大阪万博の開幕は1年後に迫りました。タイトルのKPIはKey Performance Indicator の略語(重要業績評価指標)です。「万博協会」、担当大臣、吉村府知事らは『間に合う』と言います。
 
本当に間に合うかどうかは分かりません。分かりやすい指標としてレーダーチャートを作ってみました。
  • 万博の華」と言われる「タイプA」の海外パビリオンの施設数(予定数)と着工数
  • 大屋根(リング)の進捗
  • 民間パビリオンの着工件数
  • 万博チケットの販売状況
 
 

恣意的な指標なのでコメントしにくいですが、大屋根(リング)の建設は8割方の完成、13の民間パビリオンの内、12は着工は建設会社の鋭意努力の結果でしょう。

 

それに対して海外パビリオンの着工件数、万博チケットの販売状況はさえません。「タイプA」のパビリオン数すら公表していません。

 

(3PM+、以下コメント追記:昨年末に万博パビリオン「タイブA」は30カ国?(12/28) を書きました。外国政府にズケズケと注文はできませんが、「万博協会」は着工期限の「デッドライン」を周知しなかったのでしょうか?かつて吉村府知事愛知万博は外国政府の独自パビリオンがなく、『しょぼい』と表現していました。現時点ではどう言い繕うのでしょう。)

(5:45PM、以下コメント追記:2023年8月に書いた海外パビリオン「タイプX」:産経新聞記事から(8月22日) から抜粋

​​​​​なぜ、「万博協会」は遅延を招いたのでしょう。週刊新潮の記事によると、建設業連合会の宮本洋一清水建設会長は連合会の事務局長が昨年9月に「遅れの懸念」を万博協会に伝えていたとのことです。

「万博協会」の見通しが甘かったのでしょう。2005年の愛知万博でも、職員は国、地方自治体、民間企業からの出向者の「寄り合い世帯」でした。建設工事の担当は「万博協会」整備局です。一級建築士の資格は勿論ですが、大きなビルの現場監督として修羅場を経験した職員は何人いるのでしょう?デスクワークで済む仕事ではありません。建築の素人であっても、一戸建ての注文建築の経験があれば、建築確認申請→基礎工事→躯体工事→外装工事→内装工事、設備工事→完了検査→引き渡しという工程管理は経験します。知らなければ「リスキリング」は不可欠です。頭がクラクラします。)

 

万博チケットの購入意欲 ③ (4月7日) から抄録

 

1. 3月28日(木)の11AM前にGW(グリーンワールド)工区のトイレ1Fの溶接作業中にメタンガスによるガス爆発が起きました。29日に「万博協会」は公表しましたが、記者会見は行なっていません。

万博会場でガス引火爆発:日経新聞から(3/29 13:4…

万博会場のガス爆発は「誰」の責任か? ①(4/3)

 

2. 大阪ヘルスケアパビリオンに協賛している小林製薬

小林製薬と「大阪パビリオン」① :これまでの経緯(4月4日) 

 

3. 海外パビリオンの建設工事の遅れ

万博開幕後の内装工事を容認へ:産経新聞から(4/5)

万博開幕時「内装まだもあり得る」…吉村府知事:毎日新聞から…

 

内装工事が終わらなければ完了検査の申請はできませんし、施主である外国政府、日本政府、万博協会等への引き渡しはできません。内装工事の他に設備工事、消防設備工事があります。

 

(中略)

現時点での達成率は18%です。

  

(6PM、追記)

日本建設業連合会の宮本洋一会長(清水建設会長)は2月の定例記者会見で『デッドラインは過ぎている』と述べています。今年だけ、12月の後に13月、14月、…があるのでしょうか?大阪府の降水量は約2000 mm/年、降水日数は約100日です。雨が続けばアスファルト舗装はできません。その前にはパビリオン完了検査が必要です。

 

(8:30PM、追記)

「万博協会」の外国政府担当は「国際局」なのでしょう。総合商社の従業員で、それぞれの国の政府関係者との人脈がないと、交渉はできないのではと思います。「万博協会」への出向者には「人財」、「人材」、「人在」、「人罪」、多種多様に思います。現状の「万博協会」に「エース」級の「人財」を送ることは、国、大阪府・市、民間企業のどの組織でも躊躇するように感じます。)