いていないか
  • 無意識に身体が緊張し続けていないか(特に体幹・背中)
  • 「人前に出る=警戒モード」が常態化していないか

こういった状態が続いていると、発汗は単なる温度調節ではなくストレスへの反応としておこります。

さらに、不安や警戒心が強くて交感神経が優位な状態では、代償性発汗がおこるだけでなく、脳は防衛反応として特定の匂いに対して注意・意識を向けるようになり、実際よりも強く匂いを感じてしまう現象もおきます。また、一番気になっていた部位の臭いが消えたことで、これまで隠れていた「自然な臭い」に鼻が敏感に反応してしまっている可能性もあります。

ここまでは、術後臭の原因として代償性発汗のことを説明してきましたが、その他の原因として、ワキガの手術の際にアポクリン汗腺の取り残しで再発したり、手術直後の一時的な炎症(ダウンタイム)で臭いがしたりすることも考えられます。ただ、取り残しであれば再手術で対応できる可能性がありますし、ダウンタイムであれば時間とともに落ち着いていくケースが多いとも言われています。

しかし、それでも良くならない、あるいは説明がつきにくい場合、代償性発汗と同じく、不安や警戒心などからくる術後臭かもしれません。

例えば、もともとPATMのような体験をしていた方の場合、「手術すれば治るはず」という強い期待を持って手術に臨むことでしょう。しかし、手術後も周囲の反応が以前と変わらないように感じられた場合、その原因を「手術がうまくいかなかったのではないか」「むしろ悪化したのではないか」と解釈することは、ごく自然な流れとも言えます。そして、自分の推測や考えが正しい事を裏付ける情報ばかり集め、反証する情報を無視する傾向があります(確証バイアス)。

では、このような人にどのようにアプローチしたら良いのでしょう?

私のところでは、こうした症状でお悩みの方に対して、交感神経優位な神経系を落ち着かせ、不安や警戒心を緩めていくために、身体感覚にアプローチする心理療法(ソマティックエクスペリエンシング)を行っています。1回で劇的な変化はおこらず、非常にゆっくりとしか変化しませんが、術後臭にお悩みの方には特におすすめです。

また、ARテスト(キネシオロジーテストの一種)を用いた栄養療法・サプリメンテーションも行っています。これはARテストを参考にしながら、その方の状態に合うサプリメントや食事を探っていく方法です。栄養療法によって、活性酸素、炎症、興奮毒性、メチル化、腸内環境にアプローチする事は、自律神経の安定、精神の安定には欠かせないもので、心理療法の効果を上げるためにも非常に重要です。

 

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ホリスティックにアプローチする最先端の自然療法
東京都町田市
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河瀬 哲也

 

 

例えば、抗がん剤やワクチンを極端に怖がり、「自然療法こそが安全」「体は自然に治るはず」と信じて、病院の検査や標準治療を頑なに拒否する人がいます。食事療法やサプリ、民間療法だけを“絶対的な正解”として信じ込み、進行した癌であっても、出所の不確かな健康情報に縛られて病状を悪化させてしまう――。

科学的根拠のある医療を退け、信憑性の乏しい代替療法に固執するその姿は、周囲には「信仰」のように映るかもしれません。まさに「健康のためなら死ねる」という、皮肉で危険な状態に陥っているのです。

もし今、あなたの大切な人がこのような状況にあり、命の危険が迫っているとしたら、どう向き合えばよいのでしょうか。

 



1. 正論で「論破」しようとしない
一番苦しいことですが、まずは「標準治療が正しい」という正論をぶつけるのを一旦止めてみてください。正しい情報をぶつけるほど、相手は自分の信念を守ろうとして、より頑なになってしまいます。彼らが抱えているのは「無知」ではなく、病気や死に対する深い「恐怖」だからです。

2. 「なぜそう思うのか」を静かに聴く
まずは、相手が抱えている不安や、医療に対する不信感をまるごと聞き出すことから始めてください。否定せずに「そう思っていたんだね」と受け止めることで、ようやく対話の窓口が開くことがあります。

3. あなた自身の心を守る
もっとも大切なのは、あなたの人生までその病気に飲み込まれないことです。もどかしく、見捨てられない思いでいっぱいだと思います。しかし、究極的にはその方の人生は、その方の選択によるものです。「説得できない自分」を責めないでください。少し距離を置いて見守ることは、冷たさではなく、あなた自身が倒れないための「守り」なのです。

※※※最後に、私が大切にしていること

この業界には、自らの手法に過剰な自信を持ち、あたかも「自分なら何でも治せる」かのような尊大な態度をとるセラピストが少なくありません。自分の技術を過信するあまり、標準治療を軽視し、患クライアントを医療から遠ざけてしまう。そのような「万能感」に囚われたセラピストこそが、最も危険な存在です。

本来、代替療法とは標準治療を否定するものではなく、それを補完する立場であるべきです。私自身、この仕事に携わっていますが、標準治療こそが命を守るための基盤であり、最も尊重されるべきだと考えています。

ダイエットを謳うセラピストやトレーナー、カウンセラーは世に溢れています。

しかし、本来「健康」を指導すべき専門家が、顧客に請われるまま「痩せる必要のない人」にまで減量を指導するのは、絶対にあってはならないことです。

私が特に危惧しているのは、多くの指導者や顧客が、BMI 18前後のいわゆる「シンデレラ体重」(例:160cmなら約46kg)を目標に掲げている現状です。



 

若い女性を中心に「理想の体型」ともてはやされるシンデレラ体重ですが、医学的な実態は深刻な「低体重(やせ)」です。慢性炎症、糖代謝異常、ホルモン分泌の乱れなど、将来にわたる健康リスクを孕んでいます。

さらに看過できないのは、指導者自らがシンデレラ体重であり、その不健康な体型を「成功例」として誇示しているケースです。健康を切り売りして美しさを演出するような指導者は、プロを名乗る資格などありません。

私の所では、BMI 20未満の方に対しては、たとえ本人が「もっと痩せたい」と熱望しても、減量指導は一切行いません。むしろ、健康的な心身を維持するために、体重や筋肉量を増やす「増量・維持」の重要性を説いています。

ユーチューブでも痩せと機能不全を見直す本質的アプローチについて動画を出してますのでよろしかったらご覧になってください。
ユーチューブチャンネル「痩せと機能不全を見直す本質的アプローチ」

 

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ホリスティックにアプローチする最先端の自然療法
東京都町田市
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河瀬 哲也

 

 

継続して私のトラウマセラピーを受けていると、このような変化がおきる事があります。

「以前は、自分の事を馬鹿にするようなイジられ方をされても笑っていられたのに、最近はその場では笑っても、後になって馬鹿にされている事に気づいてイライラ・モヤモヤするようになった。」



一見、悪い変化のように思えますが、この変化はむしろ良い方向に変わってきている兆候である可能性が高いでしょう。

このようなクライアントが、「以前は、自分の事を馬鹿にするようなイジられ方をされても笑っていられた」のは、「迎合」とか「フォーン反応」と呼ばれる反応が起きていたからです。迎合やフォーン反応がというのは、馬鹿にされているのに笑ったり、自分が悪くないのに誤ったり、自分の気持ちを抑えたり、相手を過剰に褒めたりするなどして相手に合わせる事を言います。

ただし「迎合」は、その場の利益や円滑な人間関係のために意識的に相手に合わせるコミュニケーション手法ですが、「フォーン反応」は、相手に合わせて安全を確保しようとする反射的・無意識的起こる防衛反応です。ですから、以前はイライラせずに笑って済ませていたのは、「迎合」ではなく「フォーン反応」に近かったのかもしれません。

そして、最近は、後になって馬鹿にされている事に気づいてイライラ・モヤモヤするようになった原因は、フォーン反応による感情の抑圧が解け始め、ようやく「本当の自分の感情(怒り)」をが表面に出てこれるようになったと解釈できます。

 

それから、以前は「これはイジり(愛のある交流)」だと脳を騙して納得させていたのが、今は「これは不当な扱い(馬鹿にされている)」だと正しく認識できる知性が、感情を追い越して追いついてきた状態です。

このように後から思い返してイライラするのはエネルギーを使いますし、しんどいとですよね。でもそれは、あなたが「自分を安売りしない人間」に脱皮している最中の、いわば成長痛のようなものです。

今は「後出しの怒り」に苦しんでいる時期ですが、セッションをさらに継続するにつれて、次第にイジられたその瞬間に「あ、今のは嫌だ」「また馬鹿にされたな」とリアルタイムで気づけるようになります。そして、無意識の「フォーン反応(愛想笑い)」が顔に出にくくなります。無理に笑おうとしても、顔がこわばったり、目が笑わなくなったりします。これは、心と体が一致し始めた証拠です。

そして、最終的には、後からイライラを溜め込むのではなく、その場でサラッと、あるいは毅然と「それは不愉快です」と返せるようになります。 怒りを「爆発」させるのではなく、「私は嫌だ」という事実を淡々と伝えられるようになるため、後で一人でモヤモヤする時間が劇的に減っていくはずです。
 

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河瀬 哲也

 

 

私達の自律神経が落ち着いている時、瞬き(まばたき)はゆっくりしていて、比較的一定の間隔で起こる事が多いです。瞬きをしたあとも視線は穏やかで、目の周りに力が入っていません。これは体が「今は安全だよ」と感じている状態です。

瞬きが「自己調整の動き」であるケース


しかし、普段から瞬きが多い人や、トラウマセラピーの最中に瞬きが増える人もいます。こういうときは、不安や緊張が強くなっているのかもしれません。このときの瞬きは、神経系が自己調整しようとしている反応であることが多いです。ですから、瞬きを意識して止めようとすると、かえって落ち着かなくなってしまうことがあります。

そのため、私は、セッションの中で瞬きが増えてきた場合でも、クライアントに瞬きを意識してもらうことはあまりしません。その代わり、「少し緊張が上がってきたのかもしれないな」と判断する指標として使い、安心できる方向にセッションを調整していきます。逆に、瞬きがゆっくりしてきたり、目の周りの力が少し抜けてきたときは、「少し落ち着いてきたのかな」と判断する指標に使います。

瞬きが「未完了の動き」であるケース



 

瞬きがトラウマに関する「未完了の動き」である場合もあります。実は、私自身がトラウマセラピーを受けているときに、まさにこの体験をしました。

私は若いころ、夜、雨の中で横断歩道を渡ろうとしていた時に、右から来た車に跳ねられた事があります。そのとき気を失ってしまったため、衝突した瞬間の記憶はありませんでした。

そして、その事をテーマにしたセッションの中で、暗くて雨に濡れた道路をイメージしていた時に、右からきた車のライトが眼の前にパーンと出てくるイメージが出てきました。その直後、まぶたが急に激しくパチパチし始めて、視線が右に完全に固定されてしまったのです。

私はセラピストのガイドに従って、その瞬きを1〜2分、落ち着いて観察していると、今度はまぶたが重くなってきて目を閉じたい感覚がでてきたので、その感覚に従い目を閉じました。しばらくすると、また目を開けたくなり、その感覚に従い目を開けてみると、とてもすっきりした感じがありました。おそらくこのとき未完了の体験を完了させる事ができたのだと思います。

この私の体験のように、瞬きがトラウマに関係している「未完了の動き」である事が多いテーマは、このようなテーマです。

・目の前で何かが急に近づいてきた体験
・見たくないものを見てしまった体験
・怖い相手から目をそらせなかった体験

このように「光」「視線」「目撃」「飛来物」など、視覚的なインパクトが強いトラウマを扱っている場合、「視線の固定(固着)」や「身体の硬直」が伴い、まぶたの痙攣に近い激しい瞬きが出てくる事があります。その時はセラピストのガイドにより瞬きを落ち着いて観察すると、未完了の動きを完了させる事ができます。また、瞬きが「自己調整の動き」か、それとも「未完了の動作」かの判別はセラピストでも慎重に行う必要があります(1人でやるのは危険)。

瞬きが少なくなる場合もあります

今回は瞬きが多くなる場合について書いてきましたが、神経系の緊張が強くなりすぎたときや、反応が少し落ちてしまっているときには、瞬きが減ることもあります。

その場合も、瞬きを神経系の状態を知るためのサインとして見ていきます。すると、体が少しずつ安心できる状態に戻っていくにつれて、瞬きも自然に通常のリズムに戻っていくことが多いです

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河瀬 哲也

 

 

前回の投稿で少し触れましたが、セッションの中で次のような反応を示すクライアントがいらっしゃいます。

「トラウマ的な出来事を思い出そうとしなくても、ただ自分の身体感覚に意識を向けるだけで、急に強い眠気に襲われたり、頭がボーっとして意識が遠のいたり(軽い解離状態)してしまう」

今回は、この現象のメカニズムと、私がどのようにアプローチしていくのかについてお話しします

なぜ「体を感じる」だけでシャットダウンするのか?

このような方にとって、「自分の内側の感覚に触れること」自体が、神経系にとって非常に強い脅威(トリガー)になっています。そのため、無意識のうちに自分を守る戦略として、注意資源を「思考(頭で考えること)」にフル稼働させ、体から意識を逸らそうとしているケースも少なくありません。

例えば、次のようなケースを想像してみてください。
前立腺に違和感があるが、病院の検査では異常なし。しかし、その違和感に意識を向けようとすると……

  • 「何が原因?」「どうすれば治る?」「やっぱり病気?」と不安な思考が止まらなくなる。
  • あるいは、神経系が耐えきれずシャットダウンして強い眠気に襲われたり、頭がボーっとして意識が遠のく

これは、心臓、胃、呼吸といった「内臓感覚」が、過去の圧倒的な恐怖やストレスと密接に結びついているために起こる反応です。

ステップ1:まずは「安全な島」を見つける

セラピーの初期段階では、「意識を向けても大丈夫な、別の感覚」を探します。

  • バランスディスクに乗る
  • スモービーリングを振る
  • イボイボのボールを「にぎにぎ」する

こうした感覚は多くの場合、安全なリソースとなります(ですが人によってはこれもトラウマを刺激します)。まずはこれを通じて、神経系を「落ち着いたニュートラルな状態」へ戻す練習を積み重ねます。

ステップ2:振り子のように「行き来」する(ペンデュレーション)

土台ができたら、次のステップへ進みます。

  1. 症状に関する思考(「病気じゃないか?」という不安など)あるいは内蔵の感覚を、ほんの少しだけ呼び出す。
  2. すぐに、先ほどの「安全な感覚(ディスクやボール)」に意識を戻し、ニュートラルな状態へ着地する。

この「少しだけ触れて、すぐ安全な場所に戻る」という動きを、振り子のように繰り返します。これを繰り返すことで、神経系が少しずつ「体の感覚=危険」という誤学習を解き、シャットダウンせずにいられる容量(耐性の窓)が広がっていきます。

ステップ3:身体感覚を通じてエネルギーをリリース

シャットダウンが起きなくなって初めて、準備が整ったと言えます。ここからようやく、通常のトラウマケアのステップ——つまり、滞っていたエネルギーをゆっくりと身体感覚を通じてリリースしていくプロセスへと移行できるのです。
 

私は身体感覚にアプローチするトラウマセラピーもやっています。それは、クライアントのトラウマを適度に刺激して、その時に出てくる身体感覚をマインドフル(今ここ)な状態をある程度キープしながら観察(トラッキング)し、トラウマのエネルギーを穏やかにリリースするというやり方です。

 

トラウマを刺激すると、胸が苦しくなるとか、顔が熱くなるとか、肩がギュッとするとか、関節が痛くなるとか、お腹がゴロゴロしてくるとか、クライアントによって様々な身体感覚が出てくるので、その感覚をマインドフルに観察(トラッキング)するのです。

 

しかし、実際には、トラウマを刺激しても、身体感覚が出てこない・わからないという方がかなりいます。では、そのような方はなぜ身体感覚が出てこないのでしょうか?

 

背側迷走神経優位のパターン

おそらく最も一般的な説明では、この状況を、「背側迷走神経が優位になって神経系がシャットダウンしていて、軽い解離がおきている状態」と説明される事が多いと思います。具体的には、軽くボーっとしたり、眠くなったり、クライアントに「どうですか?」と問いかけても返事がなかったりするので、そんな兆候があったら背側迷走神経が優位になっていると判断できます。この場合は、扱うテーマをもっと軽いものに変更したり、トラウマをちょっとだけ刺激して、直後に軽いエクササイズですぐに元の落ち着いた状態に戻るという事を繰り返す(ペンデュレーション)事で少しずつ改善可能です。また、睡眠不足で体が非常に疲れていたり、極端な少食でエネルギー不足だったりしてもこの状態に陥りやすくなります。その場合は休養と栄養が最優先課題になります。

 

交感神経優位のパターン

しかし、私の経験と観察では、交感神経優位の状態で身体感覚がわからなくなっている人のほうが多いかなと思います。それは、どういう状態かというと、クライアントの注意資源が「思考」にべったり張り付いて動かなくなっている状態です。考えて、考えて、徹底的に考え抜いて、、、危機や困難を乗り越えようとしているのです。そのため、自分の感情や身体感覚まで注意資源が配分されなくなります。

 

※※※クライアントの中には、ただ身体感覚を意識しようとするだけで神経系がシャットダウンしてしまう人もいます。このような場合も注意資源が思考にべったり張り付いて動かなくなってしまいます。

 

※※※例えばパニック障害の人などは、感情と身体感覚に注意資源が集中してしまい、逆に思考には注意資源が配分されない事が多いかなと思います。

 

そんなクライアントには、注意資源が「思考」にべったり張り付いている状態を解除するワークを繰り返す事で次第に身体感覚が出てくるようになります。具体的には、トラウマを刺激した時に出てくる思考をちょっとだけ感じて、直後にグラウンディングや軽いエクササイズですぐに元の落ち着いた状態に戻るという事を繰り返します。また自動的に出てくる思考をパーツ(副人格)として捉え、そのパーツをマインドフルに俯瞰する事も役に立ちます。

 

また普段から余計な事を考えない時間を意識的に増やすと良いでしょう。例えば、運動をするとか、ハイキングで自然を感じるとか、音楽などの芸術活動をするとかいいですね。このように、非言語的な活動を通じて、脳の「考えるモード」を強制終了させる時間を意図的に作りましょう。

 

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ホリスティックにアプローチする最先端の自然療法

東京都町田市

かわせカイロプラクティック

河瀬 哲也

 

 

「前向きにならなきゃ!」「幸せを感じたい!」 そう思って頑張るほど、なぜかドスンと落ち込んでしまう……。そんな経験はありませんか?

 

実はメンタルヘルスにおいて、「ポジティブな感情」も時として心の負担になることがあります。今回は、心の仕組みを「感情の振り子」に例えて、感情に振り回されないための土台作りについてお話しします。

1. 感情は「振り子」のように動いている

感情には、ポジティブとネガティブの間を行ったり来たりする性質があります。これを「感情の振り子」と呼びます。

問題は、振り子がポジティブに大きく振れれば振れるほど、その反動でネガティブにも大きく振れてしまうことです。

  • 「病気を絶対治す!」と意気込む → 反転して「一生治らないかも」という強い不安に。

  • 愛する人といる幸福感 → 反転して「裏切られるかも、失うかも」という恐怖に。

このように、ポジティブな感情が強すぎると、その裏側にあるネガティブな感情もセットで引き出されてしまうのです。

2.「ダース・ベイダー」は感情の振り子の揺れが激しかった

この感情の振り子が極端に揺れ動いた分かりやすい例が、スターウォーズのアナキン・スカイウォーカー(のちのダース・ベイダー)です。彼はパドメに対する深い愛情をもち幸福感を感じていましたが、それが「愛する人を失う恐怖」や「裏切られたという怒り」へと急激に反転してしまいました。また、ジェダイとして選ばれし者という過剰な自信が、ジェダイ評議会や師匠への不信感や激しい憎悪に変わったのです。彼ほど極端ではなくても、私たちの心の中でも同じような「反転」は日々起こっています。

3. 大切なのは「器の大きさ」と「ニュートラル」

心が安定している人と不安定になりやすい人の違いの1つに、感情を受け止める器(耐性領域)」の大きさがあります

  • 耐性領域が広い人(器が大きい人): 振り子が大きく揺れても、器の中に収まります。一時的に苦しくなっても、すぐに真ん中の「ニュートラルな状態」に戻れます。

  • 耐性領域が狭い人(器が小さい人): 小さな揺れでも器から溢れてしまい心が不安定になります。そして安定した状態に戻ることが苦手です。

だからこそ、メンタルに疲れを感じている人がまず目指すべきは、ポジティブになることではなく、ポジティブでもネガティブでもない、ニュートラル状態(マインドフルな状態)を感じることなのです。

4. 感情に振り回されない「器」を育てるステップ

では、どうすれば感情の波に飲まれない「器」を作れるのでしょうか?私のセッションでは、以下のようなステップで進めています。

① まずは「ニュートラル」を体感する

いきなり大きな感情を扱うのは危険です。まずはグラウンディング、呼吸法、音叉などの身体感覚を使い、ニュートラルの状態にしっかり留まれるようにします。

② 振り子をあえて小さく揺らし、すぐ戻る練習をする

ニュートラルに留まれるようになってきたら、あえて少しだけ感情を刺激し、すぐに身体感覚を使ってニュートラルに戻るワークを繰り返します。これを繰り返すことで、少しずつ耐性領域(心の器)が拡大してゆきます。

 

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河瀬 哲也

 

 

 

今回は、感情が「わー」っと出てきて、その感情に溺れてしまうタイプの人についてお話します。このタイプの人は激しい感情体験を好む傾向があるので、インナーチャイルドのような大きなエネルギーをもったトラウマを無防備に扱ってしまい悪化させてるケースがよくあります。

 

このタイプの人が、なぜ激しい感情体験を好むのかというと、それはカタルシスという事がおこるからです。カタルシスとは、心の奥にずっと閉じ込めていた本当の感情を、ありのままに感じて外に吐き出すことで、心が洗い流されたようにスッキリすることです

例えば、カウンセラーなどに話を聴いてもらい、「自分の気持ちをしっかり受け止めてもらえた」と感じることで、それまで抑え込んでいた感情が自然と溢れ出し、心が軽くなります。また、「あぁ、自分は本当はこんなに悲しかったんだ」と、見ないようにしていた自分の感情を自分自身で認めてあげた時にも、カタルシスが起こります。

 

ただ、このようなカタルシスの体験を何度も繰り返しても、トラウマの回復にはつながりません。なぜなら、トラウマの回復に最も重要な身体感覚による体験が置き去りになっているからです。従来の話すこと中心の心理療法が限界を持つことがあるのは、この身体感覚が十分に扱われていないからです。

 

また、激しい感情体験には注意も必要です。強すぎる感情の波にのみ込まれると、「再トラウマ化」という現象が起こり、記憶や苦しさがかえって強まってしまうことがあります。また、このような強い感情の爆発を繰り返すうちに、感情を爆発させることでしか落ち着けないパターンが身についてしまうこともあります。感情の処理で大切なのは、感情を抑圧することでも大爆発させることでもなく、感情エネルギーを穏やかにリリースしていく事なのです。

 

また、過去に激しい感情体験によるカタルシス効果でスッキリすることを繰り返してきた人で、しかも、それが良い事だと思っている人は、身体感覚にアプローチする心理療法を行うと、セラピーの時に、身体感覚よりも感情が前面に出てきやすく、結果として身体の反応が置き去りになってしまうことがあります。それでは一時的に楽になっても、トラウマの回復そのものにはつながりにくい場合があります。

 

そのようなときは、強い感情から少し距離をとりながら「今、体の中では何が起きているだろう」と身体の感覚にも静かに注意を向けていきます。最初は何も感じられなかったり、すぐに感情のほうへ意識が戻ってしまうかもしれませんが、それは自然な反応です。セラピストと一緒に安全な範囲で練習していくことで、少しずつ身体にも注意を向けられるようになり、感情だけに振り回されない落ち着きが育っていきます。

 

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河瀬 哲也